羊たちの沈黙。ネタバレ感想!トラウマとジェンダーの闘い。The Silence Of The Lambs

 

何回も見ているのに、久しぶりに又「羊たちの沈黙 」を見てしまいました。

有名過ぎる、天才であり精神異常者のレクター博士。

冷静に見るとこの映画は、「猟奇殺人事件と事件解決しようとするFBI訓練生の話」というより、「トラウマとの闘い=自己との闘い」であり「ジェンダーの確立の闘い」の話なのね。

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ハンニバルってカニバリズムの捩りかしら?っていつも思うのですが、、、。

根強い人気のこの「羊たちの沈黙」と言う映画は、近年「ハンニバル」というドラマにもなり、その異常性と何処かヨーロピアンな古典的な美しさがあるところや、おどろおどろしい不気味さが未だに愛され続けている(?)名作です。

『羊たちの沈黙』(The Silence of the Lambs)は、ジョナサン・デミ監督の1991年公開のアメリカ映画。

原作はトマス・ハリスの同名小説。

主演はジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス。

簡単に説明しちゃうと、連続殺人事件を追う女性FBI訓練生と、彼女にアドバイスを与える猟奇殺人犯で元精神科医との奇妙な交流を描いているサスペンス・サイコスリラーです。

物語の主役である精神科医のレクター博士はアンソニー・ホプキンスが演じ、アカデミー主演男優賞を受賞。 (続編である『ハンニバル』でもホプキンスがレクター主演。)

そして、FBI訓練生、クラリス・スターリングを演じたジョディ・フォスターもアカデミー主演女優賞を受賞。

第64回アカデミー賞で主要5部門を受賞しており、アカデミー賞の主要5部門すべてを独占したのは『或る夜の出来事』、『カッコーの巣の上で』に次いで3作目です。

この映画は見る度、Lyraは、毎回ラストに話が近づくにつれて不快感がマックスになるんですが、(特に犯人が鏡を見ながら大音量で音楽をかけながら、化粧やピアスをして行くシーンが気持ち悪くて怖くて吐きそうになる。)その反面、不思議と鑑賞後のこの映画への印象が毎回コロコロ変わる面白い映画です。

Lyraのその時の気持ちによって変わってるだけかもしれませんが、今回は、また新たな発見がありました。

その解説は、あらすじの後に書いてありますので良かったら、合わせて読んで見て下さい。

=羊たちの沈黙あらすじ=

カンザスシティ (ミズーリ州)ほかアメリカ各地で、若い女性が殺害され皮膚を剥がれるという連続猟奇殺人事件が発生した。逃走中の犯人は“バッファロー・ビル”と呼ばれていた。FBIアカデミーの実習生クラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)は、バージニアでの訓練中、行動科学課 (BSU)のクロフォード主任捜査官からある任務を課される。

クロフォードは、バッファロー・ビル事件解明のために、監禁中の凶悪殺人犯の元精神科医の囚人ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンズ)の精神分析を行なっていたが上手く行っでおらずレクター博士は、FBIへの協力をも拒絶していた。

そこへ、成績優秀で野心家でもあるクラリスを、最終手段として派遣して様子を見ようとしたのである。

クラリスは、クロフォードに代わって事件に関する助言を求めるため、レクターの収監されているボルティモア州立精神病院に向かう。

クラリスは、訓練学校でも美しく頭脳明晰と言われている女性。その美貌と若さと女性であるという為に、いく先々で注目を集めていた。

このボルティモア州立精神病院でも到着早々、看守であり精神科医でもある病院院長チルトンに誘われる。セクハラ男チルトンの誘いに戸惑うも交わし、勇敢にレクターに会いにいくクラリス。

対面したレクターは、当初は協力を拒んでいたものの、クラリスの素直さや野心家な情熱を瞬時に判断し、クラリスに彼女自身の過去を語らせることと引き換えに事件解決への助言をすることを約束する。

そして、クラリスは、初めは拒んでいたが、レクターの巧妙な責め言葉と、どこか全てを理解しているかのような優しさも含む言葉の誘導で、次第に、尊敬する父親の殉職のあと、伯父に預けられた過去を話し、そこで明け方に伯父が羊たちを屠殺するのを目撃したことがトラウマとなっていることを明かす。

その素直なクラリスの独白の1つ1つに対し、約束通りバッファロー・ビルの犯人像を教えていくレクター博士。

2人の親密さ、無断に断りなく4回も面談する事を面白く思わない精神病院院長チルトンは、クラリスにレクター博士と会う事を禁ずると罵声を浴びせるが、クラリスもレクター博士との面談により強くなり成長して来た為、自分を通さなければFBIの上にかけ合えと強気な発言をして面談を続ける。

しかし、その会話の全てを悪どい院長チルトンは盗聴して聞いていた。

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一方、新たに上院議員の娘がバッファロー・ビルに誘拐される事件が発生。精神病院院長チルトンは、先ほどのクラリスとレクター博士の盗聴した会話を手がかりにして、あたかも自分がレクター博士の心を開かせて情報を得たと、自身の出世のためにレクターを上院議員に売り込んで行った。

議員である母親は、捜査協力の見返りとして、レクターを警備の緩い刑務所へ移送させることを約束する。

レクターは、移送先の少し警備のゆるい刑務所で、クラリスとの最後の面談をしたあと、隙をついて病院の職員や警察官を殺害して脱獄を果たす。

クラリスは、レクター博士の助言とヒントによって、バッフォロー・ビルの自宅へ踏み込み、暗闇の中、間一髪で犯人を射殺し、人質を無事に助け出す。

事件は解決し、その後、正式にFBI捜査官となったクラリスの元に、逃亡中の身であるレクターから電話が入る。

レクターは、事件解決と捜査官への就任を祝福し、冗談めいた言葉でチルトンを夕食とするかのような殺害を予告し電話を切る。

=Lyraの解説と感想=

主人公クラリスの上司、スコット・グレン演じるクロフォード主任捜査官のモデルとなった人物は実在します。

「ジョンE・ダグラス」というFBI捜査官で、彼は、70年代に導入された画期的なシステム「プロファイリング」の第一人者でした。

ちなみに、プロファイリングとは、「犯罪者の特徴や性格 職業や年齢 住んでいる場所など・・を、
行動科学的に “犯人像” を推論する 『分析捜査』」のこと。

その実在する、ジョンE・ダグラスのひとつの方法論が、

『犯罪者の行動心理は 犯罪者に聞け』 というもの。

実にこの映画は、計算された映画ですね。

リアルさを追求する為に、あらゆるリアルを利用し上手く作品に役立てていると思います。

そのダグラスのプロファイリングの持論を実行に移すために、捜査中の凶悪犯罪『バッファロービル皮剥ぎ連続殺人事件』を解決するため、プロファイリングのアドバイザーとなる、連続殺人鬼(食人鬼)のハンニバル・レクター博士の元へクラリスを送ったのです!

そのクラリス。

クラリス役を演じたのは、実生活でレズビアンである事を公表したせいか、その後、母となった事もあり、お母さん役ばかり、、、強い戦う母性が強い役ばかりした後、最近は、お仕事が減ってるのか?余り見かけなくなってスッゴク残念な、名女優ジョディ・フォスターが演じています!

その近年の強いお母さん役とは全く違い、この頃は、まだカミングアウトしていない時だから、『羊たちの沈黙』では、若々しく初々しい、当時は非常に珍しかった女性FBI訓練生を可憐に演じています。

これもね、計算されてるなぁ、というカメラワークで、、、もう、ジョディが嘘みたいに(と言ったら可哀想だけど)メチャクチャ可愛く描かれています!

初めにジョディが登場するシーンなんか、ポニーテールで活き活きとした可愛らしい雰囲気を撮影しておいて、そのあと、「頭2つ分は高いんじゃないの?」ってくらい背が高くガッシリした体格の男性FBI訓練生たちしか乗っていないエレベーターの中に、背がチイちゃい(155cm?)ジョディをたった1人放り込んじゃうんだから、、、

より、クラリス=ジョディの可愛らしさ、女の子っぽさ、弱々しさを演出しているんですよ〜。

なんか見ていてこっちのほうが、ハラハラ心配しちゃうくらい弱々しい。

そう、まるで狼の群れに放たれた子羊(Lamb)のよう!

いく先々でクラリス(ジョディ)は、頑丈で武骨な男たちの好奇の目にさらされています。

訓練中は、ジャージ姿の男たちはマランソン中でさえ振り返ってまでクラリスを見るし、殺人現場から教会に移送された遺体確認をしにクロフォードと一緒に行った時も、1人「女性だから」という理由だけでとり残されてしまい、同じ狭い部屋の中で、背高ノッポの保安官たちが舐め回すようにクラリスを見るので、場違いな雰囲気から居心地悪くて困るクラリスのシーンもあり、、、

いかにクラリス(ジョディ)が、女性で、か弱いか、可愛らしく魅力的かを、この映画はこれでもか、これでもかー、と見せて来ます。

監督がジョディをこの役に選んだ理由の1つに、この背の低い、ってのがあったそう。

いかに弱いか、可愛らしいかをアピールしたかったのですね。

多分、社会で「女は弱々しく、か弱いんだから、力仕事もしたり頭脳明晰で無くては、やっていけないFBIの仕事は、男じゃなきゃ無理だよ!」っていうジェンダーの差別を含んでいるんですよ、この映画の根底に。

クラリスは、悪人との闘いをしつつ、それ以外にも男社会が当たり前の世界で、ジェンダーとの闘いもしなきゃいけない毎日なんです。

この映画でのクラリスたちFBI捜査官たちの目標は、

・殺人鬼 ”バッファロービル” を逮捕する
・誘拐された ”少女” を救い出す

この二点なんだけど、全く上手く行かずにモタモタしてるのに、当のレクター博士は獄中なのに、難解事件をすっかりお見通し!

それだけで無く、

・上官のクロフォードが生徒のクラリスが大のお気に入りということ。
・彼女の美貌を武器に レクターにご機嫌をとりつつ「レクターから情報を引き出して来い!」と急かしている事

も理解しているんですよ。

大体、レクター博士は、猟奇的殺人鬼であり、食人鬼であるだけでなく、元は敏腕精神科医だったから、耳元で囁くだけで、隣の患者でクラリスに無礼を働いた人間を簡単に死に追い詰めることすらできる、天才であり猟奇的殺人鬼。

そんな連続殺人事件の犯人のプロファイリングなんてお茶の子さいさいなんでしょう、、、。

その怪物を名優アンソニー・ホプキンスは、物凄い眼力と、わざと微動だにしない固まったかのような姿勢の演技で、クラリスを、そして映画を見ている観客である私達に迫って来ます。

アンソニー・ホプキンスの演技は、もう、演技というより獲物を捕らえた野獣!

まるで「あなた、硬直してる?」って感じの、クラリスを待ち構えて獄中で直立不動で立っている姿勢、、クラリスとの初対面のシーンからアンソニー・ホプキンスの病気のような演技は始まっていますからね!

もう、あの初っ端から、観客はもう、アンソニー・ホプキンス=レクター博士の餌食になってるんですよ、もう〜!

そしてクラリスは目線を外すことなく、レクターの目を じーーっと見つめる、

そう、クラリスは実直な性格のせいか、怖いはずの殺人鬼レクター博士と目を絶対に話さないんです!

多分、この勇気ある態度もレクターに、「こやつ、よくやるな!」と思わせた所以じゃないかな?

クラリスが何者かを探るために・・クラリスのバックグラウンドをお見通しかのような、嫌〜な質問攻めをしていきながら、彼女の反応をみて
彼女の心の中を探るレクター博士もまた、人間を信じられなくなるような酷いトラウマが沢山ある人間なんでしょうね。

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レクター博士は精神を病んでいるけれど天才と言われた精神科医。

もう、話を少ししただけで、、、ひょっとしたら、初めて視線を交わした数秒で、クラリスという人間が、
どういう人物か、
どういう性格か、
どういう生い立ちか、

全て分かってしまったんじゃないかな?

質問なんて本当はしなくても良くて、ただ、彼女の奥底にある感情がどんなものか、見たいだけなんでしょう。

つまり、暇つぶし。

レクターには、お遊びなのかも。

だからと言って馬鹿にしてるわけじゃないんですよね。

そもそも、映画を見ていてすぐにわかるのは、レクター博士は、世の中の誰をも馬鹿にする人間ではないと言うこと。

彼自身は悪い犯罪者だし、人間を殺すし、食いもする精神異常者なんだけれど、何故か、人間自体には敬意を払っているんですよね。

人種差別も男女差別もジェンダーの差別もしていない、むしろ人間のあるべき公平さを兼ね備えている人間です。

精神病院内では、下っ端仕事をしていそうな黒人男性の介護人であるバニーが、(クラリスにも優しい男性なんだけれど)クラリスとの面談中に電気をつけてくれると
「バニー、ありがとう。」
とレクターがお礼を言います。

多分、クラリスへの優しい気遣いが(椅子を用意してくれた)出来る介護人だから、レクターにとっても思いやりのある優しい態度で接して来たのだと思われます。

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レクターにとっては、バニーのように、他人に対して気遣いができる、思いやりのある優しい人物は、敬意を払うべき人物になるんでしょう。

つまり、人間として出来ている人物は、レクターにとっては殺人対象にはならないし、罵声を浴びせる対象にもならないのですよ。

他人に敬意を払い、思いやりがある人物をレクターは好み、そのような優しい人間には、自分も敬意を払い、思いやりを持つのです。

その相手とは、信頼関係を築こうとすらするんですよ。

クラリスが一度、ウソをつくんだけれど、(バッファロービルの犯人像や、名前を教えてくれたら刑を軽くしてあげて年1で、バカンスがてら狙撃手つきだがビーチを青い空の下歩けるわよ〜という話)レクター博士は、「2度と嘘を私につくな!全部お見通しだからね!」って起こるんですよ。すっごく!

レクター博士が1番、生きて行く上で重んじているのは、「信頼関係」なんです。だから。信頼していたクラリスが嘘をついたから頭にきたわけ。

彼にとって1番重要なのは、信頼関係が築けるかどうか、、、。

だから、嘘つきや、人を差別する人や、自分の地位を利用して人を見下したりする人間は嫌いだし、そういう人間には罵声や汚い言葉をワザと使ったり、殺人対象(食べる対象)になるんですよ。

だから、人を差別し利用し見下す典型的な汚い人間である「チルトン院長」は、映画の最後でレクターの夕飯になっちゃうでしょう?

誘拐された女性の母親であり、上院議員である女性がいけ好かないから、大人しく話せば良いものをワザと汚い言葉を言うしね。

その徹底したレクター博士のポリシー( ? )は、ある意味、普通の人間より、人間であるべき姿なのです。

きっと、そのギャップに観客は、レクター博士をただの殺人鬼としてだけではなく、特別な思慮深さまで感じて憎めなくなってしまうのです。

レクターが心を許した、クラリス自身も親友に「脱走して殺しに来るかもよ」と心配されても、
「レクター博士は、わたしを殺しにはこない」と言っていました。

2人の間には信頼関係が生まれていたのを彼女は感じていたのだから。

クラリスもまた、ひとを差別したり、バカにしたり見下したりはしない人間。

馬鹿にされ、女として見下されていても、、、。

そんな厳しい過酷な現場で頑張っていて、勇敢に凶悪変態男に立ち向かってゆく、おチビなクラリスを見てレクター博士も力を貸してあげたくなったのに違いありません。

もしかしたら、ラストの方の面会で、クラリスのトラウマを話させたのは、、、単に自分の欲求 ( 他人の心の奥底を覗く)を満たすためだけでなく、クラリスのトラウマの克服を手助けするためだったのかもしれませんね。

ラストの2人の顔のアップの演出はうまいです!

引き込まれてしまいます。

まるで、私達に、レクター博士が質問して追い詰めてくるかのようです。

レクター博士は、執拗にクラリスにトラウマを(幼少期の最悪な思い出)を問い続けます。

その全てが的を得ていて、まるで彼自身も体験したからこそ、わかるような質問すらあります。

このことから、レクターもまた 幼少期のトラウマから、いまだ開放されずクラリスと同じ悩みを抱えて眠れぬ夜を送っているのかもしれません。

2人の感情は、いつしか同じ苦しみを持つ者同士の共鳴、共感が生まれ、次第に信頼関係を強くして言ったのでしょう。

クラリスへの信頼関係がいつしか、友情に似た関係性になり、人間不信なレクター博士もクラリスへの思いやりが生まれ、彼女のトラウマを取り除くためのカウンセリングを最後に施してあげたのかもしれません。

だから、意地悪な院長チルトンに無理矢理、「レクターと話すな」とクラリスが強制退去させたられた時に、ワザと彼女を呼び止めたのよ!

「クラリス、資料を忘れているよ、、、」とファイルを渡そうとするレクター。

それに応えようと、クラリスは、両腕を鷲掴みにしてる、どデカイ看守たちを振りほどいて走って来る!

そのクラリスの手をファイル渡すついでに、ペローンと、指で触るんですよ!

ペローン!って感じに!

多分、「クラリス、お別れだ。」と連れ去られるクラリスに言ってることからして、レクター博士のサヨナラのKISSなんでしょうね。

ゾーッ!としたけど!

もう!

その触り方がキモい!

夜、夢に出て来そうな感じ!

あれが、お駄賃がわりなんじゃないの⁈

「カウンセリング料を貰ってくよぉ〜ん!」って感じよね。

そして、あの直立不動な固まったかのような硬直姿勢で、看守たちに引きづり出されるクラリスをお見送り〜!

ゾワ〜ッ!

「羊たちの沈黙」の原題は
“The Silence of the Lambs”

lambは、子羊で、
・か弱いもの
・犠牲となるもの
・神の子羊はキリスト
・迷える子羊は大衆

を意味するらしいです。

「子羊」は、クラリス自身であり、

レクターが言う、
『バッファロービルは子供の頃、暴力を受け心まで傷ついた。彼は生まれつきの犯罪者ではない。
何年もの絶え間ない ”虐待” が人間を変えたのだ』の意味もあるのではないでしょうか?

バッファロービルが、精神的に病んでしまったのも幼少期の虐待が要因であるし、凶悪犯罪の原因もまた、虐待です。

この映画は、子羊のテーマをかりつつ、

・子羊を助けられなかったクラリスの幼少期のトラウマとの闘い

・子羊のように弱々しい立場を虐げらている女性FBI訓練生のジェンダーとの闘い

・犯人だが、虐待を受け続けておかしくなってしまった被害者でもあった子羊バッファロービルのトラウマとの闘い

・性倒錯者であり女性への変身願望を持ち犯行に及ぶバッファロービルのジェンダーへの闘い

・弱い立場の攫われた被害者たち

の5つの意味があったのではないでしょうか?

ジェンダー(gender)とは、生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的につくられる性別のことを指します。世の中の男性と女性の役割の違いによって生まれる性別のことです。

「料理は女がやるもの」って考えている人は多いと思いますが、料理=女のシゴト、と決めつけることが、ジェンダーです。

世の中には、このジェンダーで苦しんでいる人が沢山、世界中にいるのが現状です。

このことも、もしかしたら、被害者としてこの映画は、世に問うているのかもしれません。

凶悪犯罪者を掻き立てるものは、レクター博士曰く、『極度の切望』

そのためにバッファロービルは、女性への変身願望が叶わないため(トランスジェンダーのために手術しようとしたが病院で全て断られたらしい)、女性を誘拐して皮を剥ぎ、皮で洋服を作っていました。

レクター博士もまた、その『極度の切望』に苛まれて来たのでしょう。

彼は、脱獄し、極度の切望を満たすためにこの世界を彷徨い続けていくのでしょう。

私たちは、その恐ろしさに身を震わせ、そしてあの視線と有無を言わせない筋道が通った理論にひれ伏すしかないのです。

 


羊たちの沈黙
The Silence of the Lambs
監督 ジョナサン・デミ
脚本 テッド・タリー
原作 トマス・ハリス
羊たちの沈黙
製作 エドワード・サクソン
ケネス・ウット
ロン・ボズマン
製作総指揮 ゲイリー・ゴーツマン
出演者 ジョディ・フォスター
アンソニー・ホプキンス
スコット・グレン
テッド・レヴィン
音楽 ハワード・ショア
撮影 タク・フジモト
編集 クレイグ・マッケイ
配給 アメリカ合衆国、日本、

オライオン・ピクチャーズ/ワーナー・ブラザース

公開 アメリカ合衆国1991年2月14日
日本1991年6月14日
上映時間 118分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $19,000,000
興行収入 $272,742,922世界
$130,742,922アメリカ合衆国
次作 ハンニバル

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キャスト

役名 俳優 日本語吹き替え
VHS版 テレビ朝日版 DVD・BD版

●クラリス・スターリング ジョディ・フォスター 勝生真沙子 、戸田恵子、佐々木優子
●ハンニバル・レクター アンソニー・ホプキンス 金内吉男 、石田太郎 、堀勝之祐
●ジャック・クロフォード主任捜査官 スコット・グレン 有川博 、家弓家正 、有本欽隆
●バッファロー・ビル テッド・レヴィン 牛山茂 、曽我部和恭 、家中宏
●フレデリック・チルトン医師 アンソニー・ヒールド 小島敏彦 、堀勝之祐 、石井隆夫
●アーディリア・マップ ケイシー・レモンズ 松本梨香 、高山みなみ 、湯屋敦子
●キャサリン・マーティン ブルック・スミス 喜田あゆ美 、中沢みどり 、水田わさび
●ルース・マーティン議員 ダイアン・ベイカー 此島愛子 、谷育子 、藤木聖子
●バーニー フランキー・R・フェイソン 中村秀利
●メンフィスのFBI捜査官 ジョージ・A・ロメロ
(ノンクレジット)

●VHS版吹き替え
その他の声の出演 – 曽我部和恭、小室正幸、北村弘一、村松康雄、吉水慶、加藤正之、井上喜久子、真地勇志、筈見純、塚田正昭、有本欽隆、安永沙都子、荒川太郎、辻親八、坂東尚樹、西宏子
●演出:福永莞爾、翻訳:岩佐幸子、調整:熊倉亨、プロデュース:吉岡美惠子/神部宗之、

●日本語版制作:東北新社

●テレビ朝日版吹き替え – 1995年3月19日『日曜洋画劇場』
その他の声の出演 – 池田勝、峰恵研、藤城裕士、仲木隆司、水野龍司、田原アルノ、岡村恭子、中田和宏、茶風林、仲野裕、叶木翔子、坂口哲夫、増谷康紀、永堀美穂、石井隆夫
●演出:福永莞爾、翻訳:たかしまちせこ、調整:長井利親、プロデュース:圓井一夫、

●日本語版制作:ムービーテレビジョン

●DVD・BD版吹き替え
翻訳:小川裕子

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主な受賞

●第64回アカデミー賞
作品賞:エドワード・サクソン/ケネス・ウット/ロン・ボズマン
監督賞:ジョナサン・デミ
主演男優賞:アンソニー・ホプキンス
主演女優賞:ジョディ・フォスター
脚色賞:テッド・タリー

●第57回ニューヨーク映画批評家協会賞
作品賞
監督賞:ジョナサン・デミ
主演男優賞:アンソニー・ホプキンス
主演女優賞:ジョディ・フォスター

●第41回ベルリン国際映画祭
銀熊賞(監督賞):ジョナサン・デミ

●第49回ゴールデングローブ賞
主演女優賞 (ドラマ部門):ジョディ・フォスター

●第18回サターン賞
ホラー映画賞

●第34回ブルーリボン賞
外国作品賞

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