太陽の帝国 Empire of the Sun

太陽の帝国は、何回も見ている映画だけど、見るたびに違った印象を受けます。

バットマンで有名になったクリスチャンベールが主役だけど、私にとってクリスチャンベールは、あの痩せ細った体が怖い骸骨のイメージで、あれが初めて彼を見た映画だと、ずっと思っていました。が、本当は、太陽の帝国の時の子供の時に出会っていたんです。

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こんなに可愛かった!でも、面影ある、というか、このまんま大きくなったのかな?

ちょっと生意気。だけど、マザコンな飛行機が大好きな小学生。

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バットマンの金持ち息子のファッションだと、ジェイミー役の頃と同じお坊ちゃまん。

ロバート・デニーロと同じ役になりきるタイプだから、痩せたり激しい。

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これがあの怖い体!缶詰しか食べないとかいってなかったっけ?

この映画の方がLyraは好きなんだけど不気味だし救いがないねぇーないよねぇ。

この映画はいつかまたレビューするとして、

体がマッチョは、こんな感じ。

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どんだけ〜!こんなに増減激しいと健康の方は平気?と心配になります。

クリスチャンベールは、役になるために、自分を追い込んで行くタイプです。

その役者魂が、もうすでに子役の時のこの、太陽の帝国のジェイミー役で燃え上っているんですよ!

元はJ・G・バラードの小説をスティーヴンスピルバーグがイギリス人の男の子の成長物語に仕立てた映画なんですが、これは、成長物語というより、もう、立派なサバイバル映画ですよ!

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小さい子が戦争の中、どう生き抜いて行くか、と言う話です。

ただ綺麗事を言って成長物語だけでは、済まされない、殺気だった演技すらクリスチャンベール少年はやってのけています。

初めて見た時は、私も小さいから子供の彼がどうなるのか?

お母さんとお父さんと中国から脱出する時に、逃げ惑う群衆の中で逸れてしまい、1人ぼっちで生きていけるのか?

両親と再会することが出来るのか?その事に自分の気持ちを投影してハラハラして見ていました。

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大人になるに連れて、見る立場が変わると次第に時代背景や周りの人々、の動向にも目がいくようになると憎たらしいジェイミーのことをうざガッた、女の人の気持ちも分かるし、伊武雅人の日本軍の長官の態度も、嫌みたらしいだけには思えなくなり理解して受け入れられるようになりましたね。

ただ、ジェイミーに、「今日からお前はアメリカ人だからな、名前はジムにしろ!」と勝手に名前は変えるわ、逃げる時にジム、ジム言ってたくせに、いざ逃げるとなると平気でジェイミー=ジムの事をスパッと切り捨てて置いていくわ、と酷い仕打ちをしまくるベイシー(あの!ジョンマルコヴィッチ)だけは、いつ見ても理解できなくてムカつくわ!

1番ムカつくのは、捕虜収容所で地雷が埋まってるかどうか確かめる為に、ジェイミー=ジムに、歩かせるんだよ!地雷が埋まってるかもしれない土の上だよ!

また、それを捕虜のアメリカ人の男たちが、死ぬかどうかかけてるんだよ!酷すぎ!

「ありえないわ!」と見るたびに、毎回唸ってしまいます。

それでも、1人ぼっちがいやだから、誰かと一緒に居たいから、ジム=ジェイミーは、ベイシーの言う事を何でも聞いちゃうんだよね。

ベイシーの命令は絶対。

それが、戦場の中では、収容所の中では、暗黙の了解になっている。

どんな荒くれ者も彼の言う事には従うのが不思議。

世の中には、カリスマ性がある人物がいたりする。

それを、マルコビッチはベイシー役でなり切ろうとしているんだろうけど、いまいち私には疑わしくてカリスマ性があるアメリカ男のなりきりには成功していないと見たな。

ただ、ベイシーはどうも酷い幼少期を過ごしたみたいだし、戦争が終わっても帰る場所も帰るべき居場所もないらしい、、、。

その憤りのなさが、裕福に愛のある生活を送ってきた甘ったれジェイミー=ジムへの、仕打ちに現れているんだけどね。その優しくしたいけど憎たらしいベイシーの気持ちも分からなくもない。けど、これは、やっちゃいかんだろう!と見ていてなるんです。

周りで栄養不足と不衛生から人がバタバタ死んでいく。

死ぬば、周りの生存者が死んだ者の洋服や私物を奪い取り、落ちている食べ物だって取り合いになって食べるし、死んだ者が握っている皿は食料をもう一回食べれるチャンスだから、その握る手のひらを無理矢理開いて奪い取る!

その中で、小学生の男子が1人で正常な精神を持って(途中、途中危うくなったりしても)生きていけるなんて凄すぎるなぁ、と感心してしまいます。

私だったら、泣いて落ち込んで戦えるか、自信ないわ、、、。

だけど、生きていくには両親にいつか会えると信じて歩いて行かなきゃ行けないんだよね!

ジェイミーは、いつも走っている。そして、日本人でも、中国人でも、イギリス人でも、アメリカ人でも、どんな大人ともやり合って行けるし、友好的に、時には友達にもなり、ある時は「降伏します」と全てを投げ打って相手を受け入れる。

この姿勢は、グローバルにならなきゃ行けないのに、なりきれない日本人の良いお手本になるんじゃないかとまで思わせる行動です。

まぁ、直ぐに降伏します!なんて言っちゃいけないんだけど、違う国の人間だからと言って毛嫌いするんじゃなくて、人種を問わずに付き合う姿勢が、私は好きなんです。

どんな状況にも飛び込んで行くジェイミーの姿勢が自分の生き方に似ているから好きなんですね、きっと。

分かり合えない奴は、どこまで行ってもベイシーみたいに、嫌な奴のまんまだ。

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そんな奴らは、ジェイミーが、最後にベイシーに誘われても1人でたくましく生きて行く方を選んだように、切り捨ててしまえば良い!

だけど、相手がどんな人間か?その国がどんな国なのか?をわからないならば、本質を見抜くまで相手の立場になって、なりきって付き合うのも良い世の中になる近道なんじゃないかな?と、この映画を見るたびに思います。

最後の方では、両親の顔を思い出せなくなるんだよ。

戦争が始まり、逸れてから数年経ち怖い過酷な生活を送ると人は愛する人の顔を忘れてしまうものなんだろうか?そんな戦争が憎いです。

ジェイミーは、最後は両親と再会ができます。が、あの後、どう成長したんだろうか?

前向きでいつも前を向いて走り、人に優しく、美しい歌声で賛美歌を歌う。

ジェイミーの素直な心と素直な行動がいつまでも、澄んだ零戦が飛ぶ夕焼けのように私の脳裏に焼き付いています。

太陽の帝国

『太陽の帝国』(たいようのていこく、英語: Empire of the Sun)は、イギリスの小説家J・G・バラードの体験をつづった半自伝的な長編小説。

スティーヴン・スピルバーグによって映画化され、1987年に公開された。日中戦争時の中華民国上海で生活していたイギリス人少年の成長を描く。

小説

1984年に発表された。イギリスでブッカー賞候補作、また、ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞を受賞。日本語版は高橋和久訳で国書刊行会から1987年に出版された。

映画

太陽の帝国
Empire of the Sun
監督 スティーヴン・スピルバーグ
脚本 トム・ストッパード
製作 スティーヴン・スピルバーグ
キャスリーン・ケネディ
フランク・マーシャル
製作総指揮 ロバート・シャピロ
出演者 クリスチャン・ベール
音楽 ジョン・ウィリアムズ
撮影 アレン・ダヴィオー
編集 マイケル・カーン
配給 ワーナー・ブラザーズ
公開
アメリカ合衆国
1987年12月11日
日本
1993年4月10日
上映時間 151分

製作国
アメリカ合衆国

言語 英語

製作費 $38,000,000

興行収入 $22,238,696

デヴィッド・リーンが映画化を構想し、映画化権所有者を調べるよう依頼したのが『アラビアのロレンス』を敬愛するスピルバーグだった。結局リーンによる映画化は果たされず、スピルバーグがメガホンを取る事になった。

主演はオーディションで選ばれたクリスチャン・ベール。

ジェイミー(ジム)が初めて日本軍に遭遇する直前、パーティの賓客として原作者のバラードの姿もある。日本人俳優も多数参加し、肉食を絶って役作りをし次第に闘争心を覚えなくなっていったという伊武雅刀のほか、山田隆夫は撮影秘話を『笑点』で語ったほか、ガッツ石松もスピルバーグとジョージ・ルーカスの映画を採り上げたNHKスペシャルでナレーションを担当した際「撮影現場に台本を持って来なかった」など回想している。

音楽のジョン・ウィリアムズ、撮影監督のアレン・ダヴィオー、脚色のメンノ・メイエス(クレジット無し)などスピルバーグには旧知のスタッフが参加。スタジアムでビクター夫人が亡くなった直後ジムが原子爆弾の光を目撃する一連のシーンを映像化したのは『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』や『E.T.』にも参加したインダストリアル・ライト・アンド・マジックのスタッフで、デニス・ミューレンが指揮しマット画をマイケル・パングラジオが、模型製作をスティーヴ・ゴーリーが手がけた。

本作では、アメリカ映画として第二次世界大戦後初の中華人民共和国内でのロケが行われた。5,000人余りのエキストラが出演したほか、中国人民解放軍の兵士が日本陸軍将兵を演じた。

1987年度のアカデミー賞で撮影賞、作曲賞、美術賞、衣装デザイン賞にノミネートされたが、スピルバーグの意気込みにもかかわらず、アカデミー賞各部門は全て逃した。スピルバーグらしい緻密な映像で日本人像が描写されている希有な作品で、租界時代の雰囲気が色濃く残っていた再開発前の上海の情景など非常に見応えのある映画となっている。

ストーリー
日中戦争中の上海。イギリス租界で生まれ育ったイギリス人少年ジェイミー(通称ジム)は、日本の零戦に憧れる少年。だが、1941年12月にマレー作戦を皮切りに日英間で開戦し日本軍が上海のイギリス租界を制圧した際に、避難民の大混乱のなか両親とはぐれる。独りぼっちになった少年は中国人少年に追い回されるが、不良アメリカ人のベイシーに救われる。

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生き抜くために空き巣・泥棒などの悪事を重ねるが日本軍に捕らえられ捕虜収容所、そして蘇州の収容所へ送られる。飢えと病気、戦争の恐怖で死や絶望に囲まれ庇護もなく淡々と成育していくジェイミーだが、しだいに収容所の人々との交流の中に生きる知恵と希望を見出していく。一人の無邪気な少年が戦争のもたらす現実に翻弄されながらも、健気に生き抜こうとする姿をありありと描写する。

スタッフ
原作:J・G・バラード
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:トム・ストッパード
製作総指揮:ロバート・シャピロ
製作:スティーヴン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル
撮影:アレン・ダヴィオー
音楽:ジョン・ウィリアムズ
キャスト
ジェイミー:クリスチャン・ベール
ベイシー:ジョン・マルコヴィッチ
フランク:ジョー・パントリアーノ
ローリング医師:ナイジェル・ヘイヴァース
ビクター夫人:ミランダ・リチャードソン
ナガタ軍曹:伊武雅刀
特攻隊員の少年:片岡孝太郎
日本兵(上官):ガッツ石松
日本兵(運転手):山田隆夫
※ベイシーと収容所を脱出するデインティーを演じたベン・スティラーは、本作出演の経験をもとに『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』を作っている。

音楽
映画冒頭の合唱曲はウェールズ語の子守唄”Suo Gan”。映画『スノーマン』主題歌も歌っているジェームズ・レインバードが吹き替えソリストをつとめた。「我が子よ母に抱かれ眠りなさい」という歌詞は零戦の出撃と撃墜のシーン、そして終戦後主人公が両親と再会する場面でそれぞれ全く異なる意味を伴う選曲となる。
既成曲はこのほか主人公がアメリカ人達の宿舎に行って敬礼を受ける場面では伝承曲『英国の擲弾兵』[3]が、主人公の母が弾くピアノ曲としてショパンのマズルカ作品17-4(マズルカ第13番イ短調)が使われている。

スピルバーグ作品常連のジョン・ウィリアムズは合唱団とボーイソプラノの主人公という設定に合わせ、聖書の詩篇32編などからテキストを採りラテン語で歌われるカンタータ”Exultate Justi(邦題は「歓喜」)”を作曲。一部カットされ私兵ボストン・ポップスのコンサートでも演奏された。
合唱による2曲は上映、ビデオ化で日本語字幕が付かなかったが、2016年8月8日NHK-BSプレミアムで初めて訳詞付きで放送(ただし前者のみ)された。

タイトルを元にしたボードゲーム

GMT社から2005年に太平洋戦争全体を扱う戦略級シミュレーション・ボードゲームが出版された。現在主流となっているカード・ドリブン・システムによるもの。タイトルだけ借用したようで、ゲーム内容と映画のストーリは全く関係がないどころか、主に太平洋での日米艦隊とそれに続く上陸戦を扱っており、中国戦線は省略されている。

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真剣な気持ちになりたい時に、ぴったりな映画だと思います。

かなり、内容は戦争の話だからキツイ。

でも、きっと、主人公の真剣にたくましく生きて行く姿に貴方はいつしか感動の涙をながしているかもしれません。

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