時代性ってのが音楽にしろ、映画にしろあるもんだなぁーと痛感した。
良くカラオケでLyraはこの【Livin’ On A Prayer】を歌う。それは気持ち良いし、周りが盛り上がるから、ずう〜と歌って来た。
Subwayでアフリカンのオッちゃんが歌うくらい、世界中で超メジャーな曲。ほぼ皆が知っていて騒げるからね。勿論、最高に良いメロディだからと言うのもある。彼は、アガル曲を作る天才だ。
しかし、今聴くとかなりの勢いで演歌レベル100%。
いやはや世知辛、世の中をこんな昔噺として歌うのは、さぞやBonも恥ずかしかったのでは?…なあ〜んて心配は御無用!
見よ!Bon (*LyraはJon Bon Joviの事を愛を込めてBonと呼んでいる)の笑みを!
可愛くニカッと笑い、Richieも皆んな楽しそうにはしゃいでいるではないか!
そうなのだ、この歌は、しみったれたコノ世知辛アホみたいな世の中の本質を謳いながらも悲しむのではなく、「こんな災難、面白おかしく笑い飛ばしてやる!」と謳い上げる曲なのだ。
だが、リリース時から世界は変わった。
ブラウン感から液晶、アナログよりデジタルが横行し、人間の顔を見るよりスマホの画面に執着し、そのうち人間がいなくてAIが闊歩する社会になるだろう。
【Livin’ On A Prayer】でライブ会場を飛んでいたBonの世界とは全くちゃう。
それなのに、未だWhite Trashがいるのは何故?トレーラーハウスにずっといるのは何故?低賃金で働かされている彼らは、何故変わらない?
未だに、どデカい物が弱い者達を打ち砕いているのは何故?
結局、人間の本質なんて何も変わっちゃいない。
綺麗事を並べんな。
目を覚ましてよく見ろよ。
愛だの、夢だの、理想論並べて落ちぶれたままだなんて。
「どうにかしろよ。
生きるために戦ってんのか?」
Bonがそう、叫んでいるようだ。
結局あれから人類の本質は、変わってない。
今日もBon Joviが空を飛ぶ。
耳に届けば、きっと貴方も必ずや口ずさむであろう〜♪
“Woah-oh!livin’ on a prayer〜”