
Happy Birthday Joe Strummer!
毎年恒例の『ジョー・ストラマーのお誕生日にJoeの曲をLyraが和訳して皆んなでお祝いしましょう』を今年もやりましょう。
今年もJoeのソロの曲を和訳解説しちゃおうかな〜と色々迷いましたが、名曲がたくさんあるJoe Strummerの曲の中で人気が高いこの【Love Kills】にしました。
Joe Strummerのソロ時代の曲は、色々和訳解説して来ましたが、【Love Kills】やっていたとばかり思っていたら今回和訳はまだと気づいたのでビックリ!
それに映画にも使われているので耳にした事がある人もいると思うのでこの曲にしました。映画バージョンのMVも載せているので楽しんでね。
今日Lyraが和訳&解説するのは、イングランドのミューシャン、John Graham Mellor ジョン・グレアム・メラー(1952年8月21日 – 2002年12月22日)。パンク・ロックバンド「The Clash ザ・クラッシュ」のボーカル兼ギタリスト、Joe Strummer ジョー・ストラマーの名で有名。
*和訳【Should I Stay or Should I Go /The Clash】”Stranger Things” 私達のテーマ
1976年に結成されたパンク・ロック・バンド、The Clash ザ・クラッシュでは、作詞家、リズムギタリスト、リードボーカル。バンド解散後は、ソロ活動に転向。
The Clashの曲も色々和訳して来ましたが、今日はJoeのバースデイなのでいつも通りソロ時代の曲をお送りいたします。
詳しい解説は、LyraのHipな和訳の後にまたお話しましょう!
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The title track to Alex Cox’s 1986 movie “Sid and Nancy” about the lives of Sid Vicious, the bass player of British punk band The Sex Pistols and his girlfriend Nancy Spungeun. The song is written and sang by fellow British punk, Joe Strummer, lead singer of The Clash.
=Love Kills=
Walking out of England thinking
You were the king taking on this world
On that bus that goes through Mexico
A killer love finds a sweet Mexican girl
But in Mississippi, we rushed into the room
Down in Dixie, you were crying for dope
Down in Alabama, they like home-cooked fare, yeah
So we’re gonna strap you to the fryin’ chair, yeah
イギリスを出て
歩きながら考える
お前はこの世界を
征服する王様だったってな
メキシコを通るバスの中
強烈な愛が
かわいいメキシコ人女性を見つける
でもミシシッピでは
俺たちは部屋に駆け込んだんだ
ディキシーでは
お前は麻薬を求めて泣いていた
アラバマでは
みんな手料理が好きなんだ
そうさ
だからお前を
揚げ椅子に
縛り付けるつもりさ
そうさ
[Chorus]
But I don’t know what love is
Is there something else giving me the chills?
But if my hands are the color of blood
Then baby I can tell you, sure I can tell you love kills
でもさ
俺には愛って何なのかわからないよ
他に何か
俺をゾッとさせるものがあるか?
でも、もし俺の両手が
血の色だったら
ベイビー
俺は言えるぜ
そうだよ
愛は人を殺すって言えるぜ
[Refrain]
Love kills
Love kills
Love kills
愛は人を殺す
愛は人を殺す
愛は人を殺す
Do you wanna hear the sirens, all the sirens
Of the city drown the arguing?
We’re on Riker’s Island on a population board
They don’t care about your fame
サイレンの音を聞きたいのかい?
街中のサイレンが
喧嘩をかき消すのを?
俺たちがいるここは
ライカーズ島の人口委員会だ
奴らはお前の名声なんか
気にしちゃいない
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[Chorus]
But I don’t know what love is
Is there something else giving me the chills?
But if my hands are the color of blood
Then baby, I can tell you, sure I can tell you love kills
でも俺には
愛って何なのかわからないよ
他に何か
俺をゾッとさせるものがあるか?
でももし俺の両手が
血の色だったら
ベイビー
俺は言えるぜ
そうだよ
愛は人を殺すって言えるぜ
[Refrain]
Love kills
Love kills
Love kills
愛は人を殺す
愛は人を殺す
愛は人を殺す
On the Rio Grande, they’ll tie you to a tree
And you can’t call the lawyers, ‘cause the whorehouse is asleep
Your people will get weak, they’ll throw you in a cell
Where you can barely breathe
リオグランデ川では
木に縛り付けられるだろう
それに弁護士を呼ぶこともできないんだぜ
だって売春宿が眠っているからさ
仲間は弱り果て
お前は牢獄に放り込まれるだろう
息もできないような場所で
[Chorus]
But I don’t know what love is
Is there something else giving me the chills?
But if my hands are the color of blood
Then baby I can tell you, sure I can tell you love kills
でも俺には
愛って何なのかわからないよ
他に何か
俺をゾッとさせるものがあるか?
でももし俺の両手が
血の色だったら
ベイビー
俺は言えるぜ
そうだよ
愛は人を殺すって言えるぜ
[Refrain]
Love kills
Love kills
Love kills
Love kills
Love kills
Love kills
Love kills
愛は人を殺す
愛は人を殺す
愛は人を殺す
愛は人を殺す
愛は人を殺す
愛は人を殺す
愛は人を殺す
Writer: Joe Strummer
Translator: Lyra Sky
Joe Strummerの才能
クールなJoeの声が、どん底でも美しく激しく描かれている『シド・アンド・ナンシー』の映画にピッタリ過ぎる。Joe Strummerの才能の成せる技だ!イメージを捉え具現化するのがうま過ぎるーとLyraは聞くたびに唸ってしまいます。
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シド・アンド・ナンシー
因みに『SID AND NANCY シド・アンド・ナンシー』は、アレックス・コックス監督の1986年の映画。その主題歌が、このJoe Strummerの【Love Kills】になります。
イギリスのパンクバンド、セックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスと彼の恋人ナンシー・スパンゲンの人生を描いた作品。
作詞・作曲は、同じくイギリス出身ということもありジョー・ストラマーが担当したのです。
『シド・アンド・ナンシー』は、『シド・アンド・ナンシー ラブ・キルズ』としても知られています。Joe のこの曲からの引用ですね。
アレックス・コックス監督、アビー・ウール共同脚本で、ゲイリー・オールドマンとクロエ・ウェッブ主演の1986年公開のイギリス伝記映画。パンクロックバンド、セックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスの生涯と、恋人ナンシー・スパンゲンとの破滅的な関係を描いているほか、デヴィッド・ヘイマン、ザンダー・バークレー、コートニー・ラブも脇役として出演しています。
『SID AND NANCY LOVE KILLS』サウンドトラックについて
公式サウンドトラックには、セックス・ピストルズとシド・ヴィシャスの楽曲は収録されていない…のは大人の事情から。ただし、元ピストルズのスティーブ・ジョーンズの楽曲が1曲収録されています。
映画のサウンドトラック(サウンドトラックアルバムではなく)の大部分は、ダン・ウール(プレイ・フォー・レイン)とジョー・ストラマーによって作曲されました。
ジョーは契約上、2曲しか提供できないことになっていました。ジョーは、このプロジェクトと映画音楽全般への関心から(無給で)より多くの楽曲を提供し続けたのだからこの作品にかける情熱がどれだけすごいものか分かります。

これらの追加楽曲は、Joe Strummer のレーベルであるエピック・レコードに彼の作品が知られないよう、クレジットには架空のバンド名が記されています。これもまた大人の事情ってやつです。版権は厳しいものなのです。
音楽のもう1つの大部分は、ああ、愛しのThe Pogus ザ・ポーグスによって作曲されています。彼らは、Joe Strummerとも親交が深いバンドですしこの世界観がまとまっているのもJoe らしいと思います。
*【The Pogues ft. Kirsty Maccoll/ Fairytale Of New York】和訳 イギリス人気No.1クリスマスソングの真実
歌詞について
シド・アンド・ナンシーの映画のためということもあり、シド・ヴィシャスの恋愛が実際にあんなことになってしまったといえ、この映画の中では愛とドラッグに塗れながら生き急いだ男の気持ちを美しい(とLyraには思える)映像で作られているのを邪魔せずにむしろ現実に目の前で起こってるように描いている歌詞です。
より詳しく解説
Walking out of England thinking You were the king taking on this world
「イギリスを出て
歩きながら考える
お前はこの世界を
征服する王様だったってな」
これは、1978年1月5日、セックス・ピストルズが大失敗に終わってしまった初の米国ツアー時のことを表しているのでしょう。
メンバーは、米国ツアーに乗り出したにもかかわらずツアーはわずか9日間で終了。1月14日のサンフランシスコ・ウィンター・ボールルームでの公演を最後にバンドは解散してしまいました。
イギリスで大ブームになり王様のようだった彼らでも、アメリカ大陸は広すぎたのでした。それを歌っています。
Down in Dixie, you were crying for dope
「ディキシーでは
お前は麻薬を求めて泣いていた」
ジョニー・ロットンが、スティーブ・ジョーンズの代わりのベース奏者としてシド・ヴィシャスをバンドに迎えた頃には、シドは既に重度のヘロイン中毒者で、時には自分の母親に注射を打つことさえありました。
ドラッグなしでは生きていけなかったシドを言い表しているのです(泣)。
Is there something else giving me the chills?
「他に何か
俺をゾッとさせるものがあるか?」
悪寒は中毒性物質の離脱症状であることが多い。この場合はシドとナンシーが中毒だったヘロインの影響を表しています。
これが現在ならば、「他にリラックスさせてくれるものがあるか?」とも取れる微妙な歌詞になりますが、1970年代にはまだなかったのとこの歌詞の流れからは、ゾッとさせる、とか,寒気を覚えさせるの意味になりますね。
But if my hands are the color of blood
もう悲しくなるけど凝視してしまうあの血だらけのシドの両手のことです。映画「シドとナンシー」の冒頭シーンの幻想的な映像。
ゲイリー・オールドマン演じるシドが、血まみれの手でナンシーの遺体の上に立っている。この時のゲイリーにLyraはマジで惚れました。
We're on Riker's Island on a population board They don't care about your fame
「俺たちがいるここは
ライカーズ島の人口委員会だ
奴らはお前の名声なんか
気にしちゃいない」
ガールフレンドのナンシー・スパンゲン殺害の裁判を待つ保釈中だったシド・ヴィシャスは、1978年12月7日にニューヨークのナイトクラブでトッド・スミス(パティ・スミスの弟)を暴行。彼はライカーズ刑務所に送られ、強制的に解毒させられたが、2ヶ月も経たないうちにヘロインの過剰摂取で死亡してしまいます。
映画のラストの方の悲劇をJoe Strummerは歌っているのです。
Joe Strummer
Joe Strummer は1976年に結成されたパンク・ロック・バンド、ザ・クラッシュの創設者であり、作詞家、リズムギタリスト、リードボーカルでした。彼の存在感は唯一無二でありパンクというムーブメントを世界中に知らしめたのは、The Clashだったと思います。Sex Pistolsも偉大なパンクバンドでありLyraの大好きなパンクバンドですが、クセが強過ぎるせいかアメリカでは全く受けず、The Clashはイギリス人が難しいアメリカでの商業的成功を手に入れる事ができたバンドになりました。
ザ・クラッシュの2枚目のスタジオアルバム「ギヴ・エム・イナフ・ロープ」(1978年)は、イギリスのチャートで2位に達し、その後まもなく、彼らはアメリカで成功を収め、「ロンドン・コーリング」(1979年)を皮切りに、「コンバット・ロック」(1982年)でピークに達し、アメリカのチャートで7位に。そこでダブルプラチナに認定されました。
ザ・クラッシュの爆発的な政治的歌詞、音楽的実験、反抗的な姿勢は、ロック音楽全般、特にオルタナティブロックに大きな影響を与え続けてきました。
彼らの成功は、彼らのサウンドがワールドワイドなものであり順応性に秀でていたからだと思います。
パンクにレゲエ、スカ、ダブ、ファンク、ラップ、ロカビリーを融合させたもの…これはJoe Strummerという多国籍文化を愛する人間がいたからです。
イギリス出身ではありますが、Joeはアンカラで生まれた事もあり,幼い頃から国の垣根など飛び越えてしまう柔軟性と行動力があったからこそ、このような濃ゆいサウンドを作り出せたのだと思います。Lyraも同じような国を飛び越え、人種間も気にせずに色々な人と仲良くなるのは,Joe と同じ他者を受け入れるバックグラウンドながあったから。それは生きて行くために自然と身についたものです。
だからJoeの生きて行くために世界を見て人間を見て人生を語るように歌うのです。
Joe Strummerに会いたい。彼の名曲たちを聴くたびにそう強く思ってしまう。
もう叶わないのは分かっているけど【Love Kills】をはじめとするJoe Strummerのソロワークは、血が通っていて温かいため,ふれられるような感覚に陥ってしまう。
だから今夜もあの月にてをのばしまう。Reach for the moon, even if we can’t.
Happy Birthday Joe Strummer!!
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The official soundtrack contains no songs by either the Sex Pistols or Sid Vicious (although it does include one song by former Pistol Steve Jones). Much of the film’s soundtrack (as opposed to soundtrack album) was composed by Dan Wool (of Pray for Rain) and Joe Strummer, who was contractually limited to contribute only two songs. Strummer continued to contribute more (unpaid) work because of his interest in the project and composing for film in general. This additional material was credited to fictitious bands in the credits, so as to keep Strummer’s label, Epic Records, from knowing what he had done. Another large portion of the music was composed by The Pogues.
Credits
Producer Joe Strummer
Writer Joe Strummer
Released on November 7, 1986
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