ディナータイムになり、みんながブラックスーツとドレスで決めて大きなテーブルに座っている。
ジョスリンはグラスを鳴らして皆に「話を聞いて」と合図した。
ジョスリン「ママがこの家を買った時、あまりにも広すぎるから私は孤独を感じるだろうと心配したものだわ。ここにはまだ、付き合い出して間もない人もいるけど、私の人生にかかわってくれてありがとう。お陰で私の人生は音楽と感性と愛で満たされているよ。こんなに幸せを感じたのは久しぶり。あと、テドロスふたたび楽しみ方を教えてくれてありがとう」と微笑む。
テドロス「新しい家族に乾杯!」と皆で乾杯し、楽しい食事が始まった。
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するとテドロスがいきなりザンダーには良いアイデアがあると言い出した。
ザンダーは気まずそうにしていたが、テドロスが急かすために、「レーベルは君をバッドガールとして売りたがっているのを逆手にとり、ザーメンをつけたジョスリンの顔をアルバムジャケットにするんだ」と言う。
「最高だ」と言う者もいたが、レイアは「最悪よ。絶対にダメ。慕っているファンがいるのに、いなくなっちゃうよ。ネットはジョスリンの味方だよ。擁護することを書いてるし」と反対した。
だが、ジョスリンは聞く耳を持たない。
ジョスリン「私を笑おうが応援しようが、関係ないのよ。大衆が私を見るように仕向けるだけ」
テドロス「その通りだ!」
ザンダーはアルバムジャケットにしようと言うがジョスリンは、アルバムは出さないと言うので、「だったらシングルジャケットに」とザンダーが言う。
ジョスリン「新たな音楽で昇天、ってコピーをつけよう」とふざけると「最高だな!」とザンダーとテドロスが言う。
だがジョスリンは「考えてみる」と言い、酒を飲んだ。
皆「そうか」と流した。が、テドロスは真顔になって「出せ!」と言い切った為、その場がシーンっと凍りつく。
ジョスリン「考えてはみるよ。でもあれは気乗りしない。だってハッシュタグつけられたりして晒し者になるんだよ」
「何故?」とテドロス。
ジョスリン「屈辱的よ。凹むから」
テドロス「何故?」
ジョスリン「私が目指すのは本当のアーティストよ」
テドロス「なぜ?」
ジョスリン「そうなりたいからよ」
テドロス「何故?」としつこいテドロス。
レイアなため息をつき下を向く。
ジョスリン「私は長いキャリアを築きたいの。色物なんて嫌だわ」
レイア「ジョスならなれるよ、絶対に!私を信じて」と言うのを遮るかのようにテドロスは「じゃあ、リスクを取れ」と言った。
ジョスリン「何?私に口答えする気?」と言う言い方で、「まるで私が素人みたいに言ってくるけどそれは貴方の方よ。私はこの道で長い間やって来たわ。」
レイア「真実たわ」と言うと肩をすくめた。それ見てテドロスはムッとした。
テドロス「今のは失礼だろ」
ジョスリンが10年以上この業界にいると言うと最後に曲を書いたのはいつだ?と聞くテドロス。
ジョスリン「【夜明け】って曲よ」
レイアやみんなが「あれは名曲だ」と言うと、テドロスは「どうせ一年半前の曲だろ?」と馬鹿にする。
ジョスリン「良い曲を書くには時間がかかるのよ」
テドロスは曲が書けないのは時間をかけるからかもよ、と言うと、ザンダーまで「そうだよ。君は考え過ぎだ。」と言い出した。
ジョスリン「勝手な事を言わないでよ。色々と複雑なのよ」
ザンダーはジョスリンが他人の目ばかり気にしてるというから、ジョスリン「気にしなきゃキャリアは築けないわ」と泣きそうになる。
テドロスは「気にしすぎてもキャリアが築けないぞ。本当の自分を見せずにつくるから薄っぺらくなるんだよ。自分らしくしたら?」
ジョスリン「私は人との繋がりを大切にしてるのよ」と言うとレイアが大きく頷いた。皆んなも。
テドロスは「暗い過去とかはどうだ?…ママの事を書いて見たら?」とクロエと同じ事を言って たを
ジョスリンは「誰も共感しないわ…それにママは少し変わっていたから」と言うと、レイアとザンダーが、暗い顔になり俯く。
テドロスはレイアとザンダーの顔を見比べて「何で?」と聞く。
ジョスリン「テドロスやめて」
テドロス「どんな話でもお前への愛は変わらないよ。皆んなに代わって言うよ。何をしても大丈夫だ。約束するよ」と優しく言い出した。
ジョスリン「ママは私に色々な事をしたわ。大抵はヘアブラシで叩いていたわ。…お尻とか太腿てか背中みたいに人目につかない所よ。私に集中させて、やる気を出させるためにね。犬と同じよ」
と泣き出したジョスリンにテドロスは聞いてくるためにジョスリンは話を続ける。「歌詞や振り付けを覚えるために、私が居眠りしないように、私の喫煙や飲酒や男関係でも叩かれたわ。あと思わず笑った時もよ」と半笑いするジョスリン。
テーブルの他の6人は何も言えず、テーブルを俯いて見てる。
テドロスはそれがいつまで続いたか聞くと、「衰弱してヘアブラシが持てなくなるまで」だと言う。
テドロス「抵抗したか?」
ジョスリンはママには抵抗できないからしなかったと答えた。
クロエ「悲しいわ」
テドロス「誰か助けてくれなかったのか?誰も?」と聞くとジョスリンは助けてくれなかったと、答える。
テドロス「お前は?」とザンダーに聞くと「俺たちには手が出せなかったから」とバツが悪そうに俯く。
信じられないと言う顔をするテドロス。
テドロス「ジョス、ママに強く叩かれたのか?」
ジョス「ええ、肌が切れるほど」
テドロス「ザンダーは何をしてくれた?」
ジョスリン「色々支えてくれたわ」
テドロス「ママは雇い主だもんな。どうだ?」
ジョスリン「どうすれば良いか誰もわからなかったからよ」
テドロス「お前が行き詰まってるのは、ママがいないからか?」
頷くジョスリン。
テドロス「じゃあ、必要か?叩かれることは。やる気のきっかけだよ」
ジョスリンは時々ね、と答えた。
テドロス「自分の音楽が好きだったら、そんな事を思うか?」
泣き出すジョスリンはうなづいた。
レイアな何かを言おうとした。横でザンダーはギョッとしてレイアを見た。
するとそれを言い出す前に、テドロスはアイザックに「レイアは疲れてるみたいだから、アイザック、彼女を部屋に連れて行け」と指示した。
レイアは何も言えなくなり、黙ったままその場から引き離された。ザンダーはじっと見てるだけだ。
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テドロス「なあ、そのトラウマをインスピレーションに変えろ。そこへ入って行け。そしてそれを感じろ。向き合え。全身で浴びるんだよ、思い出せ」
涙を流して顔がやつれて来たジョスリンに、ヘアブラシはどこだ?と聞くテドロス。
ジョスリン「まだ、あるわ」
テドロス「持って来い」
ジョスリンはママのドレッサーの所までゆっくり歩いて行くとヘアブラシを持って行く。
明かりを消したリビングで暖炉の柔らかいオレンジ色が揺れている。
スチールのバーに指輪をカチカチ当てる音がしているをテドロスだ。
そこへ歩いていくジョスリン。周りにはザンダーに、スキンヘッド、クロエ、ラムジー達がいる。
テドロスの手にヘアブラシを渡すジョスリン。
テドロス「かなり痛いぞ」とジョスリンに耳打ちする。ジョスリンはまた泣き出した。
テドロス「だがこの痛みを乗り越えたら、美しいものになるよ」
ザンダーも泣いている。暗い部屋の中で暖炉の灯りに照らされながら叩かれるジョスリンの顔が歪んだ。
翌朝。
テドロスは、ジョスリンを風呂に入れてやった。バスタブでジョスリンはテドロスに抱きしめられぐったりしている。
タバコを吸うジョスリン。
暖炉の前で、夜明けになるまで叩かれていたジョスリン。クロエやみんなは、ただ見ているだけだった…ジョスリンが叩かれているのを。
それを、思い出しているジョスリン。
「色々、ありがとう」
ジョスリンはテドロスを見上げて言った。
青白い顔で。
Lyraの感想と解説
狂った人間たち
狂った話だ。
「(叩かれた後に)美しいものなるよ」って何もなかったぞ。そこにあったのは、ただ疲れ果てた10歳以上も老けてしまった女しかいない。
ジョスリンを食物にして私腹を肥やしている業界連中と同じではないか?
何が過去にあったようなテドロス。まだストーリーには出て来ていないが、過去を必死に隠すには知られたくない酷いものがあるようだ。そのせいで音楽業界を目の敵にしてる節がある。
そのくせ同じこと、いやそれ以上に酷い事をジョスリンにして痛めつけているから性格悪いヤツと言うか、かなり病んでいる。
普通ならば、こんな暴力魔のサド人間は相手にされないのだが、テドロスにはラッキーな位、ジョスリンは叩かれないとダメな人になっている体質。
今回の第3話で初めて、ジョスリンが慕う母親が虐待していたと分かった。この長い間の母親からの虐待が原因で、ジョスリンは、不安定な性格と自虐的で自傷癖があるM気質になってしまったのが非常に救いがない。
誰か助けてあげられなかったのだろうか?知らないなら仕方がないが、打ち明けたあの感じや、レイアとザンダーのあの態度から察するに、周囲の人間たちは、ほぼ全員が知っていたにも関わらずジョスリンが虐待されるのを放置していたのだ。
かなり強い権力を持っていたとわかる母親に逆らうと仕事がなくなるから言い出せなかったようだ。だからザンダーは何も言えなくなり泣くしかなったのだ。
それを声に出して言うテドロスは上手い。悪い人間だが、人の弱みに漬け込むのが上手い詐欺師のようで、非常に良いことを言ったり、やたら正義感を出すからジョスリンみたいな誰かの指示がないと生きて行けない人の心を動かせるのよね。
非常に巧み。巧みな話っぷり。こうやってのし上がって来たんだな、とわかる場面だった。
ただ全員がおかしい。正常な人間などこの世にはいないのかもしれないが、余りにも人の言いなりで自分がない人ばかり。痛みを喜んでいるし、誰かを痛めつけても当たり前と言うのがおかしい。
不安定な人間達ばかりで、不安定なその場限りの関係で生きている。だから何かの表紙でギリギリでバランスを保っている関係は崩れ去る。その時に殺戮が起きそう。ただじゃ終わらないだろう。
レイアが心配
かなり周りに邪魔もの扱いされている。前からそうだったのか?テドロスが来てからいじめがひどくなってるのかもしれないが、テドロスに「おまえはバカか?」と言われるし、デスティニーには「その子はマジでバカなんだよ」と言われるし、真実を話しているのはレイアだけなのに、かわいそうだわ。
カイムもデスティニーもテドロスが危険と分かったのだから、それを理解したと言ってあげたら、まだレイアは神経を保てるのに、誰も言ってあげない。友達だったジョスリンまで、テドロスと一緒になっでバカにしてるし、アイザックもただ利用してるだけ。愛はないのだ。
これからレイアの立場はなくなる。どうなってしまうだろう?このままでは。壊れてしまうだろう。
ただやってるだけ
ジョスリンはテドロスを愛していないのが、わかる。1人でやって、など結構、辛辣。だから喧嘩になる。ただ暇だからやってるだけ。そして母親と同じように自分を痛めつけてくれて、やるべき仕事を指示してくれる誰かが欲しいからテドロスといるのだ。
あとテドロスは口が上手いからそれに乗せられているのもある。レイアが「ジョスリンは、洗脳されてる」と言うのが正しいだろう。
こうやったら人を支配できると言うルーティンをTVで紹介してる感じだ。
まだ曲もできていないからどうなるかが、次回の4話で分かるだろう。
ただ朝から晩まで一日中やってるだけの2人とは違い、ダイアンは新曲を奪ってしまった。正確にはニッキが使い物にならないジョスリンを捨てて、新しい操り人形を手に入れた感じだが。
ダイアンが「Hello Angel」と受賞式みたいな場所で観客に言っていたCMを前に見たから、非常にヤバイ状況が予測出来る。ジョスリンには未来がないのかも?
ラットテイル
デスティニーがテドロスのことを「ラットテイルの野郎は信じない」と言っていた。ラットテイルは、髪型のことでネズミの尻尾みたいなテドロスのことを言っている。
あのラットテイル。クロエも編んであげていたから、本当、テドロスは周りの女と全員やってるな。
クロエの存在
ラットテイルを編み編みしてあげていた(笑)クロエは、頭が弱い感じで登場した。だが、かなり頭の良い子だと感じる。もしかしたらテドロスの指示で言ったのかもしれないが、1番初めにジョスリンに「ママの事を書いたら?」と言ったのはクロエだ。
「秘密にしていいから歌詞を書いたら?」と言ってジョスリンは「良いわね、2人の秘密よ」なんて呑気な事を言っていたが、これ盗作するつもりじゃないかしら?怖い〜!気をつけろ、ジョスリン!
従者になったザンダー
良いやつかと第2話で思ったのに、弱い立場だからか認めてくれたテドロスの従者になってしまったザンダー。
あそこまであの写真を使えと言うとは…嫌がるジョスリンを利用しようとしてる。本当に好き、みたいな事を言っていたくせに。
本当に好きならば好きな人のあんなに恥ずかしい写真は使わない。それをアイザックが言う経験を使って良い作品を作るため、とは言わない。ただ利用したいだけだ。
テドロスの奴隷になったザンダー。叩かれているジョスリンをただ横で見て泣いていたけど、頭おかしいな、この人も。もうジョスリンの味方ではないね。
良い作品を作るためならば
ここは微妙な問題だ。人によって意見が分かれるだろう。
テドロスの定義は、もっともな事から話し出すのが手だ。うまい、うまい、話しっぷり!
「本当の自分を見せずにつくるから薄っぺらくなるんだよ。」と言うのは作る上では、当たり前。ごもっとも。
上辺を取り繕ってると薄っぺらい感情しか描けない。これには、真っ当すぎてジョスリンも反論出来なかった。きっと作る人ならば皆、分かるに違いない。
だから良い曲を作るならば、本来の自分を描くのが最良だ。誰かの心を揺さぶりたいならば。
テドロスの「そのトラウマをインスピレーションに変えろ。そこへ入って行け。そしてそれを感じろ。向き合え。全身で浴びるんだよ、思い出せ」は、ものづくりの基本だが、これは典型的なトラウマを治す荒療治に近い治療法だ。
これで苦手なものを克服できるのだが、それが虐待の再現なんだから、本当に狂っているドラマだね。
元々エロい映画や下ネタは苦手な性格なので、このドラマの朝から晩までやっている作風に早くも飽き飽きしている。はっきり言ってLily Rose Deppは見たいがつまらない。きっとセクシーな映画が好きな人には楽しいドラマだと思う。そう言うシーンが多いから。
でも個人的にエロ映画は好きではないから、飽きてしまってドラマを見るのを先延ばししてる。ヒューマンドラマでサスペンスぽい、1人の人間の成り上がり話を期待していたからガッカリしてるのだ。
ロバート・プラントの下にしろ、プリンス話にしろ、好きな私からすると薄っぺらい理屈。その上っ面の理屈で頭がおかしくなった人(ジョスリン)をたぶらかしているようにしか見えず説得力にかける。
本当に弱い人を、騙すとはひどい話だ。
レイアは何も言えなくなり、黙ったままその場から引き離された。ザンダーはじっと見てるだけだ。とうとう周りに味方はいなくなったジョスリン。(カイムとデスティニーは頼りにならん。)
「洗脳するには、対象の人間を孤独にする事だ」と前回話したが、まさに独りぼっちでいる羊が今のジョスだ。狼達(ハイエナかもしれないが)の中で、どうやって抵抗できるか?
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本当の自分を取り戻せたらジョスリンは、助かるだろう。
独りぼっちの羊が狼達の中で反逆出来るか?
来週から身を削る作曲作業がどうなるかにかかっているだろう。
第4話も頑張って書くので応援してね!
*次の4話【The Idol/ ジ・アイドル】第4話ネタバレ 音楽への唯ならぬ愛と家族 解説 あらすじ感想
次回もハラハラドキドキ、お楽しみに〜♪
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