→ 【THE LAST OF US】第1話あらすじ:前編 続き
その頃暗い部屋に閉じ込められた14歳の少女が、窓から入ってくる外の光りに目をやりしゃがみ込んでいた。片足、片手には思い鎖に繋がれていた。
そこへ男女が2人が入って来た。少女は床に置いてあった皿が乗っかっているトレーを女の方へ蹴飛ばした。
女「10までゆっくりハッキリ数えて」
少女「1,2,…8, ファック・ユー」と言って中指を立てた。
女は嫌気がさしたような顔をしてメモパッドに書き込んだ後「腕を前に…」と言う前に少女が腕を出しているのを見て「名前…」と言うのと同時に少女が「ヴェロニカ」と言ったので、はあ〜とため息をつきながらメモに書き込むとそのままでていく。
少女「昨日も一昨日も…軍の人達が私を探してる。離してよ!こんな所にいられないのよ〜!」と叫ぶが、ドアは閉まってしまう。
頭に来て座り込む少女。顔を上げると壁にはまたあの「…光を探せ」というペンキの文字が書かれていた。
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多くの人が一列に並んでいるアパートに来たジョエル。「ちゃんと並べよ!」と文句を言われても無視してジョエルは部屋にサッと入ると無線で話しているメガネの男の前に座り、先程、兵士から貰ったタバコを男に放ってやった。
男はタバコを吸いながら首を振る。
ジョエル「情報なしかよ?!寝てる間にききのがしたんじゃねぇのか?」
メガネ「トミーから返事はなし。最近は電波塔の奴らも見てないらしい」と言った。
ジョエルが、もう3週間になるから電波塔がどこか教えてくれというと、メガネは驚き「ワイオミングだぞ!果てしない荒野には感染者より厄介な人身売買する奴らがいたり…」と警告したが、ジョエルは弟を探しに行く決心を変えない。
仕方なくメガネの男はジョエルが差し出した地図のある一点を指して「コーディータワーというQバー4だ…でも確かな場所かは…」と教えると、ジョエルは立ち上がり部屋から出て行った。
ジョエルはそのまま自宅アパートに帰ると本棚をずらしてその床の板を数枚外し、中からトンカチや武器になりそうな物と地図を取り出した。そして地図を確認してワイオミングまでの道のりを確認しながら酒を煽る。何回も確認しては酒を飲み、しまいには闇取引のドラッグを数錠取り出すと酒と一緒にのみそのままベッドに倒れ込んだ。
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目が覚めると昼になっていた。テスが帰宅していてコーヒーを入れてくれた。ジョエルは、同じテーブルに座りテスに話しかけようとして、テスの顔のあざを見て立ち上がりテスに近づき
「どうしたんだ、それ?!」と聞く。
テスは10代の知らない2人組にやられたと嘘をついて誤魔化した。心配して傷を見るジョエル。
「時間が経っているみたいだ」と鋭いことを言ったのでテスは仕方なく「軍に勾留されていたから」と本当のことを話した。
テスは元凶はロバートで、バッテリーをくれずに他の奴らに売ったと打ち明けた。
ジョエル「バッテリーが必要なんだ。車でトミーを救出しに行かないと…」と言う。
テス「分かってる。ロバートを探してバッテリーと車を手に入れたら、トミーの所へ行くのよ」と言った。
ファイアフライのアジトでは、リーダーのマーリーンが部下たちに質問されている。部下達は、「この2週間やたらめったら爆破してるだけで何がしたいのか?」と不安を感じてると言った。それに監禁しているあの少女が何者なのか?何の為に監禁してるかも知りたいらしい。
マーリーン「その質問には答えられないわ」と言うと2人の部下を外へ行かせて、キムだけを残した。
そしてキムに闇雲に爆破してるのではなく決まった5箇所を爆破していて軍を遠ざけているのだと話した。
キム「諦める気?」
マーリーン「違う。あの少女を西に連れて行くのよ。セーラムの電波塔からのメッセージよ」と言って小さなメモをキムに見せた。
キム「本当?」と目が飛び出るくらい驚く。
マーリーン「誰にも話しちゃダメよ」
キム「信じて。少女を届けましょう」と言った。
その監禁されている少女はと言うと、脱走しようと手足につけられた鎖をグイグイ引っ張っていた。するとマーリーンが入って来てバックパックを少女の方に蹴り飛ばした。
少女は中を開けて飛び出しナイフを取り出して両手で握る。マーリーンは、そんな少女の隣に座った。
少女「ビビらないの?」マーリーンは、首を横に振った。
マーリーン「ありがとうは?」
少女「何でよ」
マーリーン「貴方を撃つなと命じて命を救ってあげたからよ」と答えると、少女はナイフをしまった。
少女が「なぜ止めてくれたの」か聞くとマーリーンは手錠を外してやった。
マーリーン「体はどう?」
少女「変化なしよ。変化すると思う?」
マーリーン「ノーね。」
少女「だったらアタシを解放してよ」
マーリーン「それもノーね」と答え、そんなに軍の訓練学校に戻りたいの?と聞いた。
少女は「孤児だから軍に入れられたからよ」と答えた。
マーリーン「入れたのはこの私よ。エリー」と本当の名前で少女を呼んだ。
驚くエリーは怯えながら「あ、アタシのママなの?」と聞いた。
マーリーン「そう見える?」と聞くと肌の色が違うこともあり「ううん」と否定するエリー。
マーリーン「私はファイアフライのボストン拠点のリーダーよ。」と自己紹介した。
エリー「テロリストがアタシを軍に入れたの?」と言うと
マーリーン「安全な学校を脱走するなんてね!テロリストって、ライリーもそう?」と聞くとエリーは暗い顔になった。
マーリーン「何よりも重要な目的があるの。だから貴方を連れて今夜たつわ」
そこへ仲間が来て「彼が来たわ」と報告して来た。マーリーンは5分で行くと返事をした。
そしてエリーの方を見ると「今から言う事は秘密よ。誰かに言ったや貴方は確実に死ぬわ」と言った。
ドアの鍵をこじ開けてテスとジョエルは、廃屋の中に侵入。懐中電灯を照らして階下へ。真っ暗の中に入り周りを見渡す。
「キャー!」とテスが叫んだ。見ると壁一面に内臓が飛び散っている死体が壁にへばりついていたからだ。
テス「前はなかったわ、こんなの。感染してここへ?」
不思議に思う2人だったが先へ進み、ハシゴを上って行く。先に上がって行くテスがいうには、この先から廊下に出られるらしい。
屋根裏のような場所まで上がって来るとテスはそこへ降りて、壁にある扉を開けようとしたが重くて開かない。
あらすじ:後編 *ネタバレ有り
ここからネタバレ ↓↓
ジョエル「この匂い…」と扉の前で言うとテスも分かった様子で「火薬ね」と答える。
すると足元の扉から血が流れて来た。テスは力一杯、ドアを押すと外へ出て周りを見る。するとそこは廊下で人が何人も倒れていた。そして、扉があかなかったのは、ロバートが血を流して死んでいてドアを背もたれにして倒れていたからだった。
ピストルを構えるジョエル。ロバートの横にはバッテリーが置かれたままだ。
テス「使えないバッテリーを売ろうとしたのね、2度も。よく深いクズ野郎が」
すると廊下の奥から「クソ!」
「捕まって、しっかり」という会話が聞こえて来た。
ジョエルが見に行くとマーリーンがキムを支えて歩いて行くのが見えた。
ジョエルは2人に近づいて行こうとした時、横のドアが開き「ヤー!」とエリーがナイフを持って飛び出して来た。
ジョエルは、エリーを交わして突き飛ばした。
マーリーンが振り返る。「ジョエル?」
互いに相手にピストルを向けていると「アンタらがバッテリーを買おうとしてた人達?戦況がよくないみたいね」とテスがやって来た。
マーリーン「そうね。バッテリーは不良品だし」と答えた。
エリーのナイフをワザと踏んでいるジョエル。それを大人達が話してる隙に取り返そうとエリーが引っ張るが取れない。
ジョエルはそれに気づいて「止めろ!」とエリーに銃口を向けると
マーリーン「その子には止めて!銃を向けるなら私に向けて!」と叫んだ。
そんなことを言われてビックリするジョエルに向かってマーリーンは、真剣な顔で
「私には目的があるの。アンタのトミー探しなんかより重要なことよ。」
ジョエル「お前のせいでアイツは俺から離れて行ったんだぞ」と言う。
マーリーン「エリーを隔離地域の外に運ぶつもりだったけど…無理…だからアンタが連れて行ってくれない?」と頼むと、何故かジョエルとエリーが同時に
「冗談っだろ?」と叫んだ。
テス「この子は何なのよ?」
マーリーン「荷物よ」
ジョエル「俺は人は運ばねぇよ」
マーリーン「州議事堂に仲間が待っていて全員で行くつもりだったけど計画が丸潰れになり、軍もやって来る。良くも悪くもアンタらはデキル」
エリー「何が出来るの?」
マーリーンは、上手くいったらバッテリーだけでなく燃料入りの車もくれると言うので、ジョエルとテスは話し合い、エリーをファイアフライの仲間に届ける事を承諾した。
エリー「大丈夫なの?」
マーリーン「貴方の為なら皆んな何でもするわ。約束、忘れないでよ」とエリーに注意した。
エリーはわざとジョエルにぶつかり、ナイフを取り返しデスについていく。
マーリーン「ジョエル!しくじらないでね。お願いよ」
雨が降る中、3人は外を足早に歩き、ジョエルの部屋がある建物に入ると、エリーを奥の部屋に入れて鍵を閉めた。
エリーは閉じ込められて憤慨したが、部屋にある物を見て『歴代ヒットソング集』と言う本を見つけページをめくる。中に紙が挟まっていて見ると「B/ F 60-仕入れなし、70 -入荷、80- X」と書いてある。
隣の部屋ではジョエルとテスがルートを決めているらしく近道は悪夢だから遠回りで行くしかない、と話していた。ジョエルがビルとフランクの所へより物資を補給しようと提案するのも聞こえて来た。
そしてエリーがいる部屋に来たジョエルに、エリーは質問した。
「ねー、ビルとフランクって?これ曲が暗号でしょ?60年代は仕入れなし、70年代は入荷、80年代は?」と聞いて来たエリーから、本を取り上げるとジョエルは、横にポイと放り投げ、ソファーにひっくり返った。
エリー「何してんの?」
ジョエル「ただの暇つぶしだよ」
エリー「アタシはどうすんのさ!」
ジョエルは自分で考えろ、というとエリーはフン!と言って「腕時計、壊れてるじゃん!」と言った。
言われて悲しい顔をするジョエル。
いつの間にかジョエルは寝ていたらしい。目を開けると夕方になっていた。
エリー「寝言言ってたよ」窓辺に座りながらエリーがつぶやいた。
ジョエル「お前は何者だ?大物の娘か何かか?」
エリー「ま、そんなとこ。さっき曲が流れたよ」
ジョエル「何の曲だった?」
エリーが【Wake Me Up Before You Go Go】だったかな?というとジュエルは「まずいな」と考え込んだ。
エリー「ビンゴ!80年代は”問題発生”でしょ?あたりだ!解読できたわ」とニヤッと笑う。
ジョエル「お前なあ!」と立ち上がるとテスが入って来た。出発するという。
「ランカスターの下が良さそう」とテスが言い、3人は家から出た。3人は地下道を抜け、マンホールをあけて地上に出た。
エリー「すっご〜い!ここが壁の外かあ〜!」と大声を出した。
テス「ちゅっと!バカなの!」と注意した。
テスを先頭にエリー、ジョエルと一列に進んでいく。あたりは真っ暗だが、時々ヘリコプターやジープが来るため、隠れながら進む。雨が降り雷がなる中を3人が進んでいくと、運悪く立ちションをしていた兵士と鉢合わせしてしまった。
見るとそれは、ジョエルからドラッグを買っていたあの兵士だった。
兵士「アンタかよ。出歩くなと言っただろ?」と言うと規則だからと嫌がる3人を膝まづかせて、背後から感染していない機械でチェックし始めた。
ジョエル「見逃してくれたら、今回の報酬全部と薬代を半額にしてやるよ」と言うと「不正退城は死刑なんだぞ」と兵士が答え、「タダにしろ」と言いあっていると、エリーは自分に機械をつけられる前に、機械を跳ね除けて逃げた。
兵士「クソ!このクソ女!」と言ってエリーを捕まえ銃口を向けた。
ジョエルはエリーの前に出て庇いながや、兵士に向かって「やめろ!話し合おう」と言った。
だが兵士はこちらに銃を向けたまま「どけ!」と言ってエリーを捕まえようとする。ジョエルはこの状況から、娘のサラを抱き抱えて逃げている時に兵士に捕まってしまった時のことを思い出してしまう。
兵士が向けるライトに映し出されて前が見えない状況下でサラを抱きかかえていた自分を…
するとジョエルは兵士にタックルして押し倒すと、物凄い勢いで兵士の顔を連打し右手で殴り殺してしまった。
その時、テスは兵士がエリーを測定した後、突き飛ばされて落とした機械を手に取り、色が赤に変わっているのを見つける。
「ジョエ〜ル!!」と大声で呼ぶテス。
エリー「アタシは病気じゃないよ!これを見て‥3週間前に噛まれた傷だよ!普通は1日で発症するんだよ!信じてよ!」と言って腕を見せた。
腕には噛まれたような傷がある。テスは迷った。だが、軍の奴らが追ってくるのが分かっているためとにかく隔離地域を出ることにした。
金網の裂け目からテスは外へ出た。エリーとジョエルもそれに続く。
金網には「この先、汚染地域、立ち入り禁止」と書いてあった。
3人が隔離地域から脱出し、汚染地域へと入って行った後、ジョエルの部屋には誰もいないのにラジオが流れ始めた。
雨が降り雷がなっている深夜。
ラジオから流れて来たのはDepeche Mode の【Never Let Me Down Again】だ。
80年台の名曲…
問題発生の合図だ。
【Lyraの感想】
仲良しの親子と、2人が大好きなジョエルの弟トミーという。貧しいながらも愛し合う普通の仲良し家族の日常が、微生物の突然変異によって崩壊してしまう。
冒頭、結構、長めに淡々とした日常を描いている為「だりぃな」と思う視聴者もいるかもしれない。だが父1人子1人の親子がいかに互いを思いやって生きているかが深い悲しみへの導入になるからここは頑張って見ていて欲しい所だ。
ジョエルの娘サラ・ミラー役のニコ・パーカーちゃんが、めっちゃかわいくてLyraはウキウキしたよ!
たまらんなあ、あの健気にパパを思う表情がかわいい。ニコちゃん、絶対売れるよ。
その健気な娘を優しく、でも照れながら愛を表現するパパ役のペドロ・パスカルも良い!敵役だ。ゲーム版のジョエルよりソフトなイメージで、この先ストーリーが進むにつれて、弱い場面も出てくるんだけど、それが愛する娘を亡くした喪失感がそうさせているので、このTVシリーズの方が人間味がましていると思う。
強くて逆境で頼れる男が好きなLyraだから、このジョエル・ミラーというキャラクターは漏れなく大好きキャラクターになりました。まじで良い!
今回の第1話でのジョエルは、仕事をバリバリ頑張る男という点はパンデミック前も後も一貫して変わらない。真面目な男なのだ。
だが娘を失った事で、真面目に働く男から、汚い仕事だろうが何だろうが金の為ならやる、平気で人も殺せる男になってしまっていて、それが悲哀を感じた。苦しくて自暴自棄になってる感じ。
多分、それだけならばだらしない人間で下手すると廃人になっただろうけど、弟が行方不明になってしまったせいで、弟を助けに行くと言う目的があるから必死に持ち堪えてるように見えた。
弟探しという目的があるからどうにか生きれてるような男が、金の為だけに正体不明の少女を目的地まで連れて行ける?と見てる人は不安に思うに違いない。
それにマーリーンの仲間であるファイアフライというテロリスト集団が待ってる場所まで連れて行くのが、これまた大変で無法地帯の廃墟とかした街には、凶暴化した感染者達や、生きる為におかしくなった人間たちもいるのだから考えただけで、ザワザワしてしまう。
だからエリーも不安でいっぱいで「道は分かってるの?禁止地域に入ったのはいつ?」と出発前にジョエルに何回も聞いていたのよね。知らないおっさんが連れて行くのだから余計に怖いだろうしね(笑)。
まだ始まったばかりの【THE LAST OF US】だが、伏線を張り巡らせている。何気ない会話の中で言うから見落としてしまうかもしれない。
これから先の回を見ていけば「ああ、これはあの時ジョエルが言っていた!」とわかると思う。
今回、ライリーのことやパンケーキを食べる食べない、の話などがそれ。ライリーは第7話まで出てこないが、ジョエルがテスに「物資をもらいに行こう」と話していたジョエルとフランクは、第3話で感動的な話を見せてくれるから楽しみにしていてね。
1話完結?かと思うくらい、オチがあるのよ、【ラスト・オブ・アス]って。あと若干ネタバレになるが、エピソード事に必ず誰か死んでしまうの。
それも合わせて見るとホラーというだけでなく、儚い話であり、人が生きる意味を考えさせられると思う。
どう生きるか?
それをこの【THE LAST OF US】を見ながら考えるのも良いかもしれない。
だってこんな世の中だから…。
【Lyraの解説&ツッコミポイント】
①【Wake Me Up Before You Go Go】
【Wake Me Up Before You Go Go】は、ご存知 Wham!のヒットソング。1980年代に流行った曲で当時 メインヴォーカルのGorge Michaelはシンガーというより、イギリスのティーン達のアイドルだった。ソウルシンガーぽく歌うGeorge Michaelはまだこの曲がリリースされた頃には誕生していない。明るく乙女たちが望むような甘い言葉を歌うアイドルだった。1984年の曲です。
エリーも1980年代のアイドル時代のWham!を好きだった女子達と同じ年代。でも彼女はパンデミック後に生まれた少女だから、apocalypseの世界では Pop Musicは聞けないので、この曲を知りもしない。
だが頭がキレまくる子で、頭がいいだけではなく好奇心旺盛な子。この第1話では、まだキャラクターを全開していないから見てる人達はわからないと思うが、かなりのおちゃらけた性格でとっても良い子なのだが、大人しくしていなきゃいけない場でも口出ししちゃうし、やりたいと思ったらやらなきゃ気が済まない子なのだ。
だから、「暗号を知りたい、この80年代の意味が知りたい!」と思ったら知りたくて仕方ないわけ。
そのためにジョエルが寝てる間に、エリーは、ヒットソング集の本の中から探して「80’s ならばジョエルの態度を見て暗号が解けるかも?」と考え賭けに出た。
その為、このワム!の80年代の曲名を言ったのだ。
②菌類と未来
冒頭のトークショーで博士たちが話していた「脅威」が怖い。Covid-19が世界中の人々を襲った数年前を思い出してしまう。
私達が苦しんだCovid-19はウィルスだ。博士はこれに関して、甚大な被害を私達に与えはするが、必ず人類は薬の開発や耐性を持つようになるなど、打ち負かすことができると言う。だがカビの一種である菌類に関しては人類は勝てないと断言した。
実際に温暖化による地球規模の災害や異常気象が頻発しているだけに、この博士のセリフを「たかがドラマのセリフ」とは笑えない。
実際にアリの脳みそに侵入しておかしくしてしまう冬虫夏草があるだけに、「地球上の気温上がっただけで変異はおこりうる」という言葉が警告に感じてしまった。
これから話が進むにつれて変化してしまった人類が出てくるが、その過程が菌類らしい形状でデザインが素晴らしい。キノコを培養して出来たようななんとも言えないグロテスクさがある。
人類の未来を菌類が襲う…そんな嘘みたいなことが起きないように、温暖化防止の日常的な対策のアレコレをもっと真剣にしなければ、なんてリアルに感じてしまった。
それくらい現実味があるプロットなのだ。
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③ジョエルとサラの親子愛
この親子の仲良しな様がのちの悲劇をより一層強くした。サラはパパに優しい。誕生日だからとパンケーキを作ってあげようとしたり、朝食を作って、「ビタミンとりなよ」とオレンジジュースを渡すところは奥さんみたい。
会話のあちこちから、2人だけの親子だからこそ互いを支えあっているのがよくわかるシーンが多かったと思う。
時計を修理しないのは仕事が忙しいというのもあるが、ジョエルが無駄にお金を使わないように節約していたのだと思う。だからサラは、パパのために腕時計を修理にしに行ったのだ。
そしてその時計は、あの夜からまた動かなくなったのだろう。
今度はジョエルは動かなくなっても引き出しには入れない。肌身離さずしているのだ。サラの為に。
それをエリーが「腕時計、壊れてるじゃん」と指摘したのはなんとも言えない、縁というか、因縁すら感じてしまった。
この言葉や馴れ馴れしい性格のエリーだから、ジョエルは次第に心を開いて行くのだろう。
因みにパンケーキはこの先、わかる事に関連しているから忘れない様にねん。
④サラ目線
このドラマの良さに臨場感がある。まるでその場にいるようなカメラワークが、私達をドキドキさせているのだ。
爆発シーンや銃撃シーンが多いドラマで、現実の戦闘シーンに近い演技が楽しめる。だが、それよりも凄かったのは、ジョエル達3人が町から脱出しようとトミーの車で逃げ惑うシーンだ。
飛行機が墜落するまで、全てサラの目線でカメラワークを進めていたのが凄い。あれだけでも実物だから是非、マジマジと見て欲しい。真っ暗な街で炎があがり、逃げ惑う人々に、襲って来る変化してしまった人間たち。それを、避けながら東へ北へと車を走らせるジョエル達。この臨場感のあるシーンがとてもリアルで良かった。
⑤ラストの曲
ジョエル達が隔離地域から出て、感染地域に入ったため、自宅アパートにはもう誰もいない。そこへラジオが流れてくる。
これはこれからジョエル達が旅路の途中で寄る予定のビルとフランクからの連絡なのだが、これが暗号になっている。
このラストにかかる曲が、実はLyraが大好きなDepeche Modeの曲なのです!最高!
初めてこのドラマを見た時にラストでこのDepeche Modeの【Never Let Me Down Again】がかかって驚いたせいか寒気がしてしまったよ。
このDepeche Modeの曲の歌詞の意味は、随分前にこのブログで解説したので読んでくださいね。↓↓
*【Depeche Mode / Never Let Me Down Again】和訳 Drug Euphoria 飛んだ多幸感の行く末
大好きな曲というのもあるが、3人の旅路が不安で危険が一杯なのをから元気で「大丈夫さ。だから落ち込むようなこと言わないでくれ」と言っているみたいでシチュエーションに合いすぎていると思う。
ドラッグ絡みの歌でもあるので、ディーラーやっているジョエルの歌にも感じてしまった。
この【Never Let Me Down Again】は、80’sの曲。つまり緊急事態が起きたということだ。
それが第3話のラストの状況と繋がるのかな?と思うと泣けてくる。
深い深い意味がある曲なのだ。
これからジョエル達はどうなるのだろうか?
上手い具合に伏線が貼られていく第1話でした。初めて見た時は気づかなかったけど、今回見返してみて、あちこちのジョエル達の会話で伏線を張り巡らせていたのに気づいて感心しました。
そして、しっかり伏線回収していたなと思うのでこれから第2話〜第9話を楽しみにして下さい。
次回の第2話…書くか?迷い中。
ドキドキハラハラ好きな方は、Lyraのこのブログを周りの人に宣伝してください。めっちゃ面白いよ、てね。
いつも応援ありがとう!貴方の応援が励みになっています。
また遊びに来てくださいねん。
そうそう、ジョエルのセリフで好きなのがあった。またその話をしましょう。
See Ya Tomorrow〜♪
登場人物/キャスト
メイン
- ジョエル・ミラー(Joel Miller)
- 演 – ペドロ・パスカル、Pedro Pascal 、日本語吹替 – 山寺宏一
- 元建設業者でパンデミック後はボストンの隔離地域に住む密輸業者。
- エリー・ウィリアムズ(Ellie Williams)
- 演 – ベラ・ラムジー、Bella Ramsey、日本語吹替 – 潘めぐみ
- 菌に耐性をもつ14歳の少女。
- ジョエルのパートナー。
ゲスト
- サラ・ミラー(Sarah Miller)
- 演 – ニコ・パーカー Nico Parker
- ジョエルの娘。(S1E1)
- トミー・ミラー(Tommy Miller)
- 演 – ガブリエル・ルナ、Gabriel Luna 、日本語吹替 – 高橋広樹
- ジョエルの弟。元ファイアフライ。(S1E1,S1E6)
- テス(Tess)
- 演 – アナ・トーヴ、Anna Torv、日本語吹替 – 田中敦子
- ボストンでのジョエルのパートナー。(S1E1, S1E2)
- ロバート (Robert)
- 演 – ブレンダン・フレッチャー Brendan Fletcher
- ボストンでのジョエルとテスの商売敵。(S1E1)
- マーリーン(Marlene)
- 演 – マール・ダンドリッジ、Merle Dandridge 日本語吹替 – 朴璐美
- 反乱グループ「ファイアフライ」のボストンのリーダー。(S1E1、S1E9)
- ダンドリッジはゲームで同役の声を担当している。
- ラトナ博士
- 演 – Christine Hakim
- インドネシアの真菌学者。(S1E2)
- ビル(Bill)
- 演 – ニック・オファーマン、Nick Offerman、 日本語吹替 – 谷昌樹
- マサチューセッツ州リンカーンで暮らすサバイバリスト。(S1E3)
- フランク(Frank)
- 演 – マレー・バートレット、Murray Bartlett、
- リンカーンでビルとともに暮らす恋人。(S1E3)
- キャスリン (Kathleen)
- 演 – メラニー・リンスキー、Melanie Lynskey
- カンザスシティの反乱グループのリーダー。(S1E4)
- ペリー (Perry)
- 演 – ジェフリー・ピアース、Jeffrey Pierce
- キャスリンの右腕。(S1E4)
- 演じたジェフリーは、ゲーム版でトミーの声を担当している。
- ヘンリー(Henry)
- 演 – ラマー・ジョンソン、Lamar Johnson
- キャスリンの兄を売った密告者。(S1E5)
- サム(Sam)
- 演 – キーボン・ウッダード、Keivonn Montreal Woodard
- ヘンリーの耳の聞こえない弟。(S1E4,S1E5)
- エデルシュタイン (Edelstein)
- 演 – ジョン・ゲッツ、John Getz
- ヘンリーとサムを匿う男。(S1E5)
- マーロン (Marlon)
- 演 – グラハム・グリーン、Graham Greene
- ワイオミング州の荒野で妻と暮らす男 。(S1E6)
- フローレンス (Florence)
- 演 – Elaine Miles
- マーロンの妻。(S1E6)
- マリア (Maria)
- 演 – Rutina Wesley
- ワイオミング州ジャクソンの共同体の指導者の一人。トミーの妻。(S1E6)
- ライリー(Riley)
- 演 – ストーム・リード、Storm Reid 、日本語吹替 – 田村睦心
- ボストンでのFEDRA訓練生時代のエリーの親友。(S1E7)
- デビッド (David)
- 演 – Scott Shepherd
- 湖畔の町シルバーレイクのグループの説教師。(S1E8)
- ジェームズ (James)
- 演 – トロイ・ベイカー、Troy Baker
- 湖畔の町シルバーレイクのグループの一員。(S1E8)
- 演じたトロイは、ゲーム版でジョエルの声を担当している。
- アンナ (Anna)
- 演 – アシュレー・ジョンソン、Ashley Johnson
- エリーの母。(S1E9)
- 演じたアシュレー・ジョンソンは、ゲーム版でエリーの声を担当している。
- ニューマン博士 演 - John Hannah ジョン・ハンナ 1968年のトークショーで真菌の脅威について警告を発する疫学者ニューマン博士
- シェーンハイスト博士 Christopher Heyerdahl クリストファー・ヘイダール1968年のトークショーに出演した疫学者シェーンハイスト博士。ニューマン博士の警告に懐疑的である
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