【1408号室】The Gate of Hell Open! Stephen Kingの濃厚な家族愛が⁈ 感想 ネタバレ あらすじ

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天国と地獄。相反するものに惹かれてしまうLyraです。

今日は悪魔ネタ好きのLyraが、前々から気になっていたホラーで、原作が大好きな作家Stephen Kingの映画を紹介します。

Do you believe in GOD?

貴方は神を信じますか?

『1408号室』(原題:1408)は、2007年のアメリカ映画。原作はスティーヴン・キングの短編ホラー小説『一四〇八号室』。ホテルの一室を舞台とするホラー映画。

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原作とどれくらい違うのか?

それともあの狂気の空間を上手く演出出来たのか?

毎回それが気になって見終わると原作の方が絶対に良い!と毎回なる。

でも今回は?

 

*Lyraのブログはネタバレ全開です!詳しい内容を知りたくない方は、あらすじ後のLyraの感想でもどうぞ。

 

= あらすじ =

マイク・エンズリンは心霊ルポのホラー作家。やさぐれている男。

しかし、処女作『長い帰り道』は、父と息子を描いたハートフルな小説でマイナーではあったが良さを認めるファンが少なくともいた。真は真面目な作家だ。

妻・リリーと娘・ケイティとNYで幸福に暮らしていたのが、娘のケイティが原因不明の難病にかかり幼くして亡くなってしまう。

その時からマイクは変わってしまったのだ。

愛しているのに妻・リリーに何も告げずに家を出て、真反対のカリフォルニアのハモサビーチに移住。家はいちをあるが帰らない。何故なら、全米各地の心霊スポットを訪問し取材して、本にすると言うB級作家になりさがり、心霊ホテルや心霊スポットに泊まる、、、そんな定住しない毎日を送っていた。

ある夜の土砂降りの雨の中、マイクは『ウィーピング・ビーチ・イン』というフェアフィールド郡境の僻地にある古いホテルに行く。ホテルのオーナーである老夫婦は、大歓迎。
マイクが取材をしたいと言うとノリノリで、いわくつきホテルの話を始める。
階段で1860年にメイドが首を吊り、使用人部屋だった屋根裏は、メイドの子どもたちが全員死んで、それ以来深夜0時になると女の泣き声がするなどなど、、、それを聞きながら実際は、霊を信じていないマイクは馬鹿にしていた。ありきたりの話にウンザリしながらそこに宿泊。

マイクは禁煙中。だがいつも右耳に煙草を挟んでる。それを灰皿に置くと、酒を飲みながら心霊ハンターのような機械の道具一式を出して部屋を出て調べ始めた。

実は、耳に挟む煙草は「禁煙のあかし」であり核戦争が勃発したら吸うと決めているもの。
調査しながらマイクは、テープレコーダーに詳しいレポートを喋りながら記録する。

結局、何事も起こらず朝を迎え、ホテルをチェックアウトしたマイクは運転しながらレコーダーに向かって恐怖度ランク「5ドクロ」にした。
『幽霊ホテル10』『幽霊墓場10』『幽霊灯台10』『幽霊サバイバル・ガイド』マイクは恐怖ネタ本を色々出していたが、マイクは常日頃から「幽霊が出ると言うのは、ホテルの客寄せ」だと考えていた。

昔からマイクは無神論者であり、天国と地獄や神とか幽霊などの存在を信じていなかった。超常現象を取り扱うくせに懐疑的だ。

マイクはLAハモサビーチ近くに住んでいたため、昼間はよくサーフィンをしていた。この取材から帰って来ていつものようにビーチに車で寄るマイク。
サーフしながら波の上に座り、空に宣伝文句を引っ張りながら飛ぶ飛行機を見つけたため、その文字を読もうとした、、、その瞬間、波に呑まれて溺れてしまう。

運良く浜辺に打ち上げられ、他のサーファーの男性が駆け付けてくれて難を逃れたマイク。

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帰りに郵便局に寄ったマイクは、仲良しの郵便局員に「新しい本が良かった」と声をかけて貰い挨拶をしながら私書箱の郵便受けから手紙を持ちだし、カフェに行くと一通ずつ郵便物をチェック。

すると知らない絵葉書が。

宛先人なし。

そして「NYドルフィンホテル1408号室に入るな」という文字の殴り書きがあっただけ。

興味をそそられたマイクは、試しにホテルに電話をして宿泊予約を入れる。

だが、愛想の良かった受付は、部屋番号を指定して頼むと日にちを言う前から「ふさがっております」と断って来た。

何回もかけると受信拒否にしたホテルに「何かある」と踏んだマイクは、過去の新聞記事を調べだす。

そのドルフィンホテル1408号室には「ホテルの窓から投身自殺 1938年12月6日」など、54人の変死があった(実際はそれ以上)部屋だった。

面白いネタだ、とマイクは友人の編集者のサムに電話し、クレイ弁護士を紹介してもらって「ホテル側は宿泊の拒絶はできない」ことを聞き、「それでも宿泊拒否をするようなら訴えられから、脅せ!」とアドバイスされた。

だが、電話口に又出た編集者サムは話のラストで「お前、ホテルはNYにあるんだぞ。ケイティのこととか平気なのか?嫁さんには話したのか?」と心配する。

「ちょっと滞在するだけだから平気さ」とマイクは言い、強引に宿泊予約を取ることに成功。

NYのドルフィンホテル受付の女性は、マイクの名前を聞きフロントのパソコンに打ち込むと『支配人に連絡すること』の要注意人物の文字が表示されたため、フロントの女は奥へ行き、オリン支配人を呼んだ。
オリン支配人はマイクを支配人室に連れて行く。

2人きり。

オリン支配人は、年代物のコニャックを出して飲ませたり「スイートを用意するからそちらに泊まって下さい」と言い必死に1408号室に泊まらせないようにする。
だが、マイクは怒り出し1408号室に泊まらせないと訴えるぞ、と主張した。

自分の善意からの忠告をきかないマイクに対してオリン支配人は、今度は分厚い大きな年季の入った宿泊帳と、これまた分厚い写真や資料が入った袋を取り出した。
「ドルフィンホテルは、ホテルプラザほど一流ではありませんが格調高い上ランクのホテルですよ。常に宿泊予約は9割方埋まっています。だから怪奇現象を売りにして客を呼ぶ必要はないのですよ。
貴方は知らないが、私の在職中に宿泊客が4人は死んだ、、、余りにも悲惨だから二度と起きないように宿泊予約を禁止したんです。」と話して資料を見せるオリン支配人。

マイクは来る前に調査済みだった。「亡くなった宿泊客は躁鬱病を持つ歯科矯正士で、手首と性器を切断したんだろ?」と指摘すると、
「飛び降り7人・薬4人・首吊り5人・切断3人・窒息2人」以外に「自然死22人」があり、実質的には今まで1408号室に宿泊した56人の客が死んでいるとオリン支配人は打ち明け、「資料はやるから本にしても出版してもいい。だが1408号室に泊まるな」と口調を変えて警告した。

が、マイクは資料とコニャックを受け取ると部屋へ行く。

オリン支配人は「邪悪に満ちた部屋だ」と言ってエレベータに一緒に乗るが14階に着くとフロアには降りずにマイクだけが降りた。

エレベータの中で見送るオリン支配人。

扉が閉まる寸前「部屋へ行かないでくれ、マイク、、、」と真剣な表情で頼むオリン支配人。

だが、マイクが黙っていると扉は閉まった。

14階フロア(つまり13階)を歩いて行くマイクは、泣いてる赤ん坊を乗せたベビーカーを押す白いワンピースを着る若い母親に出くわす。マイクの隣の部屋へ入って行く母親。

1408号室はその隣、、、マイクは、ドアを開けて中を見る。
曰く付きの部屋だからどんな部屋か、と気になっていたのに部屋は普通の地味な作りだった。

恐る恐る部屋に入ると、いつものように右耳に挟んだ煙草を灰皿に置く。

状況説明をするためのいつものテープレコーダー片手に、部屋がどんなか話しながら部屋を見て回るマイク。

机の中には聖書があり、テレビのアダルトチャンネルもあるし冷蔵庫もジュースや酒が入っているくらいで普通だ。

花柄の壁には、3つの絵「海に浮かぶ帆船」「老婦人と子ども」「犬を使って狩りをするイギリス貴族」の絵があり、「至って普通に地味で趣味が悪い」と記録するマイク。

外の景色が気になり、窓を上に上げて外を見ると向かいにビルがあり下はNYの車が走る道路だけ。「これも普通だ」とレコーダーに言うマイク。

その時、ラジオからいきなりカーペンターズの『愛のプレリュード』が大音量で流れ出す。

驚いたマイクは頭を窓の上にぶつけてしまった。

「おい!誰だ!出て来い!」とマイクは隠れてる奴がいて脅かしたと考えて二つの部屋全て探すが誰もいない。

通風口が気になり覗くが何もない。

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だが、バスルームでさっき手を洗っだ後に使ったトイレットペーパーが三角折りになっていた。

ビビるマイク。オマケに食べた筈のチョコの包み紙がごみ箱から消えてる。
「誰かいるのはわかってるぞ。ビビらせようとしてんだろ?はいはい、成功してますよ」と言うマイクだが、部屋が暑くて汗が噴き出す。

我慢できず壁のエアコン調整のパネルを見ると、「摂氏28度」に固定されており調節出来ないのを知り、フロントに電話する。

修理人を寄越すよう頼むマイク。

修理人を待つ間、マイクはALS(特殊光学機器)のライトを照らし部屋を真っ暗にして、血液反応をみる。

青い光には、血痕が浮かびあがる。

ノックの音がしたのでドアを開けると、エアコン修理人の黒人の男が立っていた。

彼は「部屋には入らないからな、指示するから自分で直してくれ」と言いマイクに指示。

コイル上にある水銀のチューブを軽く叩くとエアコンは直ったので、礼を言おうとマイクが振り向くと誰もいなかった。

「おい!チップは?」と部屋から顔を出して言うマイクだが、修理人は急ぎ足でこちらを振り返りもせずに逃げて行く。

さすがに、気味が悪くなるマイクは、ベッドに座りサイドテーブル上のラジオ付きデジタル時計を見ると、急にライトが点灯、カーペンターズが流れ出し、60:00からのカウントダウンが始まった。

その時、マイクの頭にはさっき話したオリン支配人の「1時間もった奴はいない」という言葉が浮かぶ。

「ビビるには効果あるよ」と言うと、変な音が聞こえた。
マイクは聞こえて来る窓の外に身を乗り出す。すると音が聞こえなくなる。

部屋に戻るマイク。いきなりドアが閉まり左手首が挟まり激痛が走る。

痛みから冷やそうと洗面所で水をだすと勢いよくお湯が出て来て止まらなくなる。

バスタオルをかけて止めようとするマイク。
するとカーペンターズが流れだし、マイクは大音量を消すために時計のコンセントを抜く、、、が、まだカウントダウンは止まらない。

そこに電話が鳴った。出ると「サンドイッチ遅れます」と訳がわからないことを言う女。そして「チェックアウトなさいますか」と連発して来る。

マイクは気持ち悪くなり「降参だよ」と部屋を出ようとするが、ドアノブが回らない。

ドアは開かない為に、マイクは鍵穴にナイフを差し込むがナイフが折れてしまう。

焦り出しドアノブをガチャガチャやるとスポッと取れた。

マイクに恐怖がのしかかって来た。

開けて貰おうと「助けてくれ!」とドアを場をバンバン叩くが誰もこない。

じゃあ、窓から、と思い大声で助けを呼ぶが高いビルな為に誰も気がつかない。

ホテルの真ん前のビル。

そのビルに、唯一、明かりがついていて誰かいる窓を発見したマイクは、「おーい、ここだ!助けを呼んでくれ!」と両手を振り回す。

相手は窓際でこちらを見ながら動き出すが、それはまるでマイクのジェスチャーの真似。

ワザと手を振ってみるマイク。相手も同じ事をしてる。ジッとこちらをみる顔、、、よく見ると真向かいのビルの中の人、、、それはマイクだった。

ギクッとするマイク。その時、ビル向こうの相手の背後に、背の低いピエロのようなアフロヘアが襲ってくるのを見たマイク。

ハッとして後ろを振り変えると一瞬、そのアフロが見えた気がしたが誰もいない。向かいの部屋の明かりも消えた。
ホテルの部屋からライトを落下させ、地上にわからせようとしたが、割れた音はなし。

すると突然TVがつく。

画面には娘のケイティと妻リリーと3人で暮らしていた幸せな日々の映像だった。

マイクは、「こんなことある訳ない、先程、オリン支配人に貰った酒か、ベッドに突然現れたチョコを食べたから、どちらかに薬を盛られたんだ!こんな訳ない」と一人でイライラし始めた。

そこへ飛び降り自殺の男が、、、ビリっビリっと画像にノイズが入るような映像みたいな姿で現れ、窓から投身自殺をした。

次には、赤いシャツに緑のスカートの女性も現れ、泣きながら窓によじ登り落ちて行く。

目の前の光景に動けなくなるマイク。

すると隣りから壁越しに赤ちゃんの泣き声が聞こえて来た。

その場から離れたくなり浴室に行くと、そこに車椅子に乗った死んだ筈のマイクの父がいた。

「お前のように私は生きていた。私のようにお前も死ぬぞ」と言う父。

「これは悪夢だ!夢では死なない」と何度も呟くマイク。

すると壁がひび割れ血が滲み始めた。
脱出しよう。

そう考えたマイクは、隣の窓までの距離を歩数で測り、窓から隣室へ窓から入り脱出を行う。

部屋のホテルの間取り図で確認したから大丈夫だ、、、窓から外へ出て足幅ギリギリの淵を壁伝いに進むマイク。

だが、ある筈の場所に隣室の窓がない、、、先へ落ちないように行っても、行っても窓がない。

実は左も右にも窓は一つもなくなっていたのだった。

パニックになるマイク。

震えながら、踏み外さないように1408号室の窓に戻ると、赤と緑の女性が投身自殺する所に出くわした。

降って来た女性を避けて落ちそうになるが、窓枠に上手くしがみつき、どうにか助かるマイク。

すると窓が閉まりはじめ、急いで室内に飛び込むマイク。

ギリギリ部屋に入れたが、ドアに書いてあるフロアの見取り図は1408号室以外、真っ黒になっていた。

驚いているとTVがつき、ケイティに脳腫瘍が見つかった映像が映る。

その時には先程と違い部屋は真冬のような寒さで凍りついていた。

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助けを呼べないかと、携帯電話を見るが電池切れ、次にパソコンを起動させマイクは、妻リリーを呼び上手くパソコン通話に成功。

妻リリーとは1年もあっていないし、連絡もしていなかった為、マイクのことを非難するばかりで話を聞いてくれない。
マイクは繰り返し「ドルフィンホテルの場所と1408号室に閉じ込めらたから助けに来てくれ!」とリリーに言う。

だが、いきなりスプリンクラーが作動。パソコンが止まる。

マイクはスプリンクラーを壊し水を止める。

そして、虫と汚れだらけの通風口を伝って隣室へ行く。
隣室につき、下り用とすると隣の若い母親が顔を上げた、、、それは、妻リリーの若い頃で泣いてる赤ん坊はケイティだった。

おののくマイク。そこへ、ミイラ化した眼鏡男が後ろから追って来た。

マイクは慌てて腹ばいで前進し、1408号室に戻る。

喉が渇き冷蔵庫を開けると、支配人の部屋が見えた。

「満足したかよ!」と罵ったマイクは、「お前の勝ちだ!神を信じるよ。」と言いながら部屋に置いてあった聖書を開いた。が、中は真っ白!何も書いていない。

氷点下で氷の世界になった1408号室でマイクは毛布をかぶり、トランプを燃やして暖を取る。

そこへ、濡れて壊れた筈のパソコンからリリーの声が聞こえて来た。

開くと、リリーは「警察に通報したから!私もあと15分でホテルに着くからね!」と言う。

マイクが時計を見るとカウントダウンは14分に。

妻が危なくなる、、、そう考えたマイクは「危険だから部屋に来るな!警察に任せろ。部屋には来るなよ!」と言うが、突然パソコンの中に自分のソックリさんのマイクが出てきて、リリーに「1408号室に来てくれ、お願いだよ」と言い出した。

リリーは夫の頼みと思い信じ込んでしまう。

「やめろー!」と叫ぶマイクに、ソックリさんの偽のマイクは、こちらをみてウインクして消えた。

すると部屋が壁も何もかも崩れ始める。

壁の狩りの貴族の絵は変化して殺戮の絵に、老婦人と赤子の絵も皆殺しの絵に、船は難破し全てが変化して行く。
スプリンクラーから再び水が降り注ぎ、船の絵から水が溢れ出しマイクは溺れた。
水中で光の指す方へ泳いで行く。

すると水面にサーフボードが浮かんでる、、、
意識を失ったマイクが目覚めると、先日溺れたハモサビーチの海岸に寝 ていた。

青空を飛行機が飛んでいく、、、垂れ幕の読めなかった宣伝文句は「格安保険は1408」だった。

気を失うマイク。

目覚めると今度はLAの病院でリリーが側にいた。
退院したマイクは、リリーに乗せてもらい車を停めていた海岸の駐車場へ行く。

リリーに今まで見ていた悪夢の話をすると出版を勧められた。

二人はダイナーで話し込んでいたがその横を赤と緑の服のウェイトレスが歩いていた。(ホテルの自殺者)

マイクは悪夢の事を書き上げ、原稿を出しに馴染みの郵便局にきた。

だが、いつもの窓口の郵便局員はいない。代わりにドルフィンホテルのフロントがいる。

何かがおかしい、、、

マイクが気づいた途端、郵便局員たちが全員ハンマーで壁を破壊し始めて行く、、、壁が剥がれて行くとなんと、1408号室の花柄の壁紙が現れていく。

「俺は部屋を出たぞ!確かに出たんだぞ!」叫び続けるマイク。

いきなり部屋の真ん中にドアが出現。

「開けてみろ」という声がした為、開けると、地獄の炎が燃え上がる。

すると背後から「寒いの」と声がした。

振り返るマイク。そこには死んだ筈の娘ケイティがいる。

裸足で傷だらけのケイティ。

「そんな訳ない、、、」と言うマイクだが、ケイティの「パパ」の呼びかけに負けて抱き締めてしまう。

一気にケイティへの愛情が溢れ出すマイク。

「行かないと叱られるわ。」と言うケイティに「誰もお前を連れていかない。愛してる」と抱き締めるマイク。だがケイティはマイクの腕の中で死んでしまう。

「2度も殺さないでくれ!2度も、耐えられない。」とマイクは悲しみの叫び声を上げる。

時計はあと3分で0になる。1時間経ってしまう。

カーペンターズの曲が大音量で鳴る。マイクが泣きながらケイティを強く抱きしめるとケイティはミイラ化し崩れ粉々になる。

壁から光が垂れ込め、マイクは怒りを爆発させる。

時計は0:00になった。

すると、いつのまにか部屋は元の小綺麗な部屋に戻ってた。

いきなり時計の数字がメチャクチャに動き出したかと思うと、ピタッと60:00で止まり又カウントダウンを開始した。

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電話が鳴る。

恐る恐るマイクが受話器を取ると「お客様のご要望により、何度も追体験できます。チェックアウトもできます。チェックアウトなさいますか?」と女のフロントの声がした。

マイクが受話器をおくと、いきなり部屋の中央に首吊りのロープがぶら下がっていて、そこにはケイティの墓が出現しその横にマイクの墓が掘られてあり空いていた。
「チェックアウトなさいますか?」という声に「断る」と答えたマイク。

あちこちの部屋、バスルームにロープがぶら下がっている。

電話の係は「奥様があと5分で着きますのでご案内します」と言い出したためにマイクはパニックになる。

万が一、妻のリリーがこの1408号室に入ったら「自分と同じ目に遭ってしまうから何とかしないと、、、。」と考えていると、受話器は急に溶けてしまった。

リリーが来る前に策を練るマイクは「死ぬ時はお前も連れて行く」と小さい声でつぶやき、支配人に貰ったウォッカの瓶に背広の切れはしを差し込んで火炎瓶を作り壁に投げた。

ベッドルームの部屋は炎に包まれる。
隣の部屋でマイクは核戦争が勃発したら吸うと決めたタバコを吸う。そして「恐怖度は10ドクロを進呈する」とレコーダーに囁いた。

ドルフィンホテルは火災報知機が作動し、他の客室は避難を開始。

炎がホテルの外からも見え、リリーはタクシーから降りてホテルを見上げていた。

ソファの下に入り込んだマイクは笑う。

しばらくして消防隊がマイクを助け出した。

ストレッチャーに乗せられたマイクは酸素マスクをしてもらう前に消防士に「あの部屋には入るな」と言い気を失った。
1408号室のドアの数字は炎で溶け、オリン支配人は「よくやったよ、エンズリン」と言った。

病院で目覚めるとベッドサイドにリリーがいた。

マイクにリリーは「古い配線が出火原因らしいわ。」と言う。

マイクは心霊ルポのホラー作家をやめる事にした。
マイクは退院後、リリーと一緒に住む事にした。

ホテルの部屋で起きたことをリリーは信じていない。

荷物整理をするため、たくさんの段ボールを片付けるリリーが「要らないものを処分するから分けて」とマイクに言う。
ホテルの時の荷物はほぼ炎で焼けていたが、いくつかは残っていたので、マイクはレコーダーだけを残す事にした。
机でカセットの再生ボタンを押すと、マイクの声とともにケイティの声も録音されていた。

それを聞いたリリーはびっくりして「嘘、、、」と持っていた段ボールを落としてしまう。

マイクはリリーの方を見てニヤついた。

= Lyraの感想 =

マイクは、1408号室から結局の所、出られたのか?

これ、出れていないね。

最後のマイクは、偽マイクだ。つまり悪魔の化身。

マイクが妻に「来るな!」と言ってる時に、いきなりパソコン画面に出て来て妻を部屋に来させようとして丸め込み、絶望してるマイクにウィンクしたあの偽マイクだ。

リリーが次に狙われてしまう。だが、マイクはもういない、、、

きっとリリーも取り込まれるか、永遠に悪夢を生きなければならなくなってしまった。

何故ならば、ラストのマイクが聞いていた録音されたケイティとマイク自身の会話には、ケイティが「ひとりぼっちでいたくない」と言った後にマイクが「決して1人にはしない、一緒に行く」と永遠に娘の側にいることを誓っているから。

だから、リリーがケイティの声がレコーダーから聞こえて来てビックリして「キャ!」っと荷物を落としてしまい、そちらを見たマイクが「なっ?わかったか?これだよ、真実は!」みたいな顔をしたのだ。

万が一、1408を出れたとしてあのレコーダーをリリーに聞かせたのは、、、ワザととしか思えない。それにあのラストのドヤ顔は、人間ではないでしょう。

ホテル内を火事にさせ1408号室を消滅させる為に自分の命をかけて、妻を守る為に犠牲になったマイク。

これ、信心深いカソリックならば、又は神を信じるものならば「自己犠牲」に値する行為だから、Lyraはマイクは天国へ行けたと考えるんだけど、実際は出れていないのでこの点だけが、この映画の矛盾してる箇所だ。

カソリックでは自己犠牲は、神が許しを施す人間の良い行い。だから助かるべきだ。

助かるべきマイクが地獄になぜ落ちたか?

映画「コンスタンティン」も、主人公がラストで自己犠牲を行ったから命は助かったみたいに、マイクもこの世界に生き延びるはずだった。

それなのに地獄に取り込まれてしまった。

消防隊に救助される数十分の間に、又ケイティが現れて連れて行ったのだと考えられる。

愛する娘だから、騙されて地獄へ落ちたとも言えるが、やはり彼が死ぬ間際まで無神論者だったのが原因だからだろう。

マイクは、生まれてこのかた1度も神を信じていない無神論者だったのが映画の所々にうかがわれる。

娘のケイティを溺愛していたマイク。ケイティが自分が死ぬと言うのを子供ながらに理解してから、「天国はどんな所?」と母リリーと天国の話をよくするようになったのを聞き「くだらない話をするな」とリリーに叱る、ひどいことを言うマイク。

娘は愛してるのに、なぜか神様や天国の話になると敏感に反応する。

作者のスティーヴン・キングのように小さい頃に敬虔なクリスチャンの家で厳しく育ったトラウマなのか?

神はおろか、天国も信じないし、自分がやってる仕事の超常現象も馬鹿にしてドクロマークをつけて遊んでいる。

もちろん、調査して1408号室が呪われているのは知ってるマイクだから、普通の人間ならば避ける。

だが頑として信じないマイク。

オリン支配人が証拠写真や証拠資料を最後の阻止する武器(1408号室に行かせないための道具)として見せても、説得しても信じない、意固地なマイク。

それは、神や目に見えない力に反抗し挑んでいく姿だ。

それは、元々のマイクの性格、無神論者の意地もあったけれど、大事な娘がまだ小学生くらいなのに脳腫瘍になり原因不明で死んでしまったのが「神がいるなら救えただろう?」と恨んでいるのも、信じたくない理由なんだ。

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キリスト教では、「信じる者は救われる」と教える(ヨハネの福音書3章)。

そう、信じる真人間ならば助かるのが1408号室でもあるのだ。

マイクは無神論者。主イエスの存在も信じていない。

イエスを信じる者は、その罪をイエスが代わりに背負って下さるので、審判を受けずに天国に行くことができる。

だが、イエスを信じていないマイクは自分自身で償わなきゃいけないのだ。

それにマイクは無神論者だから適用されない、となれば話の辻褄は合う。神はカソリックやプロテスタントの自己犠牲しか救わないのか?そうだとしたら怖すぎる。

そして、やたら「チェックアウトなさいますか?」と尋ねるのは自殺させたいから。キリスト教において自殺は滞在だからだ。

悪魔はマイクに地獄に引き入れるために「チェックアウトなさいますか?」と執拗に聞くのだよ。

1408号室は、自分がやってきたことが開示される、あの世とこの世の境いめであり、審判を受ける場であり、地獄への入り口なのだ。

結局、悪魔の前では、つまり地獄の前では人間は成すすべが無いのか?

前まで行ってしまったらもうダメなんだろう。

1408号室には時間制限がある。

これが謎を説く鍵でもある。

何故ならば始めの60分は、現実からあの世へ移行するカウントダウンだ。

カウントダウンが始まったばかりの頃は、現実世界がまだ濃厚で普通のフロントと話せたし、

エアコンの調子が悪いからと整備士を呼べたし、

ドアから中には入って来ない整備士は神を信じてる普通のタイプだから、中には入らず指示するが、マイクは外と会話出来た。

だが、その後すぐにカーペンターズの歌とカウントダウンが始まる。

0:00に近づくにつれ現実世界は薄れて行き、地獄の力が増大して行くのだ。

だから、急に自殺者や投身自殺した者達や、死んだはずの父親が現れたり、ピエロの頭をした殺人者や通気孔のメガネが殺しにやって来て次々とマイクを襲う。

闇の力、大集合になるわけ。

それはこの世が薄れて来たから。

だから他の部屋の窓もなくなり、閉じ込められたマイク。

無神論者は自分の罪を背負って死ぬわけで、マイクの審判は地獄行きだ。身代わりになってくれるイエス様はいない。

観客がマイクと一緒に見た60分は、地獄の扉が開くまでのカウントダウンだっただが、2回目のカウントダウンからは「地獄の始まり」になるのである。

マイクにとっての1番の苦しみ=地獄は「娘の死」だ。

娘を失う悲しみと苦しみを永遠に経験し続けること。それがマイクの地獄だ。

永遠に娘を失う経験を繰り返す恐怖こそがマイクの地獄であり、その無限ループが行われていく。

娘の死を繰り返し与えること、

すなわちマイクにふさわしい地獄は無間地獄だったのだ。

関係ないが、仏教だとこの無間地獄が1番重い罪だと言う。

キリスト教でも重罪だ。

だから2回目の60分は娘の死という結末に向かって進む60分であり、増大した地獄は、既にあの小さな1408号室の狭さでなく、LAにいたマイクのサーフィンの記憶を再現できるくらい無限の力と広さを所有してる。

マイクは、今までの記憶を利用され、あの手この手を使って痛めつけられラストが決まってる娘のケイティの死へと向かう。

何回も。何回も。

なんと言う恐ろしさだろう。

映画中に何度も出てきた「生きながら焼かれる」という文字は1408号室ではなく、マイクの最期を暗示していたのだ。

マイクの最期がわかっていた悪魔がヘマをするわけがない。

マイクは焼かれ死んで地獄へ落ちたのだ。

この「1408号室」は、仏教徒が多い日本人やアジア圏の人々には、内容を理解するのは難しいだろう。

見ていてキリスト教の教えや、教えに反することがベースになっているから、、、

キリスト教では悪魔は死である。

マイクは死んだのだ。

ただ、彼にも少しは希望が見え隠れした。

始めに見るべきだった聖書。

あれは部屋に入って直ぐに出てきたものだが、もしあの時に聖書を読んでいたらマイクは助かっただろう。

だが、ポイッと放った。

それを災難が続き、悪魔や霊を信じたマイクは聖書にすがった。ただし、時は既に遅し、、、聖書は中身が真っ白で意味をなさなかった。

だがこれはマイクが神を欲し信じ始めた意味を示す。

そして、妻リリーを守るための自己犠牲も神を信じ始めた片鱗だ。

だから、万が一、何かの救いが与えられるならばマイクは最下層の地獄から這い上がれるかもしれない。

いつかはわからないが。

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この映画を見てLyraは神を信じる事の重大さを感じた。

誰でも苦しい時は神頼みしてしまう。

まさにその時、その瞬間が、もしかしたら審判の時なのかもしれない。

わざわざ1408号室に行かなくて良い。

貴方が神を信じてるか?

信じていないか?

それは貴方が息をしてるその場所で審判が始まっているのだよ。

その時、神様からの救いの手=サインを見逃さないようにしないとね。

この『1408』を例にあげれば、神の救いの手は

①オリン支配人のような神の使いの忠告をきくべし。

マイクは彼を地獄のしもべと見なしていたが、オリン支配人はこの世とあの世の境にいる最後の神の使者だとLyraは考えて入る。

オリン支配人が万が一地獄の使いならば、マイクを必死に「行くな」と止めないだろう。

入ろうとする人間を瀬戸際で救おうとする神の意志だ。

オリン支配人は、最後の最後の門番みたいなもので神の使いであろう。

死人がたくさん出てる部屋の事実を突きつければ普通の人間は、あれだけ支配人が止めるのだから止める。

それでも行く人間は、マイクのような神や悪魔を信じない分からず屋か、目に見えるものしか信じていない無神論者になる。

②聖書など救いの印を見逃さない。

キリスト教では神を信じさえすれば、死の間際であっても主イエスに救われる。

変な気持ちになった時、ヤバイ物を見た場合(飛行機の宣伝文句や電話予約した時の相手の態度が変など)は、危険な場所にはいかないことだ。

嫌な予感がしたものには関わらないこと!

人間も鈍くなったと言われているが、Lyraは第六感や虫の知らせ、と言うものを信じている。

頭で考えたことより、感じたことに従った方が成功してきたLyraが言うのだからマジだ。

動物的感覚が危険信号を鳴らしてるならば行くべきではない。

1408号室はマイクが起こした火災で部屋は修理中で、ドルフィンホテルは休業中だ。

だが、オリンがずーっと見張っていた部屋であり、掃除をした者が目を失ったとオリンは言っていたように、危険がありながらも掃除し綺麗にキープしていた部屋だ。

誰も普段は泊まらないが、需要はあるということだ、、、恐ろしい。

また、修繕され役目を始めるだろう。

つまり、天国と地獄の審判の場所なのだから

あの世への扉は開くのである、また時期がくれば。永遠に。

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この「1408号室」の映画は意見が真っ二つに分かれる。

特に日本では「訳がわかんない」とか「面白くない」と言う意見が多い。

無理もない。

今話したように、日本は仏教徒が多いし、無神論者に近い。

いちを先祖が仏教だからと流れで生きてる人が多いから、このキリスト教の教えにもとづいた映画が理解できるはずがない。

これが理解できるのは、

①バリバリのキリスト教信者。又は、

②宗教や外国や異文化のルーツに興味がある人だ。あとは、

③神や天使や悪魔や超常現象に【深く】興味がある人間だ。

このいずれかに当てはまる人間は、Lyraがオススメしたこの『1408号室』を見るとかなり楽しめるだろう。

一つだけLyraが惜しいなっと思ったのは、原作より親子愛や家族愛を描いていない。

どれだけマイクが娘ケイティを愛していたかが全く描かれていない。

妻リリーを愛していたのに娘がなくなった悲しみが酷くて一緒にいられないから出て行ったと言うのも全く描かれていない。

ここをきちんと描いていれば、マイクの悲しみが視聴者により強く伝わったのに、、、とチョッピリ残念なポイントだ。

だが、サタン映画としては面白いし宗教色が強いだけに、実際に起きそうな気配がしてビクビクしてしまうから映画は成功してる。

なかなかキング作品は、原作を超えるのは無いからね〜。

面白い方よ、これ。

人間が発狂していく様がよく見れて実際にこうなるんだろう、という怖さもあるので是非、夜に見てくださいな。

ねれなくなるかもよ〜。

Σ(‘◉⌓◉’)

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= 1408号室   1408 =

監督 ミカエル・ハフストローム
脚本 マット・グリーンバーグ
スコット・アレクサンダー
ラリー・カラゼウスキー
製作 ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ
製作総指揮 ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
リチャード・サパースタイン
ジェイク・マイヤーズ
音楽 ガブリエル・ヤレド
撮影 ブノワ・ドゥローム
編集 ピーター・ボイル
配給 日本 ムービーアイ
公開 アメリカ合衆国 2007年6月22日
日本2008年11月22日
上映時間 106分
製作国  アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $25,000,000
興行収入 $131,998,242

= キャスト =

※()は日本語吹き替え

マイク・エンズリン – ジョン・キューザック(東地宏樹)
ジェラルド・オリン支配人 – サミュエル・L・ジャクソン(玄田哲章)
リリー – メアリー・マコーマック(山崎美貴)
ケイティ – ジャスミン・ジェシカ・アンソニー(うえだ星子)
サム・ファレル – トニー・シャルーブ(岩崎ひろし)

スタッフ

監督:ミカエル・ハフストローム
プロダクションデザイン:アンドリュー・ロウズ
衣装デザイン:ナタリー・ウォード
特殊メイク:カール・デリック
特殊効果:ポール・コーボールド

 

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