【IT/ イット ウェルカム・トゥ・デリー “それ”が見えたら、終わり。】シーズン1第2話 ネタバレ あらすじ 解説「ここはアメリカじゃない、デリーだ」感想

「怖いのに癖になる〜もっと見たい〜」がスティーヴン・キングの物語の魅力!

【IT/ イット ウェルカム・トゥ・デリー “それ”が見えたら、終わり。】シーズン1第2話もありえないのは分かってるのに本当にありそうな気がして来るリアリティで、見るものを翻弄していますよ。

前回の映画館の無惨な子供達の死で,残された人間達までもが、逃げ場のない苦しい状況に放り込まれていきます。

デリーの町は、異常さを増していく…

どうなってしまうのか?

Lyraが詳しく紹介していきますね。

今日Lyraが詳しい解説,あらすじ、感想を書くのはアメリカ合衆国の超自然ホラーテレビシリーズ【IT/ イット ウェルカム・トゥ・デリー “それ”が見えたら、終わり。】シーズン1の第2話 です。

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原作は、モダンホラーの巨匠,大人気作家のスティーヴン・キングです。

この第二話”The Thing in the Dark=『闇に眠る物体X』の意味で、ティン・ガスマンが脚本を手掛け、製作総指揮のアンディ・ムスキエッティが監督を務めています。

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2025年10月31日にHBO Maxで配信開始され、2025年11月2日にアメリカ合衆国のHBOで放送されました。

*第1話はこちら→【IT/イット ウェルカム・トゥ・デリー “それ”が見えたら、終わり。】第1話ネタバレ 詳しいあらすじ 解説 キングの世界を堪能出来るぞ!感想

*原作者Stephen Kingについてはこちらなど→【ドクター・スリープ】ネタバレ【シャイニング】比較 全部教えます 解説 あらすじ 感想 Doctor Sleep & The Shining

簡単なあらすじ

全体像としては、1962年のメイン州デリー。ある少年が失踪した後、友人3人が捜索に奔走する。一方、空軍兵士2名がB-52の指揮を執るため町にやって来る。エピソードでは、リリーとロニーが映画館での事件の余波に直面する一方、リロイは覆面男たちの襲撃事件を捜査する。 批評家からは好評を博し、制作の質、キャラクターの描写全てにおいて大絶賛されました。

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あらすじ 第2話『闇に潜むモノ』”The Thing in the Dark”

「空軍基地から逃げ出したんだ。突然変異の赤ん坊だ!逃げるぞ、スージー!」と妹を連れてシアター内から出ようと走り出したフィル。

その後をテディもついて逃げ出すが、化け物の翼がある赤ん坊が飛びかかった。化け物は、宙へとテディを持ち上げ噛み砕きながら投げ飛ばした。フィルも2階の映写室の窓にぶつけられ落下。

隠れていたリリーが、床に伏せているスージーを見つけて「スージー、こっちよ」と引っ張ってあげようと手を出した。スージーもリリーの手を握る。と、そこへ化け物の赤ん坊が飛んできて唸り声を上げてスージーの腕を噛み切った…リリーは叫び声をあげる。

「キャー!」

気がつくとベッドの上にいる自分に驚くリリー。昨日体験した夢を見ていたのだ。

映画館でのテディ,フィル、スージーたちの不可解な事故死後、ハンク・グローガンは、デリーの住民から非難されていた。血の海の映画館と行方不明の子供達の原因がハンクだと皆が思っていたからだ。警察も町の人達もみなハンクが犯人だと思い込んでいた,無実なのに。

今もハンクとロニーとお婆ちゃんの住んでいるアパートをパトカーが見張っている。

警察署長クリント・バワーズは、ハンクを逮捕しなかったことを上司に叱責されるが、逮捕出来なかったのは、現場の惨劇のあとはあっても遺体がないために、ハンクの関与を示す証拠が,何も見つからなかったからだった。

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リロイは,ポーチに座っていた。いそいそと待っている…そして車が家の前に止まると立ち上がった。

車からは、妻のシャーロットと息子のウィルがニコニコしながら降りて来た。デリーに到着した妻とを歓迎するリロイが、2人を新居に招き入れた。

科学や宇宙が好きなウィルに望遠鏡を買ってあげていて子供部屋に置いていたのでそれを見て大喜びするウィル。やっと家族と一緒に住めるのだ。

夜になり、ベッドに座りながら封筒から何かの調査書みたいな紙と写真を取り出し,得体の知れない物体が写っている写真を眺めているリロイ。妻には仕事の話はしないようにしているようで部屋に来たらその写真をしまった。

 

マージは学校に着くと、スクールバスを勢いよく降り、髪を整えて昇降口前で立ち話している女の子3人組に話しかける。ご機嫌を取り仲間に入ろうと必死に物真似をする哀れなマージの横をロニーが自転車を押しながら通ると、女子4人はロニーを殺人者の娘として見た。

そのロニーは、周りを気にせずリリーを見つけると急いで話しかける。

話している2人を見てマージは、リリーが気になって仕方ない。

トラウマを抱えながら登校したリリー。リリーが教室に入ると、マージが自分を「無視してるの?」と聞くが、リリーは「無視していないわ」と否定するだけで相手にしない。それどころでは無いからだ。

だがマージはしつこい。リリーに「ロニーと話しているのを見たわ。パティ・ケーキは貴方を心配していたよ、殺人者の娘と話すなんて。またグループに戻りたいでしょ?今日ランチで私がなんとかするわ」と話し続けると、リリーはピシャリと断った。

リリー「あの事件で3人もの子供が亡くなったのよ?パティケーキみたいなアホなんてどうでもいいわ」と言い放った。マージはショックでやっと口を閉じた。

授業が始まるとしばらくしてドアが勢いよく開いた。「教室の場所を見つけられなくて遅刻しました。すみません。新入生のウィルです」と入って来たのはウィルだった。

「あなた、時間の概念も新しいの?」と意地悪なことを言うメガネ教師に「相対性理論のことですか?」と答えたウィル。

そのウィルの返しに驚き、バツが悪そうな顔をして「早く席に着きなさい,減点よ」と言う女教師。

恐々、席に向かうウィルをクラスの皆が不信感を抱いた目で見た。

その頃父のリロイはというと、フラー大佐から呼び出され、マスターズが先日夜襲をした犯人だと報告された。

リロイを「襲った他の覆面男たちも自白を拒否してるから今は分からないがすぐに素性を調べるし犯人は見つける」と話した。

リロイは礼を言い微笑んだ…だが、犯人が使っていたソ連の銃が頭から離れなかった、何か変だと思うが聞くのをやめるリロイ…上官を疑いたくは無いがと考え込む。

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町で買い物をしているシャーロット。肉屋屋に入り注文した品を待っている時、シャーロットは小学生数人が年下の男の子を殴っているのを発見。近くにはたくさんの大人がいるから誰か注意するか、止めに入るかと思ったら、誰も何もしないで見てるだけ。

「何故誰も止めないの?」と、見ていらないシャーロットは、店から出て止めようとするが、逆に喧嘩を無視する大人から非難の視線を浴びてしまう。

夕飯時に、この事を怒りながら話すシャーロット。食べながら昼間のことを話していくと、リロイはシャーロットが以前被害に遭った破壊行為のことを言い、二度と関わらないように警告した。

2人を見ていたウィルは「部屋に戻ってもいい?」と言って殆ど食べずに席を立ち自室に戻ってしまう。

 

その夜、ロニーは幻覚を見る。父とお婆ちゃんが外で見張っている警察について口喧嘩してるのが聞こえて来て嫌でたまらない。死んだ母の写真を見ても心が落ち着かないのでシーツを被って喧嘩を聞こえないようにするロニー。

するとシーツの中で心臓の音が聞こえ出した。ロニーは驚いてシーツから顔を出そうとシーツを引っ張った…が、シーツの端がなく閉じ込められてしまった。

ロニーはシーツを必死に動かすが動くだけで端がなく気づくと血管が浮きでている羊膜のような物に変化していた。ロニーが爪でひっかくと皮が切れて液体がネバネバして流れ出た。

バタバタしながら脱出を試みるが皮が伸びるだけ…しまいには水が出出してロニーは水没してしまう。水中で悶えながらロニーは、勢いをつけて両手で羊膜を押し続けると、引き伸ばされた膜が切れて溶液と一緒にロニーは外に出れた。

彼女は死んだ母親の子宮から引き出されタコだ。後ろを振り返ると、ベッドには母親の頭がニョキッと出て来た。

「アタシを切り裂いたね!」というと母親は、自分の死をロニーのせいだと言う。そして

「アンタはアタシを殺した。あの子供達も殺した。アンタは父親も殺すのよ」と言うと繋がっている臍の緒を引っ張りロニーを引き寄せ襲いかかる。生まれて来た子宮口は、刺刺の口でガッチャン、ガッチャンと金属のような葉の合わさる音がしている。

「ぎゃー!」と叫びながら抵抗するロニー。臍の緒をちぎりロニーはドアへに向かうが化け物になった母親は立ち上がりロニーを食おうとした…とその時,ドアが開来た父が入って来た。

「大丈夫だよ,ロニー」と抱きしめてくれる父親に抱きつくロニー。恐る恐る後ろを見るとベッドには何もいなかった。

夜遅くに軍人も行きつけのバーで、ダンと議員が1人で飲みに来た署長を挟んで「もう逮捕したか?」と圧力をかけて来た。ロニーの父親を一刻も早く捕まえて事件を何でも良いから解決させたいために署長を脅し始める2人。

「映画館のニグロを捕まえろ」と責めるので署長は「何でも良いから逮捕など出来ない。証拠がないんだから。ここはアメリカだ」と言うと議員は「アメリカじゃない、ここはデリーだ。お前がちゃんとしないなら次の選挙選ではお前じゃなく他の奴を署長にするからな」と脅して出て行った。

それを仲間達と3人で酒を飲んでいたディック・ハロランがジッと見ていた。店を出たディックたちは、基地に戻る。普通ならこんな深夜遅くにゲートは入れないために足止めを喰らう3人。

上司に連絡して3人を捕まえようとした門番だったが、電話をするとディックがいると聞いた上司から「すぐに通せ」と言われて3人とも無事に中に入れた。

「お前、ほんとにスパイなのか?お前の仕事、何の任務なんだよ」と仲間たちは不思議になりディックにきいた。ディックはいつものように無言で答えない。

デリー郊外の軍の発掘現場で、フラー大佐は空軍兵ディック・ハロランを、彼の「天賦の才」が導きとなる何かの発見が遅れていることを叱責する。

「お前が持ってる才能とやらは,本当にあるのか?軍から貰った特権に味を占めて長引かせてるんじゃないのか!」と怒鳴る。

ディックは「それに近づいています。確かに感じます」と言った。上官がさるとディックは吐いた。

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学校ではランチの時間になり,リリーはマージが女子たちとテーブルにつき、こちらに期待をかけた眼差しで自分を見ているのに気づく。

小さく手をふるマージ。だが、リリーはマージを無視して一緒のテーブルには付かずに通り過ぎて他の空いているテーブルに一人でついた。

遅れてロニーがカフェテリアに入って来た。すぐにリリーを見つけると真っ直ぐリリーのところに来て「話したいことがあるの」と昨夜の現象を話した。

遠くからマージが一緒に座ってる子が2人を見て「見てよ、ダサい子達が集合してるわ」とバカにした。

ロニーはリリーに昨日の幻覚なのか現実なのか分からない体験を話した。

そして「色々聞いたわ、パパが警察に捕まって殺されるって言ってたの。」とリリーに話した。

リリー「大丈夫よ。だって貴方のお父さんがあの劇場にいなかったのは明らかだから。私も警察にいなかったって言ったわ。」

ロニーは「私が言ったように話してくれた?スクリーンから化け物が出て来てみんなを襲ったって言ってくれた?」と聞くと何だか分からないものがいた、としかリリーは話していなかった。

ロニー「何で話さないのよ?真実を話すのがこわいから?そんな事をしたらパパが捕まっちゃうじゃない!」

ロニーは父親が責められるのを恐れているから声を荒げた。

「私が全部話したら、また病院送りになるからよ」とリリーは言う。

「ロニー,あの病院は恐ろしい所なのよ。お父さんは無実なんだから大丈夫よ」と立ち上がる。

「大丈夫じゃないわよ!このクソ女!」とロニーは怒鳴った。カフェテリア中にロニーの声が響いた。

「今、なんて言ったの?お嬢さん。こっちに来なさい」と教師が来てロニーを連れて行った。

 

 

居残り室にいさせられたロニー。落ち着かず教室内を行ったり来たり。

「ごめんね。僕,…臭くて」なぜかウィルが居残り室に座っていた。どうやら廊下で化学の本を読みながら,知り合った男子と話していた時に、いきなりやって来た上級生が廊下に悪臭爆弾を投げいれたため、そのイタズラをウィルがやったとあのメガネの叔母さん教師が勘違いしたせいでいのこりさせられているようだ。

「転校して2日目に悪臭爆弾をやるなんてね」とロニーが言うと一生懸命自分じゃないと否定するウィル。

「君は何を?君も無罪?」とウィルが尋ねると「思いっきり有罪よ」とロニー。

ウィルは笑った。「僕はウィル」

「ロニーよ」とロニーは答え、勉強しなくても良いのに難しい本を読んで変な子」と言った。

ウィル「僕,科学が大好きなんだ。色々な事を説明できるんだよ。例えば悪臭爆弾はアンモニアとか色々な物資から出来ているんだけど,アンモニアって宇宙を作っているものでもあるんだ〜だから、今,僕は臭いけど宇宙に包まれているのと同じなんだよ。」とキラキラした目で話した。

ロニー「アンタって変なの」

ウィル「君もね」と笑った。

すると校庭で子供達が騒いでいる声が聞こえて来た。2人は窓に駆け寄り下を見る。

学校の正面玄関からリリーが警察に付き添われてパトカーに乗せられているのが見えた。

 

 

警察署には、誘拐されたり行方不明になっている子供達のポスターやチラシが貼られていた。

クリント・バウワーズ署長の部屋では、リリーを学校から連れ出し署に連行した理由である、証言の撤回をするようにリリーに要求していた。

リリー「グローガンさんなら映画館では見ていません」

パウワーズ署長は「町の人々がリリーの父親が変死した事を知っているから皆んな君に同情しつつ君がジュニパーヒル精神病院にいたことも知っているよ。つまり犯人がグローガンじゃないならば、第一発見者の君が疑われるのも時間の問題だ。」

リリー「私がやったと?」

「君がやったとかではなくて、皆んな君の病気のことを聞いているし死んだ友人達の血を浴びたことも知っている。」と署長。

「私はほんとにやっていません」と怯えるリリーにパウワーズ署長は「ジュニパー・ヒル精神病院に送り返す。数日間,検査して君が正常か調べるよ」と脅す。

怯えるリリーは、ハンクがあの夜劇場にいたと証言せざるを得なくなってしまった。

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その夜,すぐにハンクは逮捕された。近所の人々は、ただ見てるだけで誰も助けてくれない。

打ちのめされたロニーはリリーの家のドアをノックした。ドアが開き、母親にリリーはいるか聞くと階段からリリーが降りて来た、

「アンタ、警察に何を言ったの?」詰め寄るロニー。

リリー「私は騙されたのよ。」

「何の話よ?」とリリーの母親が聞く。

ロニー「パパが連行されたのよ!」

「帰りなさい!アンタのお婆ちゃんに電話するわよ!」とロニーに指を突きさした母親。

リリーは階段を駆け上がり、母親はドアをバン!と閉めてロニーを閉め出した。

 

基地では、リロイが独房にいるマスターズを訪ねる。そしてリロイは、襲撃者たちが使いこなしていたソ連でしか使われていない扱うのがかなり難しいピストルをわざとマスターズに渡して装填出来るかやらせてみる。

マスターズは、装填どころか断層さえ開けられず、持ち方も違うため、リロイが初めから予想していた通り,知識も何もないマスターズが、自分を襲った仮面の男たちの一員ではないと推測していたことをこれで確信した。

そして彼はこのことをショー将軍に伝えると、ショー将軍は今回の襲撃はリロイが口が硬い人間か,信頼できる人物かをテストするために仕組んだものだと明かす。

「勇気がある兵士ならば何人も出会ったが、君のような人間にはなかなか出会えない。恐れ知らずの男。君のような男をずっと探して来たんだ。テストだったんだ。君は合格したんだ」

ショー将軍は、秘密裏に進められている作戦「オペレーション・プリセプト」をリロイに見せる。

 

お使いできた行きつけのスーパーの中でリリーが買い物をしていると、客達がこちらをチラチラ見る。場内放送では今日のお得商品を話している。気にしないように商品を探してカートを押していると「狂っている」と男の声がした。振り返ると誰もいない。

聳え立つような商品ラックをぐるぐる回るリリー。「閉じ込めろ!」の声がした。

男がゆらゆらとスキップするようにリリーについて来た。

歩いていると「貴方は狂ってる,病院に戻って」とお婆さんの声もした。

ビクッとなるリリー。

すると「リリー・ベインブリッジ!正気を失いましたね!正気の売り場は8番です!」とスピーカーから場内放送の声がした。

驚いてスピーカーを見上げるリリー。リリーは,カートを押しながら足早に歩く。

「逃しちゃダメよ」と言う話し声が聞こえて来た中を早歩きで行くと商品棚が周りを囲み、行き止まりになってしまった。

見ると目の前に遮っている商品棚には、「ペニーワイズのコーンフレーク」と言う商品名とマティがコーンフレークを食べている写真のパッケージが並べられている。

その下には、スージーがコーンフレークを食べている写真があり、その下にはテディとフィルが仲良く食べているパッケージだ。

そしてそのニコニコ顔がゾンビになり溶けていく…リリーは逃げ出した。だが戻った先も行き止まり。棚が近づいて来て気づいたら正方形の空間しかなくなっている。

怖がるリリーの背後の商品から音がし出した。棚には,全てピクルスの瓶が並べられている。その瓶の1つが動き出してコチラを見た…

パパがいた。

「パパ?」とリリーが言うと、リリーのパパがこちらを見て「私の可愛い子」と答えた。

舌をペロッと出して「パパにキスをしろ」と笑う。リリーは、そのピクルスの瓶を取ると床に投げつけ割った。中からはパパの頭が割れて飛び出て来た。

すると横にあったピクルス瓶の中で,指が動き出し、他の瓶では内臓が動き出した。そして商品棚の瓶という瓶が自ら動いて落下して行った。

「キャー!」リリーがガラス瓶が割れていく中で叫び声を上げた。床一面、ピクルスの山が出来てリリーは滑って尻餅をついた。

ピクルスは、父親のバラバラにされた体で動き出すとタコのような亡霊だ。亡霊は、リリーを襲う。

「イカれた娘よ,パパにキスしろ」とタコの足で首を絞めてリリーを動けなくしたタコの亡霊が、尖った舌をリリーに突き刺さそうとした。

とその時「リリー・ペインブリッジ!何でこんなことをしたんだ」と店の店長が叫んだ。

気づくと床に座り込んだリリーの周りにピクルスの瓶が何個か破られて落ちていた。

リリーは、再び幻覚に襲われたのだ。

基地では、リロイが連れてこられた場所でショー将軍の説明を受けていた。

今年の初めにソ連とキューバが農業会議をしたのだが,実際は、アメリカの至近距離にミサイルを配置する計画を立てる会議だったという。

「それを阻止するために1番の予防策がこれから見せるものだ」とリロイに話す将軍。

「プリセプト作戦にようこそ。国防総省が計画した極秘任務だ。核兵器発射の前に阻止するプログラムだ」言う。

リロイ「武器の製造ですか?」と聞くと探しているという。

「昔,デリーに埋められたものを探している。君の力がないと取り戻せない。」とショー将軍はリロイを見つめた。

「その武器に近付くものは誰でも激しい恐怖を覚える。理論的には恐怖で人を殺せる武器だ。」という。機械ではないがどこから来たものか、全体像すらわからないらしい。

「今分かっているのはその物体の群れに囲まれているということ,いわば信号灯だ。我々がその物体を見つけるとその物体が武器の位置を示すのだ。その瞬間,君に武器の捕獲を命じる」と言うのだった。

そこへ兵士がドアを開けて報告に入ってきた。発掘現場で何か見つかったらしい。開けっぱなしのドアの向こうに,ディック÷ハロランがいた。

ディックは、コチラを見て軽くウィンクして来たのでリロイも軽く目配せをして挨拶した。ショー将軍は、リロイにも現場を見せてやると連れていく。

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雨が降るデリーの町を車がジュニパーヒルの前で止まった。リリーの精神状態を心配した母親は、彼女をジュニパー・ヒル精神病院に送り返すためだった。

「ママやめて」と頼むリリーを無視する母親。雨の中、係のものがリリーを病院へと連れて行った。

 

現場に到着すると、フラーが現場で何かを発見したと報告する。

皆で高い台の上から、クレーンで引っ張り上げられた掘り出したもを見る。

ディック「話した通りだろ。」とニヤッとした。

クレーンに上げられたのは車だった。叫び声のような声と唸り声が聞こえた。

これが兵器の居場所を示す「ビーコン」と思われる車だ。

その車の中には、骸骨がいっぱいだった。

「近づいてるぞ」ディックは確信した。

Lyraの解説&感想

素晴らしいオープニング

冷戦の緊張が高まる中、恐怖を煽る「兵器」の発見を目指している軍隊。

まさかのアメリカ政府をも巻き込んだ話になって来るとは,もう小さなデリーだけの話ではなくなってしまいました。

核戦争をやらせないために、という目的はまだ良いとして核戦争にならないためにデリーの呪い(怨霊)を利用して敵の兵士達の脳みそを操り、彼らを恐怖のどん底に陥れれば勝てると言う発想だけでも異常なのですが、真面目な考え方をするはずの空軍も陸軍も誰もこの計画を否定しないで推進して行ってるのが異常。

デリーだけでなくアメリカの国全体がおかしくなっているのがこのドラマの舞台です。この【IT】の物語が呪いを操る国家を取り扱っているためにあのオープニングができたので、これは作品的には素晴らしい功績ですね。

オープニングの50’s調の絵がメルヘンチックなのに怖くて不気味。オルゴールに合わせるような可愛らしい子供の歌声と、子供向けの絵本や紙芝居のような絵柄で話が流れて行く。

このデザインは途轍もなく気味が悪くて可愛らしい正反対の魅力を持っていて素晴らしい。それにオープニングのアートだけで、普通の町が少し異形であると言う始まりから,病院がロボトミー手術をしていて変だとなり、しまいには核戦争から逃げる子供達が描かれていくので、これから先のストーリーがこんなに恐ろしくてとつもないことになるのか?という暗示になっていて見てる私たちを刺激してくれるのです。

そしてエンディングは「ブギーマンが来るぞ」の曲と共に幕を閉じたのは,次回の3話を早く見たい!と言う気にさせますね。

この曲の歌詞のブギーマンとは,ペニーワイズのことです。子供たちを襲ってくる化け物であるブギーマンのようにペニーワイズが,デリーの子供達を襲い、きっとそれは町全体の人々を襲いに来るのです。それはアメリカ全土を襲うことになるのかもしれない。そう思うと今回の子供達の幻覚なのか現実なのかわからない現象を簡単には片付けてはいけませんね。

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マージ

マージが性格悪くて嫌いと前回書きましたが、今回は特に性格の悪さと横暴な所と弱さが現れていてますます嫌いになりました。学校の中で目立ちたい気持ちは、わからなくも無いけど友人に気に入られたいからと、友達が好きな人の悪いところを真似し皆んなの笑い者にするのはダメな行為だと思います。話の輪に入りたいだけでやるのだから自分勝手すぎ。

それもマージより更に性格が悪いリーダー格の女子に好かれたいからと必死に鼻詰まりスティーヴの真似をする姿は,ピエロで滑稽…だから皆が笑ったのだけど、あの姿は、哀れで気持ち悪かったです。

この手のタイプが世の中に意外と多いので色々な人の顔が浮かびますね。うまく描写していて流石です、キングは。

臆病者のくせに必死で笑いをとり最後には「もう十分よ、マージ。貴方,性格悪いわね」とパティに言われてしまうのだから、悲惨なくらい気持ち悪い。

リリーと友達なはずが、無視されたからとパティ・ケーキたちに悪口を言い、死んだふりして戯け出すのが頭が悪すぎ。2人の女子達は、このマージのピエロっぷりが面白いらしく受けて笑っていたが、受ける仲間を見て注目と人気がマージに行くのが嫌なパティケーキは「ネェ、マージ、その服は昨日のと同じよね?」と突っ込みマージを動けなくさせてしまう、このシーンは、カーストの下層の人間同士の足の引っ張り合いだから見ていて呆れてしまう。こういう人間達には友情や愛はないのです、利用して利用しまくるだけの関係。他者を奴隷化したい可哀想な下層階級の人間の縮図なのです。パティケーキって自分のあだ名のゲームを皆にやらせて自分もやるなんて悪趣味ですね。

 

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ウィル・ハンロン

そんな気持ち悪い人間とは真逆な性格の子がウィルです。

ウィルは好きなキャラになりました。頭脳明晰でだからといって知識をひけらかすわけでもなく自然体。謙虚で自慢したりせずに他人に対してフラットでいられる子。素直で可愛いし勇気もある。ただ余りにも素直で純粋だから漬け込まれないかが心配です。

いかにもペニーワイズが好敵手としてウィルに狙いをつけそう。ペニーワイズって餌食にするのは気が弱い子や愚か者なのだけど、敵として戦う相手は頭脳で戦うことができる人なんですよね。

戦うには愛と信頼が人間側の戦うアイテムになりますが、最後の手段はやはり頭脳戦なのです。

だからウィルがストーリーのキーになりそう。彼の知識が仲間に力を与えそうです。

リロイの妻

リロイの妻シャーロットは、勝気な女性。そして優しくて強いウィルの母ですが、引っ越してきたその時に、何もしていないのに近所の白人女性から嫌な目で見られてしまいました。

「ここで大丈夫?」と不安そうにリロイに聞くシャーロットが、可哀想。このデリーでは、黒人がよく思われていないのがはっきりわかる突き刺さるような視線が見てるものにも嫌な気分と不安を抱かせます。

この町の雰囲気が全体にあり根強い為に、ロニーの父親が何もしていないのに映画館で働いている理由だけで,その日は出勤してもいないのに犯人にされてしまった理由です。

当時のアメリカではよくあった事です。ただ細かいことを言うとこれくらいの差別があるならば、白人と黒人が入る入り口や店が別れているのですが、このドラマでは分かれていなくて同じ場所で,学校も子供たちは同じなのがちょっと不思議。きっと先進的な教育理念があるハイスクールなのかもしれませんね。

このような場所では、大人しくするしかないしリロイも目立たないように上手く働いているタイプなのですが、このシャーロットは、そんな事はお構いなしで動くタイプだから、何かヤバイことをしでかしそう。

それに前にいた町で何かやらかしたようで、話の雰囲気からして傷害事件を起こした感じ。

「プラカードを持ったのも,白人の席に着いたのも君だ。」とレンガを家に投げ込まれた時の話をするリロイ。公民権運動とかしていたのかもね〜。

正義感が強いシャーロットだからデモとかして問題起こしてたら、また火がついたらやるでしょう。

そんな彼女が肉屋でばったり会ったのが、息子に対して意地悪した学校の先生というのは笑ってしまいました。この先生,シャーロットのこともギロって睨んでましたね。

シャーロットは夫も手を焼く危険分子(笑)で公民権運動とかしていた場合,社会的にも危険分子になるので、保守的なデリーで過去がばれたら生きていけないだろう。

ただ彼女が色々やるのは、正義感が強いからだ。皆が平和で平等でいてほしい気持ちが強い。だから道でいじめられて殴る蹴るをされている子供を放っておけず、助けようと走り出したのだ。

この時「何で誰も助けないのよ?」と心配になって店で声を荒げたシャーロットに肉屋の店主は「ここは、デリーだからね」と笑って傍観していた

デリーだからね、で助けない理由にする町なんて住んではダメですね。

ロニーが見たもの

ロニーの母親が彼女を襲った時に子宮から見えた目は、ペニーワイズの両目でしょう。

人の恐怖の中に入り込む。そこから獲物を見ているのです。もうロニーは目をつけられた。どうなるのか心配です。

人間の頭の中にある大切な物や怖いものをつっつくのが上手いのがペニーワイズなのです。

第2話のメインテーマは差別

「ここは、アメリカじゃない、デリーだ」がこのドラマのやりたいこと。無法地帯になってるデリーを表現することで,正義を正義として扱わず白人がやりたいようにやる世界がデリー、であり、アメリカなのです。

今回はリロイや、シャーロット、ロニーの父親などがあからさまに見せられる他人の嫌悪の目や、わからないように隠している他人の差別に苦しんでいました。人間が一番怖い、そんな気持ちにさせられました。

次回もこの手の怖さが続くでしょう。それに合わせて、発掘現場を遠くから監視してる感じで見ている先住民達(インディアンの男性たち)も気になります。

このインディアン達が、発掘現場にいるならば、家具店の女の人と関係がありそう。

この女性も天賦の才を持っていそう。シャーロットが店に入って来た途端,すぐに立ち上がり対応。リロイが軍人だと当てるし、息子がいることもあてた。何かが見えているようで、善人か悪人かまだ分からないが注意してみてたほうがよさそう…何となくインディアンと同じ家系な気もするしね。

次回の怖さがどうなるか楽しみにしましょう!

Lyraのより詳しい解説

①ポワチエ

ポワチエ、とリロイに呼びかける差別主義者のパワーズ。これは、当時大人気だったシドニー・ポワチエのことですね。今もありがちな話ですが、アメリカ国中で人気者になった黒人は、白人に気に入られるために魂売ってる嫌な存在だと同じ黒人から思われ、白人からは,金や力を持つ白人の言いなりで白人ぶってる嫌な存在だと思われていたから,この名前、人気がある俳優のポワチエを使ったのです。

②トワイライトゾーン

スーパーの中がもう怖いのなんのって!分かってはいるし、怖いものが来るだろうなあ、と予想できているのだけど、予想した通りに客がいきなりコチラを見て頭を傾げたり、チラ見して顔をひょこっと出したり、缶詰の棚が聳え立つようになり行き場をなくし出られなくなるのが、トワイライトゾーンみたいでたまらない。

この【IT/イット ウェルカム・トウ・デリー】は、かなりトワイライトゾーンの中のアニメばかり見てる子供の話に似ています。

オープニングの歌や、50sファッションや不気味な世界観。元々キングが描く世界と似ているので好みが似ているのでしょうけど、監督さんがトワイライトゾーンのファンだったのかな〜とLyraは嬉しくなってますますこのドラマが好きになりました。

次回の第3話も張り切って書くのでお楽しみに〜♪

*第3話はこちら→【IT/イット ウェルカム・トゥ・デリー】第3話ネタバレ あらすじ 解説 オリチャと50年 感想

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Cast and characters

Main

  • Taylour Paige as Charlotte Hanlon, Leroy’s wife and Will’s mother who fights for what is right
  • Jovan Adepo as Major Leroy Hanlon, a US Army major, Charlotte’s husband, and Will’s father. The character was previously played by Steven Williams in It(2017).
  • James Remar as General Shaw, a lieutenant general searching for a “weapon” in hopes to end the Cold War
  • Stephen Rider as Hank Grogan, Ronnie’s father and the projectionist at the local cinema
  • Matilda Lawler as Marge, Lilly’s friend who is afraid of no longer being with the popular ones
  • Amanda Christine as Veronica “Ronnie” Grogan, Hank’s daughter
  • Clara Stack as Lilly Bainbridge, a girl dealing with the death of her father
  • Blake Cameron James as Will Hanlon, Leroy and Charlotte’s son and science enthusiast who finds it difficult to adapt to Derry
  • Arian S. Cartaya as Rich, a cuban who befriends Will
  • Miles Ekhardt as Matty Clements, a boy who disappears when Pennywise awakens
  • Mikkal Karim-Fidler as Teddy Uris,
  • Jack Molloy Legault as Phil Malkin
  • Matilda Legault as Susie Malkin
  • Chris Chalk as Dick Hallorann, a soldier with special skills who helps the army search for a “weapon”. The character was previously played by Scatman Crothers in The Shining (1980) and Carl Lumbly in Doctor Sleep (2019).
  • Peter Outerbridge as Clint Bowers, the corrupt police chief
  • Madeleine Stowe
  • Bill Skarsgård as Pennywise, an evil shapeshifting creature that sow chaos in Derry

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Recurring

  • Maya McNair as Patricia “Patty” Stanton, the leader of the Pattycakes, a group of mean girls, who will do anything to be the center of attention, no matter how cruel her methods are.
  • Rudy Mancuso as Captain Pauly Russo, Leroy Hanlon’s partner and friend in the army
  • Dean Yool
  • Alixandra Fuchs as Terri Bainbridge, Lilly’s mother
  • Kimberly Norris Guerrero as Rose, a Native American woman who owns a pawn shop
  • Tyner Rushing
  • Dorian Grey as Loverboy Jax
  • Thomas Mitchell as Colonel Fuller
  • BJ Harrison as Louella Grogan, Ronnie’s grandmother and Hank’s mother
  • Shane Marriott as Reggie Davis
  • Chad Rook as Sergeant Masters, a racist military sergeant who has tension with Hanlon
  • Joshua Odjick as Taniel
  • Diesel La Torraca
  • Morningstar Angeline

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