Hi, Guys!
さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!
『Stephen King オタクのLyra』がお送りする【Doctor Sleep ドクター・スリープ】の映画レビューを聞いておくれ!
いつもの如く、メチャ「詳しいあらすじ」と「真実の解説」を面白おかしくしているよ。
本音で語っているから読んで行ってちょうだい。
これで貴方も【Doctor Sleep】、しいては、【The Shining】まで丸わかりよ。
Come out and watch my Lyra’s Blog!
and play with me… forever and ever and ever!
今日Lyraが解説&レビューするのは、アメリカ合衆国製作の映画【Doctor Sleep: ドクター・スリープ】です。
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今年2019年11月29日に公開のご存知、モダンホラーのKingである、Stephen King スティーヴン・キング原作の映画です。
そしてそのキングが現在の地位を築き上げた傑作である、1977年発刊された原作【The Shining シャイニング】の続編になります。
*原作本【Doctor Sleep】については、過去に書いたこちら!→ 【ドクタースリープ】スティーヴン・キング!詳しいあらすじと感想。ご近所さんで惨劇が!Stephen King/Doctor Sleep
1.原作【シャイニング】と、映画【シャイニング】問題
【The Shining】と言えば、映画界のホラー部門で、最も(血の量など)ホラー要素が黄金律と呼ばれている名作であり、かの巨匠スタンリー・キューブリックが監督した美術品のような美しいカメラワークと、世界観のホラー・ムービーですね。
あれ、一つのアート作品としては一級品です。
Lyraの大好きな監督さんですしパーフェクト!(The Clockwork Oragne グッズコレクターだもんねっ)。
ですが「キング作品の映画化」として考えたら、かなりヤバイ映画です。
何故なら、原作の言いたいこと、つまり作者キングの言いたいこと、表現したかったこと、皆に見て欲しかった所が全てカットされているからです。
それでなくても、キングの話は長いために、最後まで読み取らない人が多く、適当に「ホラー」と片付けられてしまう、、、。
それを名監督と言われるキューブリックにされた為に、キングが大激怒!
大変な大喧嘩?のような言い合いが、インタビューで繰り広げられたと言うなんとも言えない映画になってしまいました。
それなのに、
#シャイニング完結 やら
「映画シャイニングの続編、謎が解ける〜」と
マスコミが宣伝していますが、あれでは、お客さんは誤解してしまうでしょうね。
今回の【Doctor Sleep】は、一言、注意すると、映画シャイニングの続編とは言えません。
その代わり、原作【The Shining】の続編としては、良い感じにまとまっていました。
今回の【Doctor Sleep】を見るにあたり、映画シャイニングでキューブリックが「やっちまった」ストーリー変更のせいで、ハロンランさんや、諸々の問題がありました。
ですが、原作シャイニングの続編として見たらなんの問題もありませんよ。
『シャイニング』の、40年前に父親に殺されかけたダニー・トランスの新しい話、、、と言うより、彼の成人した男の姿を描いた話です。
ですから【The Shining】を読んだことがない人の為にチラッとだけ、昔のダニーの話をお教えしましょう。
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2.【The Shiningシャイニング】簡単あらすじ(ネタバレしていません)
小説家志望で高校教師だった子煩悩なジャック・トランス。
だが、彼は重度のアルコール依存症であった。そして、父親譲りの癇癪もち。
そのため、酩酊状態で登校してしまった彼は、生徒に暴力を奮ってしまうい職をなくす。
その上、ある日息子のダニーに、つい当たってしまい腕を骨折させて、妻のウェンディの信頼を失くしかけるジャック。
次の職場が見つからず困窮していたジャック・トランスに、ふとチャンスが訪れる。それは、高給であり尚且つ、ヒビが入ってしまった家族と一緒に過ごせる良い条件の仕事であった。
それは、深い雪に閉ざされる雪山の豪華ホテルの管理人の仕事であった。
後戻りが出来ないジャックは、不穏な前評判があるにも関わらず、事件があったことは内緒にして、妻ウェンディと、息子のダニーを連れて管理人としてホテル・オーバールックに向かい、雪で外界から切断された場所で一冬を過ごすことになるのであった。
惨劇が起きるのも知らずに、、、。
と言うのが、【The Shining】の簡単あらすじです。
Lyraには珍しくネタバレなしよ。
いつか又時間がある時にMy Best Novelである【The Shining】のネタバレ書こうかな?
論文で昔、書いたのとは違って面白くて笑える感じに描きたいですね。
有名な映画では、主役の
ジャック・トランス役をジャック・ニコルソン、
妻のウェンディ役をシェリー・デュヴァル、
息子のダニー役をダニー・ロイドが演じました。
キューブリック監督の代表作である氷の世界を描いた映画は、ホラー映画史上に残る傑作と言われています、、、キングは未だにプンプン御冠だけどね。
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3.【Doctor Sleep】映画情報
【日本公開日】
2019年11月29日(アメリカ映画)
【原題】
Doctor Sleep
【監督】
マイク・フラナガン
【キャスト】
ユアン・マクレガー、レベッカ・ファーガソン、カイリー・カラン、カール・ランブリー、ザーン・マクラーノン、エミリー・アリン・リンド、ブルース・グリーンウッド、ジョスリン・ドナヒュー、アレックス・エッソー、クリフ・カーティス
監督、脚本はスティーヴン・キングの映画では、割とお馴染みのマイク・フラナガン。
『オキュラス 怨霊鏡』(2013)、『ソムニア 悪夢の少年』(2016)で知られています。
スティーヴン・キングの小説の映像化をした Netflix映画『ジェラルドのゲーム』(2017)も手掛けていますし、多くのホラー作品でメガホンを取ってきたこともあり、安定したカメラワークで見れましたよん!
早速、ネタバレなしの簡単あらすじにいきましょう。
ネタバレは、この【簡単あらすじ】の後の【詳しいあらすじ😘】に書いています。
4.【Doctor Sleep】簡単あらすじ(ネタバレなし)
大人になったダニー・トランスが、自分と同じ特殊能力”The Shine”を持っている少女アブラと共に連続殺人事件の謎を追う中で、かつての惨劇が起きたオーバールック・ホテルに辿り着くというあらすじ。
人とか変わらず孤独に暮らすダニー役にユアン・マクレガー。
(写真はシャイニングの方のダニーよ。)
1980年。少年ダニー(本名 ダン・トランス) は、オーバールックホテルで、ホテルに取り憑かれた父親に母と共に殺されかけた過去があった。
父ジャックは、その惨劇でホテルで亡くなった。
あれから数年経ち、ダニーは、メイン州の大雪とは無縁な暖かいフロリダで母親のウェンディと暮らしていた。
だが、惨劇は終わったにも関わらず、現在でも、あのホテルの237号室に住み着いていた女(若い時に殺された為に、無念と怨念から幽霊になり現在は、体の腐った老婆の姿)が度々遭われるために、苦しい思いをしていた。
ある夜も、237号室の女が現れたために、夜中にトイレに行けずに漏らしてしまい、ママのウェンディに着替えさせて貰う。
指を口に加え退行状態になるダニー。だが、「ママには言えない(だって、心配させたくないから)。」
ある日、海を見ながらパークで座っているダニーのところに、突然、唯一の理解者であるディック・ハロンランが現れる。
彼は、オーバールック・ホテルでコック長をしていた黒人男性で、ダニーと同じ”Shine シャイン”を持っていて、この数年間も2人は思念で会話してきた、話し相手であり相談できる唯一の人だった。
(*ハロンランさんについては、Lyraの感想で)
怯えて過ごしているダニーを心配したハロンランは、自分がネグレクトされていた祖父の悪霊を退治した経験から、ある箱を渡す。
そして、ダニーの元に幽霊が現れたらその箱を、そのままそっくり頭の中に想い浮かべ、その中に悪霊を閉じ込めて鍵をかけるように指示した。
その頃、全米を同じ“The Shine”を持つ子供たちが、似たような特殊能力を持つ女 ローズ・ザ・ハットがリーダーであるカルト集団True Knotに誘拐される事件が多発していた。
彼らは、”Shine”の能力を持つ子供達の生気と恐怖の思念を吸って生きている不老不死の団体だったのだ。
40年後、、、2011年。
ダニーは、父親ジャックを憎みながらも、父と同じアルコール中毒に苦しんでいた。
ある朝も、いつもと同じように昨晩ショットバーで知り合った女性と寝てしまい、酩酊状態で訳もわからず、目を覚ます。昨夜、喧嘩もドラッグもやった為に、目には青タンがあり頭が働かない。
そこでゆきずりの女性なのに、ねていることをいいことに、ダニーは金がないからと財布から金を盗み出て行こうする。
が、その女はシングルマザーで小さい子が部屋から出てきた。それでも金を盗み行こうとすると、ハロンランさんが現れ、ダニーに「盗みはやめろ」と忠告。ダニーは金を少し残して、だが盗んでいく。
だが、数日後、ダニーは目を覚ます。隣にはそのゆきずりの女性がミイラ化していた。その腕には、ミイラ化した赤ん坊までいて、ダニーに話しかけて来た。
2人はあの後、死んだのだ。
罪の意識と無一文に苛まれたダニーは、自分自身から逃げたいと思い、ニューハンプトン州の小さな町にバスで辿り着いた。
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そこで、子供達に電車を乗せる係りなどをしているビリーという男性と出会った。
彼は、見ず知らずのダニーが困っていることを察知し、ダニーがやり直したい為に逃げてきたことを聞いて親切にも、住むアパートや、バイトとして子供に電車を乗せてあげる係の仕事も紹介してあげた。
ビリー自身、アルコールの闇を知っている男であった為に、自分が通うアルコール中毒の集団セラピーにもダニーを誘ってくれた為に、ダニーも前向きになる。
ある日、ダニーは、セラピーでカウンセリングをしている医師に紹介される。
彼が病院で腕時計を無くしたのを”Shine”でピン!と来たダニーは、医師に腕時計が洗面所の手洗い場にあることを教えてあげた。
このことをきっかけに、ホスピスでの仕事を紹介してもらう。
ホスピスは、病気が末期で手の施しようがない患者や、死に直面する人々が入院している場だ。
そこには、ダニーと同じように死を察知出来るかわいい猫がいた。
彼女は、死の直前になる患者のベッドに上がり、死ぬ間際一緒にいてやるという猫だった。
ダニーはたまたま、猫を呼び戻そうとした時に、死に際の患者と会話する。彼は死を恐れていたが、ダニーの優しい言葉や、ダニーが知る死後の世界の話を聞き、
「君は医者だよ。本当の医者だ、ドクター・スリープだ」といい、笑顔で眠るように死んでいく。
このことをきっかけにダニーは、 “Shine”で亡くなる直前の患者達の心を癒し“ドクター・スリープ”として人助けをするようになった。
ある日、ダニーは患者を送り出した夜、うちに帰ると、部屋の壁に子どもの筆跡で「こんにちは」の絵文字入りの字が書いてあるのを発見。
ダニーの借りているアパートの部屋は、前の借りていた大学生が数式を書く為にと、壁の一面だけペンキを塗り黒板になっていたのだった。
誰も入った痕跡もないまま書いてある「Hello ハロー😄」。
ダニーは、不思議に思いながら「Hi!」と返事を書いた。
すると、そこから数キロ離れた場所でベッドで寝ている女の子が「ふふふっ」と嬉しそうに笑った。
文字を書いた子、アブラという女の子だった。
彼女は、数日前の誕生日にスプーンと言うスプーンを天井から吊すと言う能力を使ってしまい、両親を怖がらせてしまった、と言う事件をおこしたばかりだった。
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アブラがダニーと出会い喜んでいる頃、、、
ローズ・ザ・ハットは、仲間の中では右腕の存在である、クロウ・ダディが見つけてきた15歳の少女を仲間に入れようとしていた。
彼が見つけた少女は、アンディと言い、ネットで知り合った男たちを能力で眠らせては、金を奪い、奪った後に寝ている男たちの顔にナイフで、傷痕を二本つけると言う悪事を働いていた子だった。
ローズたちは、アンディの人を思い通りに動かしたり、催眠術を使える能力を自分たちのために使えると判断。
彼女を誘拐し、永遠の若さを手に入れることを約束し、儀式を行い仲間に引き入れた。
8年が経過した2019年のある日。
ダニーは、アルコール中毒患者の為のセラピーに8年も通い続けたおかげで、中毒からの回復がつづいており、「よく出来ました」の記念メダルを貰った。
ホスピスでもドクタースリープとしても、普通のスタッフとしても、立派に働いていた。
その頃、アブラは、ローズたちが野球少年を誘拐して殺す場面を、被害者の少年の思念をキャッチしたために、目撃してしまう。
↓ ↓
この先は、ネタバレします。
読みたい人だけ、続きを読んでね!
↓ ↓
5.詳しい【あらすじ】【ネタバレ】
トゥルーノット達は、”Shine”を持つ子供達の生気を吸うことで生きている。今までそうやって生きてきたのだが、野球少年のブラッドリーは、最近の犠牲者の中では、純粋な子供であったため、強い生気を持っていた。
そのため、ブラッドリーのものは貴重だった。
ローズ達は、パワーがある生気は、ボトルに入れて保存していた。
ブラッドリーの純粋な生気を抽出するには、彼を拷問し続け恐怖や苦しみが増すことで純度も量も得られるために、痛めつけて殺した。
その恐怖が強かったために、中学生になったアブラが感知してしまったたのだ。
アブラは、寝ながら夢のように拷問をローズたちがしているのを見ていた。
だが耐えきれずに、アブラは、「男の子を殺さないで!やめなさい!」と叫び声を上げてしまう。
それが、離れているダニーにも聞こえ、ダニーは飛び起きた。
その叫びはローズの頭の中にも鳴り響いた。
ローズは、今誰かが、全てを見ていたのを感じてはいたが、この叫び声で、それが女の子であり、東の地域のどこかにいると、ハッキリと感じ分かってしまう。
ダニーはびっくりしてベッドから転げ落ち、起き上がりながら見ると鏡に映った黒板に「Redrum」の文字が。
それは、まるで小さい頃の自分が見た、REDRUM= MURDER の文字と同じだった。
そして、心配のあまり、黒板に書く「僕の友達よ、誰が殺されたんだ?」と。
するとアブラは「野球少年」と黒板に書いて答えた。
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ローズは、アブラの能力が普通ではないと感知。巨大な能力だと知り、生かしておけば、脅威になると殺害することにする。
その翌朝、少女アブラは登校するフリをして、内緒でダニーに会いにいく。
自分が黒板のメッセージを書いた人間であることや能力のこと、そしてブラッドリーを始め、多くの子ども達がローズたちに殺害されていることを打ち明けた。
だがダニーは、関わりたくないといい、アブラに「身を隠すように大人しくしていなさい。彼らが知ったら君を殺しに来るよ。忘れなさい。」と、忠告。
そして能力は、”Shine”と自分達は呼んでいて、「弱い力を持っている人はいるが、多くは能力に気がつかずに暮らしている」と教えると足早に去って行った。
その夜。
アブラは、ダニーに注意されたにも関わらず、ローズを探ろうとして、ローズの頭の中に入る。
そして、入ったことがバレた為に、「頭から出ろ」とローズに言われて叫び声をあげてしまう。
その拍子に、ローズはスーパーの中にいた為、吹き飛ばされて鼻血がでてしまい、スーパーのショーケースも割れてしまう。
その事を、ダニーに話すローズ。だが、ダニーは、これ以上何もするなと言い、「奴らが君を探しに来るぞ」と注意した。
その夜ローズは、アブラの心の中に入り彼女を探る。
思念を飛ばして、住んでる場所をつきとめた。
アブラの頭の中は、ファイルBOXがいくつも並んだ状態だった。
それを見たローズは、自分の「脳内には図書館よりも大きな倉庫になっていて壮大な景観なのに、アンタの頭ん中は、ちゃちいわね」と言いながら、馬鹿にしてファイルBOXの引き出しを開けて、中身をチェックし、アブラの素性を確かめようとした。
が、それはアブラの罠だった。
ダニーに言われてローズが来るかも、と用心していたのだ。
アブラは、力が強くファイルに手を入れているローズの手を引き出しを閉めて、傷つけた。
ローズは痛さから呻き、どうにかして脱出するが、手の傷は酷い。
頭に来たローズは、仲間を従えてアブラを捕らえるために、キャンピングカーやSIV車を走らせてアブラを捕獲しに行く。
そして、クロウのアイデアでローズは、そのままいたキャンプ場に待機することに。
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アブラの身に危険が迫っているのを感じたダニーは、悩む。
そこに、ハロンランが現れた。
ハロンランは、自分がダニーに能力のことを教えたり、助けたように、アブラを導き、守れとアドバイスした。
ダニーは、アブラを助ける事を決意し、自分一人では、集団を全員倒せない為に、ビリーに協力を求めに行く。
そして、自分の能力のことやアブラやトゥルーノットの話をする。
まずは、アブラが見た野球少年の遺体と一緒に埋められたグローブを取りに行く。仲間の1人がグローブをはめた為、それに触ればアブラには奴らがどこにいるかテレポート出来るからだ。
ビリーとダニーは、アブラが指示するまま車を走らせ、集団が遺体を埋めた工事現場へ。
そして、遺体の場所を掘り起こし、ブラッドリーの野球グローブを持ち帰る。
そして、アブラの父親に、彼女の命が狙われている事を話し、奴らが裕福で強大な力を持っているために、警察は役に立たない事を話し説得する。
そして、倒さないと解決しない事を話し、アブラと共に奴らを倒す計画を立てる。
アブラの能力で、ダンとビリーはトゥルーノットを地元のキャンプ場に誘い込み、猟銃で殺害することに成功した。
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1人、また1人と仲間が殺されて行くたびに、意識を繋げていたローズは、死に行く仲間の苦しみを感知し、泣き叫んだ。
そこにいた全員を殺したダニーとビリー。
だが、死に際のアンディが、ビリーの頭に入りこみ意識を操った為に、ビリーは猟銃を自分に向け自殺してしまう。
ダニーは悲しむ。だが、アブラに危険が迫っている事に気づき、アブラの元へ。
ダニーは、クロウ・ダディがいないことと、ビリーが亡くなったことをアブラに”Shine”で知らせる。
ショックを受けるアブラ。
だが、ローズの片腕クロウ・ダディが、家に侵入して来て、薬を打たれ意識を失ってしまう。
クロウは、アブラの父親を殺しアブラをさらって行く。
ダニーが家に到着した時には、既にアブラは居なかっため、”Shine”を使って、アブラを呼び起こし、彼女の意識に入り込む。
心配するアブラに「大丈夫だ。いい考えがある」と、ダニー。
彼は、アブラに入り込み、運転中のクロウ・ダディをうまい具合に殺した。
それを知ったローズは、叫び声をあげて泣き、2人を血祭りにあげることを決意する。
ダニーは、アブラを迎えに行き、1人生き残ったローズを倒す為に、うちには戻らず、このまま邪悪な場所であるオーバー・ルックホテルに行く。
オーバールックは、人間に取り付く魔物だ。
ダンやアブラ、ローズのようなShineや特殊能力を持つ者を特に喰らい巣食う場所であり、3人にとって最も危険な場所だが、ダニーには良い考えがあったために、因縁の場所に向かうのだった。
40年ぶりのホテルは、ダニーが入って行くと、誰もスイッチを入れていないのに、「ようこそ」といった風に照明がついて行く。
「君は、ローズが来るのを見張ってくれ」と外の車にアブラを残して。
腐ったホテル内を行き、ダニーはまず初めにボイラーを起動。
その後、ホテル内を全て歩き、悪霊を呼び起こした。
カウンターバーに行くと、誰もいないはずのカウンターに、グラスが一個置いてある。
ダニーは、その前のスツールに座る。
するとロイドと名乗る父ジャックがバーテンダーの格好で現れた。
そして、ダニーにウイスキーを勧めてくる。
だが、ダニーは断り、今までの思いを吐き出した。
そして、ローズがホテルにやって来た。
ダニーとアブラは、ローズをダニーの思念に招き入れた。
すると、ローズが入り込んだのは、ホテルの庭の雪で覆われている迷路だった。
アブラが走り回り、ローズは翻弄される。
そして最後には、ダニーの頭の中にある箱がいくつも並べられた場所にローズは行き着き、ダニーが、彼女をその箱に閉じ込めようとするが、ローズの力が強く上手くいかない。
危険を感じたダニーは、アブラに「逃げろ!」と叫ぶ。
そしてローズは、手にした斧をダニーの足に振り下ろした。
すると、ダニーは動けなくなり倒れてしまい、ローズはダニーの生気を吸い込んで行く。
苦しむダニー。だが彼は閃き、頭の中にある箱に封じ込めていた屋敷の幽霊たちの鍵をあけて解放する。
すると中から出て来た悪霊達が現れ、ローズを襲い、ローズの生気を全て吸い込んで殺してしまった。
そして悪霊達は、横に倒れているダニーに気づき、襲いかかり、彼の体を乗っ取っとる。
そして、アブラを殺そうと斧を持ったダニーの姿でアブラに襲い掛かる。
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だがアブラは、逃げない。
逃げずに”Shine”を使い、隠されているダニー本人に話しかける。
すると、ダニーは一瞬だけ意識が戻り、アブラにホテルから出るように指示をした。
アブラは、悪霊達に「アンタ達は、また大事なことを忘れているよ!」と言う。
そしてダニーは、悪霊にもどり、アブラの言葉で気がつき、憑依されたままボイラー室に向かう。
だが、時すでに遅し。
ボイラーは、父Jackの時と同じように止まらなくなり、爆発して行きホテルは炎に包まれる。
燃え盛る炎のボイラー室で、ダニーが最後に見たもの。
それは、ママのウェンディ。
ママに迎えに来てもらったダニーには、もう恐れはない。
ダニーは、小さい時に戻ったようにママに微笑み返した。
それからしばらく経って、、、。
アブラは、母と2人で暮らしている。
たまにダニーは、幽体となってアブラに会いに来て、アドバイスをしている。
そこに母が心配して部屋に来た。
「誰と話していたの?」
初めは「誰でもない」と言ったアブラだったが、母親に自分の能力がまだあることを打ち明けた。
全ては終わった、、、
だが、それは上っ面だけ。
何故なら、夜な夜なオーバールックの悪霊達が、アブラの元を訪ねてくるからだ。
今夜浴室には、ダニーを長い間、困らせていたあの237号室の女の死体がいる。
アブラは、動じない。
ダニーがハロンランさんに教わったように、やるだけだ。
アブラは、ゆっくりと浴室に入る。
そして、静かに扉を閉めた。
6.Lyraの感想と解説
簡単にあらすじを書くつもりが、又もや、詳しく丁寧に書いてしまいました。
①キングは愛の物語。
長過ぎて死んだ!
我ながら「良く書くわ」と思う。それは、Stephen Kingの小説が好きだからだ。
そして、映画が好きだからだ。
キング愛と映画愛から来ている、原動力なのよ。
The Shiningの小説は奥深い。ただの幽霊屋敷話ではないのだ。
それにキューブリックは、気づかなかったのか、全く描かずにただの恐怖映画にしてしまったが、キングは「愛の物語」なのだ。
家族の愛。
血の愛なのである。
ある意味、因縁だ。
その因縁が、Doctor Sleepで花開いたと言えよう。
40年前の雪山のホテルの惨劇を生き残ったダニー。
彼は気付いていないが、ダニーの周囲で起きていた児童ばかりを狙った不可解な誘拐事件がずっ〜と、あったのだ。
その話がこのドクタースリープの話なのである。
ダニーは、特別な力(シャイン)を持ち、事件を目撃した少女アブラと一緒に、事件の謎を追い、あの惨劇が起きたホテルへ向かう。
『シャイニング』を超える衝撃の結末と煽っていたが、Lyraには原作のThe Shiningに勝るものはないと、確信した。
だが、今回の映画【Doctor Sleep】は、原作の【Doctor Sleep】に比較的忠実に作っていた。
これならば、足りない部分はあるものの、Stephen King ご本人も頭にはくるまい。
原作では、父ジャックは本当は普通の人間であり、妻子を愛する善人だったのに、心の隙間を邪悪な悪霊がいる幽霊屋敷みたいなホテルに呪われて、取り込まれたせいで気が狂ったとしっかり描かれている。
それが分かっていないと、あの映画は、作家志望の唯のアル中男が、「仕事が出来ないよう」とプレッシャーから気が狂って妻子をぶっ殺した話になり下ってしまうのだ。
いきなり狂って殺す、、、原作は、ジャックが、だんだん酒が酷くなり、心の隙間に入り込まれ、狂って行く過程が怖いのに。
それにラストも違う。
映画シャイニングは、いきなりBangバン!っと言った感じに殺しにかかるが、原作は、幽霊に乗りうつられながらも、ジャックの善人の意志が悪に打ち勝ち、妻子を助けるために逃す場面もあるのだ。
その場面は、今回の【ドクタースリープ】でも、憑依されたダニーが、アブラに「逃げろ」と言うシーンで、リメイクされていたでしょう?
あれは、ジャックと同じ愛なのよ。
だから、その愛を描かなかったからキングは、今もキューブリックに怒りまくっているのだ。
スピルバーグの某映画で「原作者が嫌っていることで有名な映画は?」と言う問題が出ていたくらい、この【シャイニング】とキングの話は有名なのだ。
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②自己体験を描くS・キング
キングは、自分の体験したことを忠実に書く作家だ。
キング自身、2歳で実の父親が家を出て行った。
兄と自分と母で極貧生活をしたキングにとって、【シャイニング】も【ドクタースリープ】も、リアルな自己体験を書いた作品なのだ。
キングもアルコール中毒で苦しんだし、彼が作家になる前は、高校の教師をしていて、ジャックと同じ国語(つまり英語や英文学)の先生だったのだ。
つまり、キングという作家は、自己を切り売りしていると言っていいほどの、命がけ男なのである。
彼は、自らのトラウマと戦う男なのだ。
蒸発した父、アルコール依存症で自己を失い、家族に手を出しそうになったことも何度もある。
職を失いかけたこともあり、このシャイニングを書いていた時、キングはバイトで、ボイラー室で、書いていたくらいだ。
全て自分の辛い過去との戦いだ。
そして、彼は作品にトラウマとの戦いを描き、主人公達に良い意味でも悪い意味でも克服させる。
シャイニングでは、再会できなかった父への想いから、原作ラストで、ジャックとダニーは、一瞬だが和解する。
そうだ、小説の中で無念の思いを実現させたのだ。なのに、キューブリックは、全カット!
「これが怒らないでいられるか?」キングの声が聞こえてくるようだ。
【ドクタースリープ】もトラウマとの戦いと、家族愛を描いている。
流れは同じだ。
ダニー、、、ダンと呼ばれる大人になった。
だが、40年たち彼は、父と同じアルコール依存症で苦しんでいた。
母が死んでから酷くなった、という原作のシーンはなかったが、行きずりの情事に、喧嘩や自堕落な生活は同じ。
そうなったのも、幼少期にホテルで殺されそうになったこと、父に殺される恐怖、幽霊たちだ。そのトラウマ、、、それがアルコールへとダニーを誘った。
だが、彼が生き直そうとした場所で、ビリーという理解者に出会い、自らの過去を話せた事で少しずつアルコール依存症を克服していった。
ドクター・スリープとして、人の死際に安らぎを与えて、死を見とる役割をすることで、彼は天職に出会い自らを立て直せたのだ。
また、自分と同じShineを持つ少女アブラに会ったことで、彼は悪霊や父との恐怖を、又訪れた悪霊オーパルックで、戦うことによりトラウマを克服し、戦いに勝ったのだ。
死んではしまったが、、、
だが、母が迎えに来た。
最近のキングは、死を意識している。
死は怖くない。
安らぎと、安眠。
それをドクタースリープでも表現している。
ドクタースリープでは、過去のトラウマとの戦い(父ジャックや当時のオーパルックの悪霊)と、今も来る悪霊との戦いと、アブラが巻き込まれた、ローズ・ザ・ハット達バンパイアみたいな集団トゥルー・ノットとの戦いがメインだ。
大体、超能力みたいなShineを使って戦うアクション・ムービーにも取れるし、ハッキリ言ったら幽霊たちはオマケだろう。
幽霊:特殊能力だと、シャイニングの原作は、5:5だとしたら、映画は、8:3か?
だが、このドクタースリープになると、1:9で特殊能力だ。
9の中には、生気を吸って生きるヴァンパイアみたいなローズ・ザ・ハット達が描かれているからね。
特に原作だとヴァンパイア率が高い。
初めてドクタースリープを読んだ時に、「シャインを吸い込む描写なんて血を吸ってんのと同じじゃん、ヴァンパイアだわ」🤷🏼♀️🤷🏼♀️と思った。
その様子が映画だとマイルドになっていたし、ドバドバ殺しても血が流れルー!というのは無かった。
U12だから?
だから、映画のシャイニングを期待して見た人は、びっくりするだろう。
それに、この「ドクタースリープで謎が解ける〜」と宣伝しまくっているが、それはない。
大体、謎を解きたければ、原作【The Shining】を読みなさい(笑)。
幽霊たちの名前も生い立ちも、何で幽霊になったかも書いてますから!
映画シャイニング自体が、原作と別物だから、答えを見出そうとしても無理ですよ。
【ドクタースリープ】は、シャイニングの原作の続きであり、謎解きなどはなくて、ダニーのトラウマとの戦いのドラマであり、家族の愛を再認識し、愛の力で自分を浄化し、次の世代にバトンを渡したストーリーなのだから!
次に真実を紹介しますね。
しかしローズザハットは、Lyraがやりたかったなあ。
あのヒッピー崩れで、gypsy ジプシーみたいなファッションは、自で行きますから〜、なんてね。
③映画にはない真実!
で、皆さん、原作読んでいない人は、あの映画だけじゃ分からない事があります。
それは、アブラの存在。あの映画だけだと、ダニーと同じ能力を持っている子が助かり、ダニーは幽霊にはなったが、ハロンランさんみたいに、助言を与えたり、見守っているな、と考えたでしょう。
あれは、アブラがダニーの姪だからなんですよ。
ダニー自身、知らずにいたの。
彼が居なくなってから分かったのが、ダニーの父ジャックが、ダニーのママ、ウェンディに出会う前に付き合った女性が産んだ子供が、アブラのママだったわけ。
確か酒浸りの時期じゃなかったか?
だから、ダニーと同じ普通よりも強力なShineをアブラも持っていた、ということになります。
あと、一つ原作と違ってる気がしたのが、ディック・ハロンラン。
ダニーを助けたコックさんでShineの持ち主。
ダニーのメンターだ。
原作では、彼が助けに来たからママもダニーも助かった。
だが、映画ではアッサリ、オーバールックについて直ぐにジャックに殺された。
これを当時の人々は、「キューブリックが黒人差別をしているからだ」と非難する人が多かったらしい。
確かにLyraも原作と違いすぎて、ハロンランさんがいないとシャイニングの意味がないと思った。
それに、ドクタースリープでも彼がいたから、ダニーは負の道に行かないで済んだのだから。
そのハロンランを今回の映画では、はじめの方に登場させた。
あれ、原作では生き霊なの。
離れた場所に住んでいるが、ダニーが心配でたまに、会いに来てくれていたわけ。
で、アブラを助けてあげなさい、という時も人間であり、生霊となって現れ、最後に一言「多分、これが会いに来るのが最後になるよ。だから、俺に借りを返すつもりでアブラを助けてやってくれ」というわけよ。
あの後、ハロンランさんは死を迎えた。
それが分からないと、ハロンランさんは幽霊だと思ってしまうでしょ?
そこを描いた方が、見ている人にも分かったんじゃないかな?と気になった点です。
多分、キューブリックがぶっ殺したから、死んだ方で話を繋げても上手くいくように、曖昧にしたんだとは思うけど、、、無しにしてちゃんと描いた方が、わかりやすいんじゃないかしら?
あの長い長いキング作品を2時間ちょいの短い映画に、まとめるのは大変なのでしょうね。
でも、「アブラが血が繋がりありますよー」は描くべきだった。
だってキングの愛は、血の濃い話が多いからです。
キングにとっては、「愛こそ全て」なのよ。
自分の生まれ育った家族のこと、現在の家族のことを描くのが、彼の生きがいであり、書くことの意義なのだ。
そして怖いことは、自分の周りで起きること、愛する者を失う恐怖や、自己を失う恐怖なのだ。
それを理解して欲しい。
スティーヴン・キングは、ホラーを、描きたいのではない。
愛のある世界を、描きたいのだ。
愛のなくなった恐怖を描いているのだ。
それは、私たちの周りに今すぐにでも、起きるかもしれない恐怖だ。
だからこそ、キング作品は愛されているのである。
最後に、Stephen King スティーヴン・キングの愚痴を聞いてあげて、、、ねっ、
『シャイニング』について
「私はいつも言ってきたんだが、スタンリー・キューブリックの映画版と私の小説の違いは、彼の映画が氷で終わるのに対し、私の小説は炎で終わるという点なんだ」
『ドクター・スリープ』について
「大人になったダニー・トランスのストーリーを、マイク・フラナガン監督が、自身の明らかにおおらかな心を通して研究してくれた。だからこそ彼はキューブリックの映画をもう少し先へと進めることができ、それによっていろいろな点に“温かさ”が加わっている」
「この映画はふたつのことをやっている。まず、これは小説『ドクター・スリープ』の見事な映画版であること。そしてまた、スタンリー・キューブリックの映画『シャイニング』のすばらしい続編であることだ。マイクは、映画『シャイニング』では起きたが、小説『シャイニング』では起きなかったこともいくつかあるという“世界”で、この映画に取り組み、この2つのテーマをうまく成し遂げている」と、キングが、あのキングがほめている!
『ドクター・スリープ』のダニーを通じて普遍的な「勇気」というテーマを伝えたかったというキング。
元気が出る言葉を言っている。
「絵を書くのが好きだったら、それを隠す必要はない。絵をみんなに見せればいい。文字を書くのが好きだったら、書いた文章を勇気を出してみんなに見せればいいんだ。予想される最悪の事態は、誰かが『好きじゃない』と言うだけだ。そしてそれは本当に最悪なことではない。鋭利なもので目を刺されるほど悪くないだろう」
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6.スティーヴン・キングとは
『IT』『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』映画化作品が多数
スティーヴン・キングは1947年、アメリカ・ポートランド出身。キング原作の映画は多数公開されており、現在公開中の『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』をはじめ、『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』『ミザリー』『グリーンマイル』『キャリー』『炎の少女チャーリー』『ペット・セマタリー』など。来年1月にはリメイクで『ペット・セメタリー』の再映画化版が日本公開を控えている。
何で『ペット・セマタリー』じゃないの?タイトルを普通に戻した時点で、既に「愛がない🙅♀️」と思ったわ。
Kingを見習って「愛」を持って生きてよ。
そう思いながら、今日もLyraは映画愛に萌えるわ。
All You Needs Love!
from Lyra Sky
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