2025年1月から立て続けに大好きなアーティストが天国へ召されてしまったというニュースばかりで寂しく感じています。
ハッピーな事を書く予定でしたがThe JamのドラマーRick Buckler の訃報が…。
今日はThe Jamのエネルギッシュで最高なナンバーをLyraが和訳解説したので、皆でRick Bucklerを忍びましょう。
今日Lyraが和訳&解説するのは、イングランド出身のバンド、The Jam ザ・ジャム。1972年にサリー州ウォーキングで結成されたイギリスのロックバンドです。
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1977年デビューから1982年12月の解散まで、4曲のナンバーワン・ヒットを含む18枚連続でイギリスでトップ40入りしたシングルをリリースしています。
そしてこのThe Jamのドラマーが、リチャード・ポール・バックラー(Richard Paul Buckler、1955年12月6日 – 2025年2月17日)なのです。
今日Lyraが和訳する曲は、1977年4月29日リリースの【In the City】。The Jam ザ・ジャムの同名アルバムからのデビュー・シングル。
詳しい解説は、LyraのHipな和訳の後にまたお話しましょう!
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“In the City” is the debut single by English band the Jam from their album of the same title. It was released on 29 April 1977 and reached No. 40 on the UK Singles Chart in May 1977, making it their first Top 40 single and the beginning of their streak of 18 consecutive Top 40 singles.
=In The City=
In the city there’s a thousand things I wanna say to you
But whenever I approach you, you make me look a fool
I wanna say
I wanna tell you
In the city there’s a thousand faces all shining bright
And those golden faces are under 25
They wanna say
They gonna tell ya
About the young idea
この街でアンタに言いたいことがたくさんある
でも俺が近づくたび
アンタ達は俺をバカにする
言いたいんだ
アンタらに話したいんだよ
若者の発想についてさ
でもアンタらは
それを恐怖に変えてしまうんだよな
街には千もの顔が輝いているのにさ
そしてその金色の顔達は
25歳以下なんだぜ
そいつらが言いたいんだって
アンタらに言いたいんだって
若者の発想についてさ
You better listen now, you’ve said your bit
And I know what you’re thinkin’
Because the kids know where it’s at
In the city there’s a thousand men in uniforms
And I’ve heard they now have the right to, to kill a man
We wanna say
We gonna tell ya
And if it don’t work, at least we still tried
In the city, in the city
In the city
In the city
In the city there’s a thousand things I wanna say to you
もう聞いたほうがいいぜ
もう言いたいことは言っただろ
それに俺は
アンタが何を考えているかお見通しさ
アンタは俺がまだ
くだらねぇ奴だって思ってんだろ
でも聞いたほうがいいぜ
おい
ガキたちは場所を知っているからね
この街には
制服を着た男たちが千人いる
そして奴らには人を殺す権利があると聞いたぜ
俺たちは言いたいんだ
教えてやるよ
若者の発想ってやつをさ
それがうまくいかなかったとしても
少なくとも俺達は
試してみたんだ
この街で
この都会で
街中で
街中で
この街では
お前らに言いたいことが
たくさんあるんだよ
Writer: Paul Weller
Translator: Lyra Sky 和訳
デビューシングル【In The City】
何回見ても最高なMVだ〜! この曲は1977年4月29日にリリースされ、1977年5月には全英シングル・チャートで40位に。彼らにとって初のトップ40シングルとなり、18回連続トップ40シングルの連続記録の始まりとなった曲です。2007年の時点、『That’s Entertainment ザッツ・エンターテインメント』と『Just Who is the 5 o’clock Hero? ジャスト・フー・イズ・ザ・5・オクロック・ヒーロー?』、とこの曲は英国で史上最も売れた輸入シングルであり続けているます。
彼らは1枚のライブ・アルバムと6枚のスタジオ・アルバムをリリースし、最後のアルバム『The Gift ザ・ギフト』は全英アルバム・チャートで1位を獲得。 1982年にグループが解散すると、最初の15枚のシングルが再リリースされ、すべてトップ100内にランクインしています。
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【Going Underground】が1980年にバンドとして初めての1位となった後、ポリドールはそれまでの9枚のシングルをすべて再発売した。これらは再発売としては上々の売り上げとなったが、【In The City】だけは2度目の40位に達しました。
バンド解散後の1982年末、ポリドールは再度それまでの全シングルを再発売。4タイトルが40位に入ったが、「イン・ザ・シティ」は40位に僅かに届かない47位まで。
2002年、ポリドールレコードはthe Jam 結成25周年記念としてデビューシングルを、当時のままの7インチシングル盤、75ペンスで再発売。この限定版はあっと言う間に売りきれ、再びトップ40に返り咲いた。最高位は36位までつけ、これはオリジナル盤および以前の2度の再発売盤を上回っています。
【In The City】若者讃歌
40位になったことで、The Jam は全英への顔見せを果たしました。そしてこの曲は初期曲の根幹をなすPaul Weller ポール・ウェラーの若者賛歌 —イギリスの若者のモッズ祭り— と言える代表的な曲でもあります。これらの曲が、モッズリバイバルへの触媒となったのはいうまでもありません。
音楽的には、初期のThe Who ザ・フーの影響を受けたモッズ/パンク(エネルギーと姿勢はパンク世代にアップデートされているが)で、ファーストアルバムの脈となっている曲。
【In The City】は、コード進行と詞の内容をThe Who のあまり知られていない同名曲(1966年の【I’m a Boy】のB面曲。その後CDで再発売された『ア・クイック・ワン』にもボーナストラックで収録)から借りています。
この曲のイントロの駆け降りるベースラインは、数か月後にリリースされた Sex Pistols セックス・ピストルズの「さらばベルリンの陽」(Holidays In The Sun)に似ています。
歌詞について
歌詞は、Paul Weller が「Young idea ヤング・イデア」と呼んだ大都市の若者への称賛だ。これはPaul のパンクムーブメントへの楽天主義を反映していますね。
また “police brutality” からの引用「街には多くの制服を来た男がいる/彼らに人を殺す権利を持たないことを望む」が含まれていることにも気づきます。
若者至上主義とでも言いましょうか、若者にありがちな無敵感や逆に大人達から全く理解されない苛立ちや悲しみも感じられて当時のPaulや同世代の男子達の気持ちが手にとるように分かる歌詞だと思います。
「n the city there’s a thousand things I wanna say to you
But whenever I approach you, you make me look a fool」の部分らまさにフラストレーションの塊男子って感じだ。
これはこの英国の街に住んでいる怒れる若者の声だと言えます。特にこのケースではパンクロックと若者文化が権力に対して真実を語っている形で表現されていて面白いです。
主人公か言う「アンタ(あなた)」とは家父長制社会の事を意味しているのです。そこでは年上の世代が彼に何をすべきか、どのように生きるべきかを教えることができると考えていもいますね。でも実際は年配の世代は、彼ら若者の考えを聞き入れずに否定し、嘲笑しているので歌詞の中の主人公= Paul Weler頭に来てしまうのでしょう。
「I wanna say〜」から続く歌詞は、自分の新しいアイデアで年上の世代を巻き込みたいと考えているのを表していますが、実際は、その若者のアイデアは大人達を怖がらせているのです。
この曲全体の意味は、若者の楽観主義と強さの宣言です。歌詞の主人公は、彼らが何を言っているかではなく、彼らの服装や行動のみに基づいて彼らを事前に判断してきた古い世代の概念を拒否しているのです。クソ喰らえって感じですね。
そしてもっと「自分達の話を聞いてくれ」とつづけていき、主人公は、老人(大人達)は若者から学ぶことができるとアドバイスまでし始めています。良い風に考えれば和解したい気持ちの表れ、とも言えますがラスト近くの発言からすると違っていることは濃厚で、やはりポジティブに考えてあげるより、流れのまま力をアピールしてる方が合っています。主人公の自信が、彼の上から目線で目上の人々を小馬鹿にしてるかのような言い回しや印象になっているのでしょう。
しまいには恐喝まがいのセリフ「ガキたちは場所を知っているからね/この街には/制服を着た男たちが千人いる/ そして奴らには人を殺す権利があると聞いたぜ」が、出てくるので(笑)、怒りまくるPaul Wellerの図が出来上がっていて面白いです。
若干ホラーぼくなっていてこの部分たけは本気で脅してるから怖い…けどそれだけ自分を(自分達世代を)理解してくれない大人に腹が立っていて、決めつける態度に憤りを感じていのです。
反骨精神と若者至上主義。これがデビューシングルのテーマであり、The Jamの初期イメージなのです。
Rick Buckler R.I.P.
Rick Bucklerは妻のレスリーと一緒にウォーキングに住み、ジェイソン(1986年生まれ)とホリー(1993年生まれ)という2人の子供がいます。The Jamを去った後、彼はジャムの歴史に関するいくつかの出版物を執筆。そしてRick は短期間ではありましたが病気になってしまい、2025年2月17日にウォーキングで69歳で死去。
Poul Weller は Bucklerに追悼の意を表し、「リックが亡くなったことにショックを受け、悲しんでいる。ウォーキングのスタンレー・ロードにある寝室でみんなでリハーサルをしていた頃を思い出している」と数回に渡り思い出を語り、友との別れを悲しんでいます。
The Jamの功績は計り知れないと思います。モッズリバイバルというムーブメントの中心にいたというだけでなく、彼らの存在自体が時代の全てを作り上げ、音楽史に残るサウンドとアティトゥードを世界中に知らしめたのだから。
そのサウンドの要となりバンドを支えて来たRickの功績を讃えたい。一つの大きな時代が幕を閉じたような寂しさを感じてしまうけれど…。
Rick Bucklerよ、永遠に。
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He is rejecting the notions of the older generation who have pre-judged them, perhaps solely on the basis of how they dress and act, rather than what they have to say. He’s suggesting the old can learn from the young.
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Richard Paul Buckler (6 December 1955 – 17 February 2025) was an English musician who was the drummer of the rock band the Jam. Buckler lived with his wife Lesley in Woking. They had two children, Jason (born 1986), and Holly (born 1993).After leaving the Jam he authored several publications on the act’s history.
Buckler died following a brief illness in Woking, on 17 February 2025, at the age of 69. Weller paid tribute to Buckler, saying, “I’m shocked and saddened by Rick’s passing. I’m thinking back to us all rehearsing in my bedroom in Stanley Road, Woking.”
Personnel
- Paul Weller – guitar, vocals
- Bruce Foxton – bass, vocals
- Rick Buckler – drums
Technical
- Vic Coppersmith-Heaven – production, engineering
- Chris Parry – production
- Allen Landau – mastering
- Bill Smith – art direction, design
- Martyn Goddard – front cover photography
- Wade Wood Associates – artwork
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