ニューヨークのパンク・ロック・シーンに最も大きな影響を与えたバンドTelevision。
このTelevision メンバーであり、ギター・インプロヴィゼーションを駆使したオリジナリティ溢れる音を出していたギタリストであり、クールな言葉を紡ぐイケオジ詩人(ただ単に気を軽くしたくて&Tomに再会したら言ってみたかったから…) であったTom Verlaineが昨日(日本時間だと先ほど)、2023年2月28日土曜日に天国に召された。享年73歳。
最近尊敬するアーティストの訃報が多くてかなりへヴィーな気持ちになる。偉人だって人間だから寿命はあるのは当たり前だと承知はしているのだが…やはりこの世を旅立たれてしまうのは辛い。
特に好きなアーティストや俳優etc だと、長く見て来た時間が長ければ長いほど、周りの友人達と似たような大切な存在になっているため…キッツイ。特に立て続けにだから。
マジ、きっつい。
昔は住んでるのか?ってなくらい良くコンサートやライブハウスに行きまくっていた。ラッキーな事にTom Verlaineも見れたが、訃報を聞いた時にそれがフラッシュバック。
ステージの上に立つイケオジTom Verlaineが、こちらを見て「ニッコリンリン」と微笑んだあの顔が浮かんだ。
Lyraみたいな小娘に笑いかけて話してくれてありがとう。思い出した青白い優しい笑顔がリアルすぎてたまんない。優しいんだわ。
もうコンサートやライブなんて興味がなくて行かなくなってしまったが、あの貴重な体験は、別格。素晴らしいラッキーな夜。
Tom Verlaine 素晴らしい音楽をありがとう。感謝の意をこめて、今日はTomのソロ曲を和訳&解説します。
天国で、安らかにお眠りください。
今日Lyraが和訳&解説するのは、アメリカ合衆国ニュージャージー州モリスタウン出身のシンガーソングライター、ギタリストである Tom Verlaine トム・ヴァーレイン本名 Thomas Miller トーマス・ミラー(1949年12月13日 – 2023年1月28日)。
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ニューヨーク市で結成されたロック バンド The Television テレビジョンのフロントマンとして最もよく知られているクールで官能的なギター・プレイとハイトーン・ボイスのフロントマン。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第56位、2011年の改訂版では第90位。
*和訳【Television /Marquee Moon】about Television 元祖「男前DIY」
今日Lyraが和訳する曲は、1979年エレクトラレコードからリリースされた、初ソロアルバム『Tom Verlaine』に収録されている曲【Kingdom Come】。
詳しい解説は、LyraのHip和訳の後にまたお話しましょう!
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“Kingdom Come” is third track of the album “Tom Verlaine”. Tom Verlaine is the eponymous solo debut studio album by American musician and Television guitarist /vocalist Tom Verlaine. It was released in 1979 through Elektra Records.
=Kingdom Come=
Well, I walked in the pouring rain
And I heard the voice that cries “it’s all in vain”
The face of doom was shining in my room
I just need one day somewhere far away
Lord, I just need one day
Well, I’ll be breaking these rocks (until the Kingdom comes)
And cuttin’ this hay (until the Kingdom comes)
Yes, I’ll be breaking these rocks (until the Kingdom comes)
It’s my price to pay (until the Kingdom comes)
The river’s so muddy, but it may come clear
And I know too well what’s keeping me here
I’m just a slave of a burning ray
Give me the night, I can’t take another sight
Please give me the night
Well, I’ll be breaking these rocks (until the Kingdom comes)
And cuttin’ this hay (until the Kingdom comes)
Yes, I’ll be breaking these rocks (until the Kingdom comes)
It’s my price to pay (until the Kingdom comes)
The sun keeps beating down, the wall’s a mile high
Up in the towers they’re watching me, hoping I’m gonna die
But they’ll open these cells (when the Kingdom comes)
I won’t be breaking no rock (when the Kingdom comes)
I said they’ll open these cells (when the Kingdom comes)
I won’t hear their talk (when the Kingdom comes)
I’m going up for a pardon (when the Kingdom comes)
Well, pardon me (when the Kingdom comes)
I won’t be breaking no rock (when the Kingdom comes)
I won’t be breaking no rock (when the Kingdom comes)
I won’t be breaking no rock (when the Kingdom comes)
When the Kingdom comes (when the Kingdom comes)
When the Kingdom comes (when the Kingdom comes)
When the Kingdom comes (when the Kingdom comes)
When the Kingdom comes (when the Kingdom comes)
When the Kingdom comes (when the Kingdom comes)
When the Kingdom comes (when the Kingdom comes)
そうだな〜
俺が土砂降りの雨の中を歩いていたら
「全部無駄なんだよ!」と
叫んでいる声を聞いたんだよ
最後の審判の顔が
俺の部屋の中で輝いていたんだ
ただ遠く離れた場所で
1 日必要なだけさ
ああ神よ
たった1日だけで良い
そうだ
俺がこれらの
岩をぶっ壊してやるからさあ
(永遠に)
そしてこの干し草を
切ってやるからさ
(永遠に)
そうだよ
俺がこれらの岩を
ぶっ壊してやるからさ
(永遠に)
それは俺の代価だからさ
(永遠に)
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その川は
とっても泥だらけだが
もしかしたら透明になるかもしれない
それに俺は
何が俺を
ここに引き留めているか
知り過ぎていたから
俺は燃える光線の
ただの奴隷にすぎねぇんだよ
俺にその夜をくれよ
俺には他に狙いを
つけられないんだ
お願いだから
俺にその夜をくれよ
そうだ
俺がこれらの
岩をぶっ壊してやるからさあ
(永遠に)
そしてこの干し草を
切ってやるからさ
(永遠に)
そうだよ
俺がこれらの岩を
ぶっ壊してやるからさ
(永遠に)
それは俺の代価だからさ
(永遠に)
太陽は照りつけ続け
壁は1マイルの高さ
塔の上で彼らは
俺を見ているんだぜ
俺が死ぬことを望みながらさ
だがアイツらは
これらの独房を開けるだろう
(来世が来る時に!
俺は岩を壊すことはないだろう
(来世が来る時には)
俺はアイツらが
これらの独房を
開くだろうと言ったんだ
(来世が来る時には)
俺はアイツらの話を
聞くことはないだろう
(来世が来る時には)
俺はアイツらの話を聞かないだろう
(来世が来る時には)
恩赦を求めに行くよ
(来世が来たら)
そうさ
許しておくれ
(来世が来た時には)
俺は岩をぶっ壊しはしないだろう
(来世が来る時には)
俺は岩をぶっ壊しはしないだろう
(来世が来る時には)
俺は岩をぶっ壊しはしないだろう
(来世が来る時には)
来世が来る時には
(来世が来る時には)
来世が来る時には
(来世が来る時には)
来世が来る時には
(来世が来る時には)
来世が来る時には
(来世が来る時には)
来世が来る時には
(来世が来る時には)
Songwriter: Tom Verlaine
Translator: Lyra Sky 和訳
アルバム『Tom Verlaine』について
このソロでの1枚目のアルバムである『Tom Verlaine』は、もともと Tom 自身によってミックスされていたのだが、Elektra Records によって拒否されてしまったという。その後Bob Clearmountain がアルバムをリミックスし、1979 年にエレクトラからリリースされたのだ。しばらくしてCD が従来の小売から入手可能になるまでは、承認された Bob Clearmountain ミックスに置き換えられたままだった。
アルバム内で【The Grip of Love】、【Breakin’ in My Heart】、【Last Night】、【Red Leaves】など数曲は、ルーツを未発表のテレビ ソングにまでさかのぼる。つまりこのアルバムに収録するかなり前に作られていた曲だった。
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【Red Leaves】の場合、詩は、Television の1978年のアルバム『Adventure』の未完成のタイトル曲である【Adventure】から引用されたもの。
television のベーシストであるFred Smithフレッド・スミスもこのレコードでプレイしている。
当時B-52’sのギタリストだった Ricky Wilson リッキー・ウィルソンが【Breakin In My Heart】でギターを弾いている。これは、他のB-52のメンバーが関与していないRicky Wilson が録音した唯一の曲でもある為、貴重かも。
David Bowie は翌年、『Scary Monsters (And Super Creeps) 』で【Kingdom Come】をカバーしている。
Verlaine はもともとこのバージョンでリードギターを弾く。しかし、David Bowie は彼の役割に不満を持っていたため、代わりにKing Crimsonのギタリスト、Robert Flipを起用している。
Tom Verlaineについて
Tom Verlaine こと Thomas Miller は、1949 年 12 月 13 日にニュージャージー州デンビルで誕生。6 歳の時に家族と共にデラウェア州ウィルミントンに移住。幼少よりピアノを習い始め、中学では、スタン・ゲッツのレコードを聴いてサックスに転向。
ジョン・コルトレーンやアルバート・アイラーなどのジャズ・サックス奏者が彼に影響を与えた。 Tom は当初、ロック ミュージックとジャズの両方においても、ギターには感銘を受けていなかったのだが、思春期に The Rolling Stones の【19th Nervous Breakdown】を聞き、楽器を手に入れるように。
個人的スタイルを開発するための実験期間に、Tomの音楽的影響は、ジャズミュージシャンのマイルス・デイヴィスのエレクトリック時代の録音だった。特に彼が輸入品として手に入れることができた日本のLP『アガルタ』(1975年)と『ダーク・メイガス』(1977年)はインスパイアされたらしい。
Tomは、幼い頃から執筆や詩にも興味があり、10代の頃、将来のバンドメイトでありパンクのアイコンである Richard Hell リチャード・ヘル (Richard Meyers)と、2人とも通っていた私立学校のサンフォード・スクールで出会い、互いに音楽への情熱をし会えると分かり友達になる。
*【Richard Hell / Blank Generation】 和訳 Viva, Potential Generation! Blank の本当の意味
Tom Verlaine(Richard Hellとともに)は退学し、ニューヨーク市に引っ越した後、フランスの象徴主義詩人ポール・ヴェルレーヌにちなんでステージネームにした。
この名前はBob Dylan の名前の変更に触発されたものであり、本名があまりに普通すぎるという理由で、フランスの詩人、t Paul Verlaine の綴りを英語読みした「ヴァーレイン」を名乗ることにしたのだ。
それは、自分の過去から自分自身を遠ざけるためだったのだ。
Tomは、Neon Boys を結成。これは、Dee Dee Ramone ディー・ディー・ラモーンとChris Stein クリス・スタインによるオーディションにもかかわらず、2 人目のギタリストを募集できなかったため、すぐに解散してしまった。
だが彼らは、数か月後にTelevision として再編成。ギタリストに Richard Lloyd を迎え、CBGB や Max’s Kansas City など影響力のあるパンク クラブで演奏を開始。
1975年Tom は Richard の不規則な演奏と振る舞いを理由にバンドから追い出してしまう。そして Richard の代わりにFred Smithが加入し、最初のシングルをリリース。
Tom は、急成長中のニューヨークのパンク シーンにいた詩人でミュージシャンの Patti Smith と交際していた。Television は 2 枚のアルバム、『Marquee Moon』と『Adventure』をリリースし、1978 年 7 月に解散する前に批評家の称賛を得て、ささやかな売り上げも得た。
そして解散後、Tom Verlaine はすぐに、このセルフ タイトルのソロ アルバム『Tom Verlaine』をリリース。1980 年代の実りあるソロ キャリアを開始したのだ。
Tom の作品が英国およびヨーロッパ全体で肯定的な評価を受けた事に応えて、彼は短期間英国に居住する。
David Bowieは、1980年『Scary Monster(及びスーパー・クリープス)のアルバムでTom の【Kingdom Come】をカヴァー。
1990 年代初頭、Televisionは 1 枚のスタジオ アルバム (テレビジョン) とライブ レコーディング (ライブ アット ザ アカデミー、1992 年) を録音するように改革。彼らはツアーのために定期的に再会する。
Tom Verlaine は 2006 年数年ぶりのニュー アルバム、Songs and Other Things をリリース。
そして2023 年 1 月 28 日にニューヨーク市で、短い病気の後、73 歳で亡くなった。
Tomの死は、仲間のミュージシャン、Patti の娘であるJessie Paris Smith によって発表された。彼女は、”短い病気の後に “亡くなったと述べ、原因を特定していない。
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【Kingdom Come】歌詞解説
Kingdom と言うからには王国が設立を想像してしまうと思うが、この場合、2つの意味があると考えた方が良い。
まずはメインとしては、日本語で言う「御国」を考えると良い。日本語で「御国」は、一つの国家や領土のことではなく、「神様の王としての支配、統治」を意味する。だから、「御国が来ますように」とは、「神様の支配がこの地上にありますように」と願っているのだ。
それをサビで繰り返していることから、神を讃える歌であり、実際には救いなどないとわかっていながらも、主人公は苦しみから救いを求めているのだ。
そして2つ目の意味としては、来世や天国の事を意味するので、特にラストの歌詞では、tillもあるために「いつまでも永遠に」ということになる。
まるでいつかは来る自らの命の終わりを予言していたのでは?と感じてしまう。
まだ若い時に理解していたのかしら、Tomは?
来世や天国で下界を長い首を傾げて見下ろしているTomが頭に浮かんでしまう。
長身で華奢な風貌。そんなの周りに掃いて捨てるほどいるが、彼の知性が溢れてる様は、そう簡単には真似ができないだろう。下手に真似したらただのオタクなポーザーに成り下がる。
なかなかあの渋みも年月重ねないと出ないな、と、Tomみたいに渋みを出すには、味のある生き方をしないといかんな、と色々と考えてしまった。
一時期恋人でもあったPatti Smithは、「ロックの世界で一番美しい首の持ち主」とTomのことを言っていた。
Tomを白鳥に例えていたわ…素敵だね( Swanと言ったらAnthony Kiedisを思い出してしまったがw)
Pattiとは1973年に2人で詩集『The Night』を発表していた。そんなPattiの娘がTomが亡くなったことを公表したというのもFamilyとしての親密な関係が続いていたと分かる。
悲しみは消えない。だが、安らかに皆に見守られて召されたように感じられ、ただただ「安らかにお眠りください」と手を合わせる。
あの暗闇の空に、ゆったりと浮かぶ月に向かって祈るのだ。
金切り声に似たTomの神経質な歌声が一変、優しいあの「ありがとう」に変わる瞬間を両手に受け取り、頬擦りするよ。
till kingdom comeいつまでも,永遠に。
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Tom Verlaine was born Thomas Miller in Denville, New Jersey on December 13, 1949. He moved to Wilmington, Delaware, with his family at age of six. He began studying piano at an early age, but switched to saxophone in middle school after hearing a record by Stan Getz. Jazz saxophonists such as John Coltrane and Albert Ayler inspired him. Verlaine initially was unimpressed with the role of the guitar in both rock music and jazz, but was inspired to take up the instrument after hearing the Rolling Stones’ “19th Nervous Breakdown” during his adolescence, at which point he began a long period of experimentation to develop a personal style. A later musical influence of Verlaine’s became jazz musician Miles Davis’ electric-period recordings, particularly the Japanese LPs Agharta (1975) and Dark Magus (1977), which he was able to obtain as imports.
Verlaine also had an interest in writing and poetry from an early age. As a teen, he was friends with future bandmate and punk icon Richard Hell (Richard Meyers) at Sanford School, a private school which they both attended. They quickly discovered that they shared a passion for music and poetry.
After one failed attempt, Verlaine (with Hell) succeeded in escaping from school and moved to New York City. He then created his stage name, a reference to the French symbolist poet Paul Verlaine. He is quoted as having said that this name was inspired by Bob Dylan’s name change and was a way of distancing himself from his past. He and Hell formed the Neon Boys, recruiting drummer Billy Ficca. The Neon Boys quickly disbanded after failing to recruit a second guitarist, despite auditions by Dee Dee Ramone and Chris Stein. They reformed as Television a few months later, finding a guitarist in Richard Lloyd, and began playing at seminal punk clubs like CBGB and Max’s Kansas City. In 1975, Verlaine kicked Hell out of the band for his erratic playing and behavior, and they released their first single with Fred Smith replacing Hell. Verlaine dated poet and musician Patti Smith when they were both in the burgeoning New York punk scene. Television released two albums, Marquee Moon and Adventure, to great critical acclaim and modest sales before breaking up in July 1978.
Credits
Discography
Solo albums
- Tom Verlaine (1979)
- Dreamtime (1981)
- Words from the Front (1982)
- Cover (1984)
- Flash Light (1987)
- The Wonder (1990)
- Warm and Cool (1992, reissued in 2005)
- The Miller’s Tale: A Tom Verlaine Anthology (1996)
- Songs and Other Things (2006)
- Around (2006)
Singles
- “Always” / “The Blue Robe” Warner Bros K17855 (September 1981)
- “Postcard from Waterloo” / “Clear It Away” Virgin VS501(May 1982)
- “Let Go the Mansion” / “Let Go the Mansion – Instrumental version” Virgin VS696 (June 1984)
- “Five Miles of You” / “Your Finest Hour” Virgin VS704 (August 1984) “Your Finest Hour” was an outtake from Words From the Front sessions
- “A Town Called Walker” / “Smoother Than Jones” Fontana FTANA1 (1987)
- “The Funniest Thing” / “One Time at Sundown” (The London 1986 Version) Fontana VLANE3 (1987)
- “The Scientist Writes a Letter” / “The Scientist Writes a Letter” (Paris Version) Fontana VLANE4 (1987)
- “Cry Mercy, Judge” / “Circling” Fontana FTANA2 (1987)
- “Shimmer” / “Bomb” Fontana VLANE5 (October 1989)
- “Kaleidoscopin'” / “Sixteen Tulips” Fontana VLANE6 (March 1990)