エンジェル・ウォーズ。ネタバレあらすじ、感想!(Sucker Punch) 仮想現実で刀を振り回す、セーラー服を着た不思議の国のアリス

数年前に見た映画だけど思い出すと胸が痛くなる。そして不気味だから寝れなくなる。

メチャクチャ酷評されているけれど、Lyraはもっと評価すべき!と思う映画を紹介します。

その名は「エンジェルウォーズ」(原題Sucker Punch” ) !

不意打ち、とか予想外の殴打って意味。

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映画「エンジェル ウォーズ」(原題”Sucker Punch”)は、あの映画「300」のザック・スナイダーが、監督、脚本(スティーヴ・シブヤと共著)、原案、製作(妻のデボラ・スナイダーと)、とほぽ全て自力でやった、と言うか、やりたい放題やっている空前絶後な仮想現実と現実が重なる戦いと悲しみの美しいお話だと思います!

オタク映画な要素満載だけどね。(製作総指揮 ウェスリー・カラー,クリストファー・デファリア,ジョン・ジャシュニ,トーマス・タル)

1950年代,精神病院に入れられ、5日後にロボトミー手術を受けることになったベイビードール(エミリー・ブラウニング)が、同じ精神病患者の女の子達とともに現実の世界とベイビードールの頭の中の仮想の世界を行ったり来たりして、人格破壊の危機を回避するための5つのアイテムを集めると言うアクション・ファンタジーが主な話の筋。(ロボトミー手術の説明は後の方に書いてます。)

この映画、かなり、複雑な話!

SFや心理学の複雑な本が好きで読んでいる人ならばわかる。

小難しい話が嫌いな人やダークファンタジーが嫌いな人は理解し難い映画です。

現実と、空想と、空想の中の空想の世界と、話が3つの世界を行き交うからわかり難い話だけど、その3つの世界の何処に、今いるかさえ解ればOK!そこに注意して!

*この先ネタバレです。

主人公である少女ベイビードール(名前からしてもう!監督の趣味。)の母親が死に、遺産相続を巡って義父との間でトラブルが発生。
「自分の遺産は全て2人の娘に与える」という母の遺言書に激怒した継父は、ベイビードールを部屋に閉じ込め、妹である黒髪の少女を殺してしまう。
さらに、継父は主人公に妹殺しの濡れ衣を着せてレノックス精神病院に隔離。病院の用務員であるブルーと言う男に(これ、スターウォーズ7のポー・ダメロン役よ〜!フォースの覚醒見た時、「あれ?どこかで見た顔?」と直ぐ思い出せなかった!)賄賂を渡して、ロボトミー手術を施すよう依頼。
5日後に医者を来させて手術を行わせると約束。
そしてロボトミー手術が行われ、医者(マッドマンのジョン・ハムだよ!)に銀製の杭を頭に打ち込まれるまさにその寸前、突如世界が変転!
舞台となっているはずの精神病院は、女性ダンサー達が売春婦として客を取る秘密クラブとなり、ブルーはその秘密クラブのオーナーという設定の世界になってしまう。
この秘密クラブに連れてこられたベイビードールは、(実際は、精神病院)クラブ内ではベイビードールという名前が与えられ、ダンサー兼娼婦になります。つまり、実際の現実でも、ダンスはしないけれど、同じ事を院内?院外?で強要されていることになります。

ベイビードールは、ダンサー達のまとめ役ベラ・ゴルスキーに、ダンスルームで皆の前でダンスするように指示されるが、踊ったことがなく動けないでいるベイビードール。

でも、ベラの語りかけにより、音楽に合わせて踊り始める。それが変な感じ。横揺れみたいなリズムを取ってるだけなんけど、、、。(ダンスシーンは無いです。ほぽ、この横揺れだけ。)

その瞬間、世界が映画「300」のような暗い世界に変貌!

日本の寺院に変わり、ベイビードール自身もヘソ出し、まるで昔のタトゥーって、アイドルいたでしょ?あれのセーラー服を纏った姿に変身している。

寺院の中に入っていくと、そこには日本刀を磨いているひとりの男の姿が。


その男ワイズマンに「何を求める?」と問いかけられたベイビードール。「自由を手にしたい」と答える。
ワイズマンは、必要となる5つのアイテムを教える。そして、日本刀を手渡し、「この刀を手にした時、戦いが始まる」と告げます。
5つのアイテムは、地図・火・ナイフ・鍵、そして最後のひとつはシークレット、その答えは自分で見つけなけなさい、と言われる。
そして、日本刀を手にすると同時に3つの巨大鎧武者たちと、仮想現実の世界で、まるでゲームの世界やマトリックスやパンズラビリンスのような世界観の中で、激しい戦闘が!

そして、ベイビードールが勝利を収めると、また世界が変転し、最初に踊っていたダンシーンの状態でベイビードールは立っています。
周りから「素晴らしいダンス!」と拍手と賞賛の嵐が起こり、どうやらダンスすると空想の仮想現実の世界へ行き、また次の仮想現実で戦いが繰り広げられると、ここで私達、見ているものはわかる仕組み!
ベイビードールは、ワイズマンが挙げた5つのアイテムを獲得し自由を得るために、つまり、病院からの脱出をするために、自分と同じ境遇を持つスイートピー・ロケット・ブロンディ・アンバーという4人の少女達と共に、秘密クラブ内ではダンスを踊りつつ、その最中に展開される幻想の世界では死闘を繰り広げて行くのです。

ブロンディ役は、あのハイスクールダンスのバネッサ・バジェンス!

あんなアイドルアイドルしてた子が、こんな役をやるとは、出て来た時はビックリしましたわ。

エンジェルウォーズ」の世界は3重構造。

第1:現実世界(レノックス精神病院)

第2:ベイビードールが空想している世界(ダンサー達の秘密クラブ)

第3:ベイビードールがダンスを踊っている最中に展開される戦いの仮想世界

第2と第3の行き来は、ベイビードールのダンス。


第1と第2の行動は、現実と空想世界とで同じ事件が起きてるらしい。
映画ラスト近く、主人公ベイビードールは、ロボトミー手術が施された状態で再び第1に戻ってくるのですが、院内は、第2のダンサーの世界で起こしていた破壊活動の痕跡が残っていました。
また、第2で秘密クラブからの逃亡に成功したスイートピーは、第1の現実でも逃亡生活を送っています。
それにより、第2のダンサー娼館世界は、第1の現実で実際に起こった事件、各キャラクターの言動を元にして主人公の頭の中で変えた世界であるのことが、わかります!

多分、辛過ぎる現実から逃れるための主人公の精神状態から、現実を変換させたんでしょうね。分離性の症候群かな。

それを思うと、「どれだけ酷い仕打ちをされてるの!」と悲しみが湧き上がり同情してしまう。

ただ、第3の仮想現実に登場していたはずのワイズマンは、物語の最後にスイートピーの逃亡を手助けするバスの運転手として、第1の現実世界に登場してくるから、観客は、これも現実なのか?仮想現実なのか?判断がつき難い、狂ったような感覚を味わう事になります。

まるで、ドグラマグラのように、繰り返され話なのかも?と私は思って気味が悪くなりました!

第3世界で繰り広げられるアクションシーンは、日本のマンガやアニメ、ゲームのパクリ、、、と言ったら、可哀想?でも、そうなんです。

監督がかなりの日本びいきで、日本のアニメや漫画に影響されているのがよく分かり面白いです。
日本刀や最初の戦いの巨大鎧武者は、もろ分かりですし、前面に日本語が書かれているロボット兵器、ナチスのゾンビ兵士の軍団、空飛ぶドラゴン、ターミネーター、ゲームの世界が出てきて、それプラス、330のような、凄い映像で私達に見せつけてきます。

ただ、それだけならまだ、ゲームオタク、アニメオタクを極めた映画で済むんだけれど、、、先程、話したようなJKファッションで戦闘させるから、なんかおかしなロリコン映画になっちゃうんだよね。エミリーブラウニング似合っていて、可愛いから好きな人は堪らないでしょう。

監督の頭の中の妄想を見てる感覚に陥る。

私は、逆に、「ここまでやってくれて映像も美しく、男子の頭の中を見せてくれてありがとう!」と楽しんじゃった!
普通の人は、これを馬鹿らしく感じたのかも。そこが、くだらないなど酷評されてる所以かもしれない。

これだけ、自分のやりたいことを映像化出来ているのに、色物扱いされてとても勿体無い映画なのです。(まぁ、設定が色物だけどね。)

そして、一般ウケしていない理由のもう1つに、内容が暗過ぎる事があげられます。

救いが全くない。
母の死から始まり、妹殺しの冤罪・精神病院収容・ロボトミー手術、残虐非道な看護人たちに仲間達が殺されて行く。

ロボトミー手術とは、1970年迄は実際に行われていた、人間の感情を司る前頭葉を切り離す手術だから、これ、考えただけでも怖くてたまらないんだよね。だって、この日本でも1975年までは、やっていた手術なんですよ。

ロボトミー手術をやった後の効果があるかないかも実際には分からなかった医師たちは、廃人にしてしまう手術を現実にやっていたのです。

そんな恐ろしい実験みたいな事を、平気でこの人類はやっていたわけでしょう?

その悪魔のような現実と、この作られた「エンジェルウォーズ」の映画の世界がリンクしてしまって私は、人類の恐ろしさを改めて悟ってしまうんです。

実験台にされた患者は沢山いたし、廃人になった人々が多くいたのですよ。

その暗い世界を描いているだけでもドス黒い内容なのに、映画のラスト、仲間の5人のうち生き残るのは2人だけ!

しかも、主人公ベイビードールは、自己犠牲から(これが、ラストのシークレットアイテム)、ロボトミー手術を受けてそのせいで廃人状態。逃げ出したのは、スイートピーだけ!というラスト!悲惨すぎ。

スイートピーが脱出が出来た事だけは、明るいほんの少しの希望、、、なんだけれど、先ほど話した、ワイズマンがバスで迎えに来たエンディングでしょ?

もしかしたら、ただ単に狂ってしまった主人公たちのうちの誰かの頭の中かもしれない、、、多分、ベイビードールの。

「現実?」

「本当に助かったの?」

と不安になるオチなんですよ。

だから、多分、ロボトミー手術をしたベイビードールの願望=「自分は仲間を救う事が出来たんだ、スイートピーはお母さんの元へ帰り、幸せになるんだ!」という夢なのかもしれない。

昔の映画にありがちなラスト、、、例えば昔のアメコミから映画化した「フラッシュゴードン」のラストもそう!

皆救われた筈なのに、エンディングに死んだ筈の悪役の笑い声がして、エンドロール「?」マークがドーン!ってくる腑に落ちない、あの感じなんですよ。

あと「未来世紀ブラジル」の怖い終わり方とかね!怖くてたまらん!人間の実験台にされてしまった恐怖、、、あの感じなんだよ〜。

あの当時の映画も、多分、監督は好きそうだから、この終わり方にしたんだろうけど、、、。

不思議で面白いと言えば、面白いけど、一般受けはしません。

後味がなんとも嫌な感じになるから、、、普通は、皆んなわかりやすい、ハッピーエンドが好きだからね!

これも一般受けしない理由の2つめだわ。

Lyraは、嫌いじゃない!先ほど、ラストが似てる気がする、と話した、 小説のドグラマグラもLyraの好きな小説の1つだし、未来世紀ブラジルも好きな映画の1つだから、、、。この永遠に続くような閉鎖感は理解出来る世界観。

もしかしたら、Lyraもザックスナイダー監督と同じ、オタク漬けな思考回路なのかもしれないですね!

このキミ悪さ加減、好きだもの!

ダークナイトのような、330のような映像美が、臨場感溢れている!

内容は暗すぎだけど、彼女たちの唯一、自由でいられる第3世界の戦闘の世界が儚くて美しくて、、、泣けて来ます!

「こんな自由に飛び回れるんだ!」と闘う彼女たちは、輝いている!

それが、ますます悲惨な世界を思い出すと可哀想でいたたまれなくなるんだけど、、、。相乗効果になっているから映画としては成功してると思う。

 

わかりにくさ、そして、オタクなビジュアルから、色物扱いされてしまって、本来の映像美や、複雑な謎解き感覚の面白さを取り上げて貰ってないです!勿体無さ過ぎる映画だ!

もっと見てあげてほしいです!

今日のLyraの話で興味を持った人は、ぜひこの「エンジェル・ウォーズ=Sucker Punch」を見てみてくださいね!

映画見ていて話がこんがらがって分からなくなったら、このブログを参考に見ながら映画を見ると内容が入って来ますよ!

お試しあれ!


出演者 エミリー・ブラウニング
アビー・コーニッシュ
ジェナ・マローン
ヴァネッサ・ハジェンズ
ジェイミー・チャン
カーラ・グギノ
音楽 タイラー・ベイツ
マリウス・デ・ヴリース
撮影 ラリー・フォン
編集 ウィリアム・ホイ
製作会社 レジェンダリー・ピクチャーズ
クルエル・アンド・アンユージュアル・フィルムズ
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国 2011年3月25日
日本 2011年4月15日
上映時間 110分(劇場公開版)
128分(エクステンデッド版)
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $82,000,000[1]
興行収入 $89,792,502[1]
2億9400万円[2] 日本

『エンジェル ウォーズ』(原題: Sucker Punch, 「不意打ち」の意)は、2011年のアメリカのアクション・ファンタジー映画。監督・製作・脚本はザック・スナイダーであり、エミリー・ブラウニング、アビー・コーニッシュ、ジェナ・マローン、ヴァネッサ・ハジェンズ、ジェイミー・チャン、カーラ・グギノら女性キャストによるアンサンブル作品である。

通常上映の他、IMAX上映も行われた

キャスト

役名 俳優 日本語吹替
ベイビードール エミリー・ブラウニング 寿美菜子
スイートピー アビー・コーニッシュ甲斐田裕子
ロケット ジェナ・マローン戸松遥
ブロンディ ヴァネッサ・ハジェンズ豊崎愛生
アンバー ジェイミー・チャン高垣彩陽
ベラ・ゴルスキー博士 カーラ・グギノ深見梨加
ブルー・ジョーンズ オスカー・アイザック志村知幸
ハイローラー / 医師 ジョン・ハム吉開清人
ワイズマン / 賢者 / バスの運転手 スコット・グレン 山路和弘
その他の声の吹き替え:後藤哲夫/間宮康弘/廣田行生/一杉佳澄/行成とあ/志田有彩/居谷四郎/田久保修平/星野健一
日本語吹替え版スタッフ
翻訳:アンゼたかし
演出:久保宗一郎
日本語版制作:東北新社

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