はぁ〜胸がギュッと掴まれたみたい。刹那ないな〜。何周目になるかすら忘れてしまったくらい見返していた大ヒットドラマである【ブレイキング・バッド】を数年ぶりに見たのだが、全シーズン見終わったので、これまた数年ぶりに【エルカミーノ:ブレイキング・バッド THE MOVIE】も見てしまった。
これ見終わると毎回黄昏てしまうというか非常に悲しくなる。決して悲しい終わり方ではない。それなのに刹那くなるのは、ジェシー以外のもう「この世にはいないキャクター達」に思いを馳せてしまうのだ。
大好きなロードムービーだからというのもあり、久しぶりに見返したのも良い機会だから今日は映画版のこの【El Camino: Breaking Bad The Movie】を紹介しますね。
一緒に懐かしいあの日を思い出すかのようにキュンとしてくれたら嬉しいな。
【エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE】とは
『エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE』(El Camino: A Breaking Bad Movie)は2019年のアメリカ合衆国のネオウェスタン犯罪スリラー映画。ドラマシリーズ『ブレイキング・バッド』のエピローグにあたります。
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シリーズを創作したヴィンス・ギリガンが脚本、監督、製作を担当し、アーロン・ポールがジェシー・ピンクマンの役を再演。物語は、シリーズ最終回の直後から始まります。
El Camino: A Breaking Bad Movie (or simply El Camino) is a 2019 American neo-Western crime thriller film. Part of the Breaking Bad franchise, it serves as a sequel and epilogue to the television series Breaking Bad. It continues the story of Jesse Pinkman, who partnered with former teacher Walter White throughout the series to build a crystal meth empire based in Albuquerque, New Mexico. Series creator Vince Gilligan wrote, directed, and produced El Camino; Aaron Paul reprised his role as Jesse Pinkman. Several Breaking Bad actors also reprised their roles, including Jesse Plemons, Krysten Ritter, Charles Baker, Matt Jones, Robert Forster, Jonathan Banks, and Bryan Cranston. Forster died on the day of the film’s release, making it one of his final on-screen appearances.
概要
シリーズを通して元教師のウォルター・ホワイトとパートナーを組み、ニューメキシコ州アルバカーキを拠点とするクリスタルメス帝国を築いたジェシー・ピンクマンの物語の続き。
シリーズのクリエイターであるヴィンス・ギリガンが『エルカミーノ』の脚本、監督、プロデュースを務め、アーロン・ポールがジェシー・ピンクマン役を再演した。ジェシー・プレモンス、クリステン・リッター、チャールズ・ベイカー、マット・ジョーンズ、ロバート・フォースター、ジョナサン・バンクス、ブライアン・クランストンなど、『ブレイキング・バッド』の俳優数名も再演。
『ブレイキング・バッド』の映画版であるこの作品は、2013年にシリーズが終了した直後から噂になっていた。ドラマが始まって10周年にあたる2017年、ギリガンはアーロン・ポールに映画の提案を行い、撮影は2018年11月にニューメキシコ州で始まり、60日間。2019年8月まで、映画化は公表されなかった。
映画は2019年10月11日にNetflixで全世界に独占配信されると同時に、アメリカ国内で三日間だけ小規模に劇場公開され、のちにAMCで放送予定。ポールの演技とシリーズのファンに与えた満足感は批評家たちから高評価を得ている。この映画は、公開日に亡くなった俳優ロバート・フォスターの最後の映画となった。
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あらすじ
ウォルター・ホワイトのメタンフェタミンビジネスを辞める直前の回想シーン。
ジェシー・ピンクマンはマイク・アーマントラウトに、「やり直すならどこに行きたい?」と尋ねる。マイクは、自分が「若かったらアラスカに行くだろうな」と言い、それを聞いたジェシーもアラスカが魅力的だと思った。
ジェシーは過去の悪行を償いたいとマイクに言うが、マイクは「やり直しなんて、それは不可能だ」と警告する。
現在…
ジェシーは、ウォルターと別れ、監禁されていた場所であるブラザーフッドの施設から、トッド・アルキストのエル・カミーノに乗って脱出し警察を交わして逃げる。
そして彼はアルバカーキにある昔からのダチであるスキニー・ピートとバジャーの家に行き、彼らは車を隠し、ジェシーに寝る場所を与えてくれた。翌朝、ジェシーはオールド・ジョーにエル・カミーノを処分するよう電話し、ジョーは「お前は昔からの馴染みだから金はいらない」と優しいことを言ってくれたが、車にロージャックを発見してしまい(警察の探知機がついていたということ)、びびって助けてくれず「お前も逃げろ」とだけ言って何もしてくれないまま立ち去ってしまう。
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スキニー・ピートは、ジェシーがエル・カミーノをスキニーのフォード・サンダーバードと交換して逃げたように見せかける計画を考案する。スキニーとバジャーはウォルターからもらったお金をジェシーに渡し、バジャーはサンダーバードで南へ向かい、ジェシーがメキシコへ向かっているように見せかけることにした。そしてスキニーは、エルカミーノに留まり、警察がロジャックに対応するのを待つことにしてジェシーを逃してやった。ジェシーは聞く「何で俺にここまでしてくれるんだ?」スキニーは恥ずかしそうに「だってアンタは俺のヒーローだから」と答えた。
ジェシーはバジャーのポンティアック フィエロで出発。彼は運転しながら、車の中でラジオのニュースでウォルターが女性(売人の仲介や輸出をしていたリディア)を毒殺したことと、ウォルターの死を知る。
ジェシーが監禁されていたときの回想シーン
トッドは、叔父たちが湖に行っている間、ジェシーと施設に2人だけになったので、ジェシーを自分のアパートに連れて行き、自分が殺した家政婦の死体の後始末を手伝わせる。
家政婦が殺された理由をジェシーがトッドに聞くと、元はジェシーの金やウォルターの金だったあの大金を手に入れた後、トッドは昔、祖母からプレゼントされた何冊もある百科事典全集の中に細工して金を分けて隠していたのだが、その一冊の中に入れた大金を家政婦が見つけてしまい、トッドは殺したと打ち明けた。
トッドとジェシーは、トッドのアパートの隣人で世話好きで煩くもある、ルー・シャンザーを避け、死体をペインテッド・デザートに持って行き、埋めた。
ジェシーはその砂漠でトッドと2人きりであるということと、トッドの車の中で、トッドが無防備に残した拳銃を発見したことで、その拳銃を掴みトッドをやるか迷いながら、手にしたまま立ち尽くすが、トッドがそれを返すよう説得。
ジェシーは撃とうと迷うが、家族みたいに仲良くしていたブロック(男の子)が、「ジェシー自身が何がした場合殺す」と言われているため、人質みたいな状況になっていることも頭によぎり、トッドが「やめて君が好きなピザを食べよう」など優しく接して来たこともあり、怖くなったジェシーは、拳銃を撃てずに返してしまったことを思い出した。
現在…
ジェシーはそのトッドのアパートに忍び込んでいた。そしてトッドの金を探す。あるはずの百科事典の中にはなく、結局、壁や床を剥がしたり、あらゆる物の中を探したり部屋中を荒らしまくる。
時間はかかったが彼は、偶然新しい隠し場所を見つけた、が、警官のニール・キャンディとケイシーが入ってきて捜索を始めたために、金はそのままにしてジェシーはとりあえず隠れた。
が、ケイシーに見つかってしまい、銃を突きつけてケイシーを押さえつけるジェシー。だがニールが出て来てジェシーの武器を奪う。ジェシーは捕まってから、彼らが警察ではなく、トッドの金を狙う悪党だと気づいた。
仕方なくジェシーは、身を守るために現金を見つけたことを明かす。ルーはトッドからの古いメモを見つけたと報告し、ケイシーは興味があるふりをして彼の注意をそらす。
ニールとジェシーは2人だけで現金の交渉をし、ニールはジェシーに3分の1を渡す。彼らが立ち去るとき、ジェシーはニールがブラザーフッドのためにメタンフェタミンを作らされていた間、彼を拘束していた綱を作った溶接工だと気づく。
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ジェシーは「失踪者」エド・ガルブレイスを見つける。彼はジェシーを助けるために12万5000ドルを要求し、さらにジェシーが彼を雇ったが約束を果たせなかった前回の報酬として12万5000ドルを要求する始末。ジェシーは金をむしりとろうとするエドに怒鳴りかかる。それでも動じないエド。手持ちの金は1800ドル不足しており、エドは援助を拒否した。警察まで呼ばれてしまい仕方なくその場を去るジェシーだったが、逃げるにはエドを頼るしかないため「取引は取引だと言ったよな?だったら金は用意するから逃してくれ」と電話で話をつける。
監視されていることを知ったジェシーは両親に電話し、降伏するふりをする。「自主するから迎えに来て」と言って公園に来るように言い、両親は急いでジェシーを迎えに行く。
両親と警察が実家から去った後、ジェシーはピンクマン家に忍び込み、父親の金庫からコルト・ウッズマンとアイバー・ジョンソン・ハンマーレスの2丁の拳銃を盗んだ。
そしてそのままジェシーは車でニールの店へ直行。到着するとニール、ケイシー、そして3人の友人はエスコートの女性たちを呼んでコカインパーティーをして金が入ったことを祝っていた。エスコート達が去った後、ジェシーは店の中に入り、そこにいる奴らの前で1,800ドルを要求するが、ニールは断る。
ジェシーのウエストバンドにコルト・ウッズマンが刺さっているのを見て、おじいちゃんが持ってるようなダサい銃だと馬鹿にする。だがジェシーは怯まないで金をくれと要求し続けるため、ニールは「現金の分け前を全部やっても良いが負けたらお前の分も貰う。勝った奴が総取りだ」と言い出して賭けて速攻決闘を挑んだ。
ジェシーは同意し、ニールが銃に手を伸ばすと、ジェシーはジャケットのポケットに隠していたハンマーレスの方で彼を撃つ。額を撃ち抜かれてニールはあっけなく死亡。それを見たケイシーがジェシーに発砲するが、ジェシーはニールの銃で彼も撃ち殺した。
ジェシーは残りの男たちの運転免許証を全て集め、警察に通報したら戻ってきてお前やお前らの家族を殺すと脅して彼らを立ち去らせる。彼はニールの現金を取り戻し、自分の足跡を隠すために爆発を起こしてから立ち去った。
フラッシュバック
それでフラッシュバックを起こしたのか、ジェシーは、ウォルターと2人で数日間のメタンフェタミン製造の後にホテルから出て朝食をとる場面を思い出していた。
癌のために咳が止まらないウォルターを気遣ってやるジェシー。何も食べられないウォルターの前でパイナップルやら沢山食べるジェシー。それを見ながら100万ドル以上稼ぐと見積もったウォルターは、何か特別なことをするために一生待っていたことを嘆く。
「お前はやりたいことをするために一生待つ必要がないから、ジェシー、お前は幸運だね」と語った。
現在
現在、エドはアラスカ州ヘインズの近くに駐車した車までトラックでやって来た。そして荷台に隠したジェシーを降ろす。ここで2人は別れるのだ。
ジェシーは別れる前にブロック・カンティーヨ宛の手紙をエドに渡す。そして「他に別れを告げたい奴はいないか?」との問いに「誰にも別れを言いたくない」とジェシーは告げた。
車を走らせながら、ジェシーはジェーン・マーゴリスと過ごした日々を思い出す。ジェシーは、「宇宙が導くままにどこへでも行く」という彼女の言葉に感心していると話したら、彼女は「それは比喩だよ」と一蹴し、自分で人生を決断するよう励ました。
ジェシーは新しい人生の展望に微笑みながら車を走らせる…
まっすぐな道を…何処までも。
Lyraの解説&感想 成長物語
車を走らせるジェシーが、穏やかに微笑む。もう感情的に喚き散らし他人に迷惑ばかりかけて来たお騒がせジェシーではなくなったのが分かるシーンだ。
まさかドンパチばかりで人がバンバン殺されて来た【ブレイキング・バッド】の最終章とでも言えるこの【エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE】で、1人の青年の成長物語が見れるとは思っていなかったから意外過ぎて、いい意味で拍子抜けしたのを覚えてる。
見た当時と違い、今の自分がブレイキングバッド熱が普通になっていることもあって、今回の再視聴では、これは地味な映画だしロードムービーとして機能してる映画であり、もう犯罪ドラマのブレイキングバッドとは違う路線なんだと感じた。良作なロードムービーだと感じたのだ。
もちろんドンパチはあるし、証拠隠滅のためのKANDY工場の爆破もあるし、カーチェイスもある。でも、それは風味付けみたいなものでこの作品のテーマは、過去との決別だろう。そして犯罪やら無茶を起こした自分との決別でもある。
そう言えばソウル
ブレイキングバッドのメインキャラクター達の中で犯罪を犯していたメインで生き残ったのは、ジェシーとソウルだけだ。ソウルは、ソウルになる前の彼のスピンオフがあり結構人気もあるドラマだが現在はねー。何だか嫌味な奴だったけどジェシーと同じくらい憎めない奴だったから「ソウルは何してんだろう?」とふと思った。
はて、憎めない奴は生き残るのか?(笑)
因みにソウルはこの映画出てないよ〜!出てないけど思い出しちゃうから凄い存在感あるってことね〜。
そのソウルやウォルターと同じ道をジェシーも辿るのだが、その場所に行く前にフッドからエルカミーノ走らせて逃げて来たばかりということもありどうしようもなくて仲間を頼るのだが、この仲間の2人も【ブレイキング・バッド】の作品でお馴染みの売人の2人。
だから登場すると懐かしくて見てるとニヤけてくる。相変わらず馬鹿だしラリってるようだけど、さすがにジェシーを助ける時は別人みたいに冷静でしたね。
スキニーにパジャー、仲間たち
ジェシーの仲間は死んじゃったコンボを含め、皆んなジェシーのいう事をよく聞くし、子分みたい。ジェシーはダメ人間だし頭も良くはないけど、ドラマが始まった当初は若いこともあってガッツがあったから、行き場がない孤独な男子達を引っ張るのが上手かった兄貴みたいな存在だったんでしょうね。誰も「兄貴!」とは言ってなかったけど。
別れ際、ジェシーが全てに疲れきった中で有り難みを感じたからか、助けてくれた2人があまりにも良くしてくれるから、「なぜ、ここまでしてくれるんだ?」と、つい聞いてしまったら、スキニーが「アンタは俺のヒーローみたいなもんだから」と答えたから胸が熱くなりましたね。
そしてこの2人のやりとりを見て「ああ、この映画は、人と人のつながりや感情に重きを置いていて、ドラマとは違ってドラッグ話ではないんだな」と感じました。冒頭近くでこれだったから、ロードムービーとしてみるべきと思ったんです。
その予感通り、ジェシーは金を回収しながら自分の過去と向き合い、整理し、別れを告げていく…、時々PTSDみたいなことになっているような精神状態もあったけど、大人として人間として成長して行くのです。
トッド
スキニーと別れた後、ジェシーは、トッドが金を隠していた場所を聞いていたこともあり、金をGetするため探しにトッドが住んでいたアパートに行き、溶接工の奴らと再会してしまってやっば〜い状態になるのだが、このトッドとの思い出がフラッシュバックした時のシーンが気持ち悪かった!
Lyraは、トッドがキモ過ぎて苦手なキャラなんだよ〜。トッドは、頭が弱い。他の家族たちよりは、まあ、まともで(というか、この家族は異常なんで話にならない)、人が良いのはわかるが、何かが切れている…ショートしてしまって壊れてる感じ。
その切れたものは、感情でもあり、知能でもあり、常識がないというか、言ってることはまともでも普通の人間がやらないことを平気でやってしまう。その1番の良い例が、簡単に人を殺してしまうところで、まさにトッドの異常性を表している。
見られたからというだけで何も考えずに反射的に少年も撃ったし、家政婦も殺した。
「良い家政婦だったよ」と言って車で黄昏て佇むシーンは変だって!だったら殺すなよ(笑)
そしてトッドは、恩着せがましい。
心優しいのは人間の利点、とは分かっているようで、そこは理解してる分してない人間よりはマシなので感心するが、やたらジェシーに「君のために僕だけ残ったんだよ。だって君の世話をしてあげなきゃね」と人の良いのシツコくアピールする。
どうやら友人?とジェシーのことを思い始めているようだから「それでも、あなた達が捕まえてる捕虜なんですけどジェシーは…」とツッコミたくなるわ。
「もっと身なりにも気をつけてあげなきゃね。ちゃんとしてあげるからね」と唾を手につけて捕虜暮らしが長くなって来たボロボロのジェシーを立たせてやってからジェシーの髪の毛を唾で綺麗にしてやるところは、気持ち悪さMaxだった。
あれペットだよな〜。奴隷とも言えるし気持ち悪すぎる行為。だが本人は良いことをしてやってると思い込んでるから、ああ、怖い。
あの歌うシーンがさらに気持ち悪りぃ。やめてくれ。
それとは逆に(当たり前だが)ジェシーの方は、トッドが大嫌い。それに憎んでいる。どうにかして彼から必死に逃げようとしてビクビクしながら周りを見回して逃げ道を探してるのだが、監視されてるブロックのこともあるから簡単には逃げられない…。ならば隙を見てトッドを殺すしかないと考えていたのだ。
だがせっかくのチャンスも撃てなかったせいで逃げられなくなり、捕虜としてまた檻に入れられて、メス作りをする一日中囚われの身に戻ってしまったのだ。
だから、その教訓を胸に溶接工のキャンディをガンマンのように迷いもなく撃ち殺せたのだ。そしてほかの奴らとも戦えたのだから、トッドの経験は無駄ではなかったのかもしれない。
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逃し屋エド・ガルプレイス
ジェシーは「失踪者」エド・ガルブレイスを見つける。彼は、逃し屋だ。ブレイキングバッド見た人なら分かると思うが、ウォルターもソウルと一緒にラストの方で利用したあのおじさんで、金でしか動かない、情もない人間がエドである。因みにこのエド役のロバート・フォスターはこれが遺作となった。昔からちょい役で色々な映画に出演して来た俳優でしたね。
エドは、何があろうと微動だにしない人物で普段は掃除機を修理したりする掃除屋だが、実際に儲けてるのは人の過去を整理(掃除)する方らしい。
そして掃除してやった人に、新しい名前や住所やら与えて人生をやり直させる仕事をしてるのだ。だが人助けしてるように見えて情は全くない。金だけの人。
【ブレイキングバッド】のラストシーズンでは、ウォルターが「2時間だけで良いからそばにいてくれ」と死にそうになって頼んでいるのに、それは出来ないと無表情で答えたエド。それでも病気と孤独に耐えられないウォルターは、「じゃあ12万ドルやるからいてくれ」と言ったら「分かった、2時間ではなく1時間だけ」と言うのだから思いやりがない奴すぎて、だからLyraはこのエドが嫌いだ。あのウォルター見たら普通は助けてやるわ。万が一、痕跡が残るし早く帰らないと帰れなくなるからダメだとしても「金は取らずに1時間くらいいてあげなさいよ」と頭に来たのよね、あのウォルター見たらそうなりますよ、普通はね。
そのエドを頼ったジェシーは、前回、車に乗らなかった昔の時の12万ドルと今回の12万ドルを請求されて払うんだもんねー、足元見られていて可哀想。
しかし、今度はうまくにがしてやったから不思議。もしかしたらジェシーが若いからかもな。ウォルターは先が長くないということもあったから、国際的に指名手配されているし未来がないのもあってあんな場所に1人にしたのかもしれないけど、余りにも待遇が違うから不思議に感じた…。
指名手配されている状況は同じなのに。メス作りも同じだったしね。主犯としては考えられていなかったのかな?
あくまでもウォルターがボスでその相棒がジェシーて感じならば、警察に追われてもまだ逃げられるとエドは考えたのか、アラスカでそれも一般道でジェシーをおろして、新しい人生へ行くジェシーと別れたからね。
「若いからまだやり直せる」とウォルターが良く言っていたから皆んながジェシーに託したのか?未来を?
だとしてもこの違いは疑問。ただの映画だしそこまで深く考える必要はないけどウォルターに対する非人道的な態度がまだ許せてないからかもしれない。ただのドラマなんだけどね、可哀想過ぎるんだよ、あれは。
思い出のジェーン
エル・カミーノのもう一つの重要なエンディングカメオ出演は、クリステン・リッターがジェーン・マーゴリス役を再演したときだ。
ジェーンとジェシーはロードトリップに出かけ、その途中で将来について話し合う。もしかしたら昔、旅行に行こうと話していたからそれを思い出してジェシーが想像しているのかもしれない。
ジェーンはジェシーに「宇宙が導くままに生きる」と話していたからジェシーはそれを思い出して導くままに生きようかな、とこの時にジェーンに話すのだが、ジェーンはやめなさい、という。そして「ただ宇宙が導くままに行くのではなく、両手で人生をつかみ、自分で決断を下したい」という強い願望をジェシーに明かしてジェシーに自分で人生を決めなさい、というのだ。
ウォルトの回想と同様に、このシーンはブレイキング・バッドシーズン2の「ベター・コール・ソウル」と「フェニックス」の間に起こる話だろう。なぜなら、これがジェシーとジェーンのロマンスの最高潮だからだ。
しかし、エル・カミーノの以前の回想とは異なり、その期間のどこでロードトリップが行われたかを正確に示すものはほとんどないのだ。
理論上は、ジェシーとジェーンはいつでもドライブに出かけることができたはずだが、ブレイキング・バッドシーズン2の第11話(「マンダラ」)で、ジェシーはジェーンと一緒にサンタフェの博物館に旅行に行こうと提案する。だがジャンキーになってしまい外には出なくなりただ薬だけの毎日になってしまう2人。ドラマでは2人で出かけるシーンはないし、行ったという回想すらない。だから視聴者は、実際にこのカップルがドライブに出かけるのを見れないのだが、「エルカミーノ:ブレイキング・バッド・ムービー」のこのフラッシュバックが物語のギャップを埋めているのかもしれない。サービスシーンなのかも。
ただこれが現実にあった話かは証明されないから、もしかしたらかつて愛したジェーンと、もしうまく行っていたら…とジェシーが1番幸せだった時期を思い出して、2人で出かけたらこうなったかも、と想像してるだけかもしれないのだ。
夢か現実か?
そう考えると逃げられた再出発しているジェシーすら夢か現実か曖昧になって来る。ジェシーの再出発が夢物語のようで、マイクの「やり直しは出来ない」という言葉が頭に浮かぶ。
幻のようなロードムービーだ。
ジェシーがアラスカでやり直せたら良い…。
ウォルターの「本当にやりたい事をやるのに一生かからなくてお前は幸せだな」が胸を突く。ウォルターがラスト逃してやったのもジェシーにまだ生きてまともに生きてほしいからだ。
ジェシー、生きておくれ。
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登場人物 Cast
- ジェシー・ピンクマン
- 演 – アーロン・ポール、日本語吹替 – 茂木たかまさ
- かつてのメス製造人。
- トッド・アルキスト
- 演 – ジェシー・プレモンス、日本語吹替 – 虎島貴明
- ジェシーを監禁した男たちの一人、かつてのメス製造の仲間。
- ジェーン・マーゴリス
- 演 – クリステン・リッター、日本語吹替 – 弓場沙織
- ジェシーの亡き恋人。
- スキニー・ピート
- 演 – チャールズ・ベイカ、日本語吹替 – 朝比奈拓見
- ジェシーの友人
- バッジャー
- 演 – マット・ジョーンズ、日本語吹替 – 島田岳洋
- ジェシーの友人
- ニール
- 演 – スコット・マッカーサー
- 警官を装う溶接会社従業員。
- ケイシー
- 演 – スコット・シェパード
- 警官を装う溶接会社従業員。
- ルー
- 演 – トム・バウアー
- トッドのアパートの向かいに住む男。
- ケニー
- 演 – ケヴィン・ランキン
- ジェシーを監禁した男の一人。
- オールド・ジョー
- 演 – ラリー・ハンキン
- 車の解体場の経営者
- ミスター・ピンクマン
- 演 – マイケル・ボフシェヴァー
- ジェシーの父。
- ミセス・ピンクマン
- 演 – テス・ハーパー
- ジェシーの母。
- ジーン
- 演 – マーラ・ギブス
- エドの店で掃除機を買う女性。
- カイル
- 演 – ブレンダン・セクストン3世
- 溶接会社従業員。
- ダイナーのウェイター
- 演 – ジョニー・オルティス
- ウォルターとジェシーが朝食をとるダイナーのウェイター。
- エド・ガルブレイス
- 演 – ロバート・フォスター、日本語吹替 – 高岡瓶々
- 表向きは掃除機販売業を営む人消し屋。
- マイク・エルマントラウト
- 演 – ジョナサン・バンクス、日本語吹替 – 菅生隆之
- かつてのジェシーおよびウォルター・ホワイトの仲間
- ウォルター・ホワイト
- 演 – ブライアン・クランストン、日本語吹替 – 牛山茂
- メス製造業者のハイゼンベルク、ジェシーの相棒で元教師。

- Aaron Paul as Jesse Pinkman, a former methcook who once partnered with Walter White
- Jesse Plemons as Todd Alquist, one of Jesse’s captors and a member of the neo -Nazi gang that forces Jesse to cook meth, who appears in flashbacks before his death
- Krysten Ritter as Jane Margolis, Jesse’s deceased girlfriend, who appears in a flashback
- Charles Baker as Skinny Pete, Jesse’s friend
- Matt Jones as Brandon “Badger” Mayhew, Jesse’s friend
- Robert Forster as Ed Galbraith, a vacuum cleaner store owner who relocates people and gives them new identities
- Jonathan Banks as Mike Ehrmantraut, former business partner of Jesse and Walter, who appears in a flashback
- Bryan Cranston as Walter White, meth kingpin, and Jesse’s deceased former partner and high school chemistry teacher, who appears in a flashback
- Scott Shepherd as Casey, Neil’s associate
- Scott MacArthur as Neil Kandy, a welder involved in Jesse’s captivity
- Tom Bower as Lou Schanzer, Todd’s nosy neighbor
- Kevin Rankin as Kenny, one of Jesse’s captors
- Larry Hankin as Old Joe, the owner of a local junkyard who previously helped Jesse and Walter with several activities connected to their meth business
- Tess Harper as Diane Pinkman, Jesse’s mother who has a strained relationship with her son
- Michael Bofshever as Adam Pinkman, Jesse’s father who has a strained relationship with his son
- Marla Gibbs as Jean, an Albuquerque resident seen shopping at Best Quality Vacuum
- Brendan Sexton III as Kyle, an employee at Kandy Welding Co.
- Johnny Ortiz as Busboy, who appears in a flashback serving Jesse and Walter’s table at Owl Café
- Todd Terry as Austin Ramey, Special Agent in Charge of the El Paso division of the Drug Enforcement Administration (DEA).
- Julie Pearl as Suzanne Ericsen, Assistant District Attorney of Bernalillo County.
- David Mattey as Clarence / Man Mountain, who appears dropping off the women at Kandy Welding Co.
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