不気味と不思議は、絶妙なバランスだと「気持ち良い」になると思う。
人の感覚はそれぞれ違うから、Lyraのこの「気持ち良い」説は、万人には受け入れられないだろう。
それを自覚した上で、反論されても仕方ないと開き直って、Lyraが今日紹介するバンドが、正にこの不気味と不思議のバランスが絶妙で「気持ち良い」サウンドを作り出しているから、オススメしたいのだ。
全くルックスは良くない(ファンの方ごめんなさい🙏)
だが、この〇ゲの声が聞こえてくると片耳を引っ張られた様に聴き入ってしまう。
この不協和音にも似たギターサウンドが、冷たい氷を突きつけるみたいに「起きろ」と魅力的に思えてしまう。
そして意味深な不気味な歌詞が、狂っているのは「この世界だ」と教えてくれている。
この不気味で、不思議なサウンドと歌詞に、惹きつけられてしまうのだ。
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今日Lyraが和訳&解説するのは、アメリカ合衆国マサチューセッツ州出身のロックバンド、1986年結成のThe Pixies ピクシーズ。
初期オルタナティヴ・ロックシーンを牽引したロックバンド。
Black Francisの神経症的な歌詞と絶叫ヴォーカルに、シンプルでありながら独特な爆音ギターが得意のおもしろバンド。
このスタイルは、多くのフォロワーを生み出し、インディー・ロックミュージシャンに影響を与えて来た。
今日Lyraが和訳する曲は、Pixiesのデビューアルバム『Surfer Rosa』から【Where Is My Mind】。
詳しい解説はLyraのHipな和訳の後に又お話ししましょう!
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The Pixies are an American alternative rock band formed in 1986 in Boston, Massachusetts. The original lineup comprised Black Francis (vocals, rhythm guitar), Joey Santiago (lead guitar), Kim Deal (bass, backing vocals) and David Lovering (drums). The band disbanded acrimoniously in 1993, but reunited in 2004. After Deal left in 2013, the Pixies hired Kim Shattuck as a touring bassist; she was replaced the same year by Paz Lenchantin, who became a permanent member in 2016.
“Where Is My Mind?” is a song by the American alternative rock band Pixies, and is the seventh track on the band’s album Surfer Rosa. Although the song was never released as a single, it is one of the band’s signature songs. It received a Silver certification from the BPI for UK singles.
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=Where Is My Mind?=
[Verse 1]
With your feet on the air and your head on the ground
Try this trick and spin it, yeah (Yeah)
Your head will collapse if there’s nothing in it
And you’ll ask yourself
[Chorus]
Where is my mind?
Where is my mind?
Where is my mind?
Way out in the water
See it swimming
[Verse 2]
I was swimming in the Caribbean
Animals were hiding behind the rock
Except the little fish bumped into me
I swear he was trying to talk to me, to me, to me
[Chorus]
Where is my mind?
Where is my mind?
Where is my mind?
Way out in the water
See it swimming
[Verse 3]
With your feet on the air and your head on the ground
Try this trick and spin it, yeah
Your head will collapse if there’s nothing in it
And you’ll ask yourself
[Chorus]
Where is my mind?
Where is my mind?
Where is my mind?
Way out in the water
See it swimming
[Outro]
With your feet on the air and your head on the ground
Try this trick and spin it, yeah
(オー)止めろ
お前の足を空中に上げ
頭は地面に
この仕掛けを試してみろよ
そして急回転させてみよう
良いぜ
(良いぜ)
そしたらお前の頭は崩壊するぜ
そのオツムの中に
何も入ってなくてもな
そして自問自答するだろうな
俺は正気を失ったのか?
正気を失ったのか?
正気を失ったのか?
水中の逃げ道へ
泳いでるのを見るよ
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カリブ海で俺は泳いでいたんだよ
動物達が岩場の影に隠れていた
だが、あの小さな魚だけは別で
俺にぶつかって来たんだ
ありゃ俺に話しかけて来たんだって
断言するよ
俺に
俺にね
俺は正気を失ったのか?
正気を失ったのか?
正気を失ったのか?
水中の逃げ道へ
泳いでるのを見るよ
お前の足を空中に上げ
頭は地面に
この仕掛けを試してみろよ
そして急回転させてみよう
良いぜ
(良いぜ)
そしたらお前の頭は崩壊するぜ
そのオツムの中に
何も入ってなくてもな
そして自問自答するだろうな
俺は正気を失ったのか?
正気を失ったのか?
正気を失ったのか?
水中の逃げ道へ
泳いでるのを見るよ
お前の足を空中に上げ
頭は地面に
この仕掛けを試してみろよ
そして急回転させてみよう
良いぜ
Songwriter: Black Francis
Translator: Lyra Sky 和訳
Black Francisのキレた絶叫ヴォーカルったら、気持ち良いくらい癖になる。
ただ単に絶叫しているだけなんだが、まるで生きるのが苦しくて堪らないって感じに思えてくるのだ。
その必死さが、ダークな気持ちを抱えている人間たちを代弁している歌詞と相まって、ちゃんと正座して聴きたくなってしまう。
全く不思議なヴォーカルよね。
それに、またこの『Trainspoting』のビデオが合うから不思議。
歌詞の泳ぐシーンと、狂った男の歌詞がEwanの追い詰められたジャンキー役と合うよ。
夢だか現実だか分からない世界で、ギリギリ生きてる男。
歌詞のストーリーとピッタリ。
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The Pixiesは、1986年マサチューセッツ大学アマースト校を中退したvocalのBlack Farancis が、同級生のJoey Santiago(guitar)を誘い、DrumとBass募集を地元紙に載せたことから始まる。
募集文句は「ハスカー・ドゥとピーター・ポール&マリーが好きなメンバー求む」
それを見たDrumのDavid Lovering と結婚披露式で出会ったKim Deal が入り、ご存知のメンバーの The Pixiesが完成。
バンド名は、Joey が適当に辞書を引いたところが「pixies」だったから。正式名称は “Pixies in Panoply”であり、略してPixiesと読んでいる。
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デモテープを制作したところ、イギリスのレーベル4ADのオーナー、アイヴォ・ワッツ=ラッセルに気に入られ契約。
ミニアルバムの『カム・オン・ピルグリム』を制作。このタイトルは、同アルバム内の【Levitate Me】の歌詞から取られた。
このミニアルバム制作直後の1988年に、エンジニアにSteve Albini スティーブ・アルビニを迎え1stフルアルバムである、この『Surfer Rosa 』を制作。
このデビューアルバムで一気に世界の音楽界で巨大な名声を手に入れたのだから凄い。
でもこのアルバム一枚で「The Pixiesとは何ぞや」を表現してしまっているのがわかる。
おかしな歌詞と、不思議なメロディ、そして、シンプルでも攻撃的なギターサウンドとBlackの金切り声、、、これぞ、Pixiesだ。
その後も、1989年ギル・ノートンプロデュースの2ndアルバム『Doritol 』リリース。【Here Comes Your Man】と【Monkey Gone to Heaven】で、イギリスのヒットチャートTop10にランクインし、北米チャートTop100にもランクイン。
1990年3rd アルバム『Bossa Nova』でバンド最大のヒット曲【Dig for Fire】を出すも、メンバー内に軋轢が発生するように。
この時期に、Kimは、The Breedersを結成し、1991年、4thアルバムをリリースしたが、これがラストアルバムになってしまう。
その後1993年Black Francisが、ラジオインタビューで解散を発表した。
Blackは、Frank Blackに改名しソロに転向。
2004年にミネソタで再結成を果たしたが、2013年6月14日Facebook ページで、Kim の脱退が発表された。
7月1日新ベーシストにThe Muffs ザ・マフスのKim Shattuck が加入。だが、11月に解雇し、12月9日にア・パーフェクト・サークルやズワンの元メンバーであるPaz Lenchantin を迎えてツアー。
2014年4月に23年ぶりとなるアルバム『Indie Cindy』のリリース、2016年『Head Carrier』、2019年 『Beneath the Eyrie』をリリースし、現在も活動している。
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語るように絶叫するヴォーカルと神経質なギターがLyraは好きで、The Pixiesを聴いているのかもしれない。
その個性は、一般市民受けはしないが、ロック好きには根強いファンが多く「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第67位にランクインしている。
やはり1度聴いてハマってしまうと、癖になってしまうのFrankの歌い方は。
多分、がなり立てているだけならば、この歌い方は意外といる。
前に紹介したTalking HeadsのDavidもこのタイプだし、The Killersもこの歌唱法に似ていると思う。
*和訳【Talking Heads / Psycho Killer】解説 Neurosis &Human Nature 人間の本質
*Somebody Told Me / The Killers 和訳 解説 Love Neon Sign Shines. 誘う灯り
この2つのバンドも大好きだが、Pixiesの場合は、狂った歌詞がTalking Headsに似ているが、もう少しライトで映像的だ。
今日紹介している【Where Is My Mind?】も、狂いそう(または狂っていると思っている)男が、海にいる姿まで浮かんでしまうから、この少ない表現で上手く歌詞にしていて、映像的で素晴らしいと思う。
どこか遠くで聞こえている木霊みたいな音が、映画を見てるような余韻を残しているから、この曲が大好きなので、今夜は紹介したの。
映像が浮かぶ。
彼らの曲は、映画に使われることも多く、この曲の場合は映画『Fight Club』のサウンドトラックとしても使われているの。
『Mr.Roboto』ではピアノヴァージョンにして使われ、NASAは、火星などで使われる探知機ビークルのシグナルに設定したと言うから、この【Where Is My Mind?】の影響力の強さが分かっていただけると思う。
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The Pixiesに影響を受けたバンドは数えきれないだろう。
Nirvana の代表曲【Smells Like Teen Spirit】(Nirvana 和訳 解説 Just Take Your Fun! ただ楽しめ)はベースのKuris がPixiesの曲(”Debaser”だと言われる)のベースラインをプレイしているのをKurtが見てインスパイアされて書いた曲だ。
人を揺さぶる曲がPixiesのサウンドなのだと思う。
その揺さぶりは、LyraにはBlackが書く世界のヘヴィさや、不思議さだと感じる。
彼の歌詞はヘヴィだ…近親相姦、歪んだ恋心、殺人、死生観、キリスト教社会・学歴社会への反発など。
Black の幼少期からのトラウマから生まれるものが多いから、聴いていると彼の人柄まで分かってしまう。
それだけ自分をさらけ出しているのだ。
勿論、書きた方は、曖昧な表現で描かれているのもあるし、それとハッキリわかる歌詞もある。
今回の場合は、曖昧な表現のパターンかな?
でも「カリブ海で泳いでいて…魚がぶつかって来た」と言う歌詞は、実際の話。
カリブ海でスキューバダイビングしていた時に、魚が1匹、近づいて来て一緒に泳いで来たらしい。
「この小さな魚は、僕と競争しようとして来たんだよ。何故だかは分からないよ。知らなすぎて、魚がどういう行動をとるか分からないもんね。」と話すBlack 。
魚が話しかけて来たのは本当だと思うな。
魚にも感情があるとLyraには思えるから、自問自答の「狂ってるのか、俺は?」とは思わない。
真っ当な人間が妄想してるだけだと思う。
このような自然観も歌詞に良く出てくる特徴の一つ。
今回は海バージョンてことね。
好みにもよるが、海バージョンのこの曲のようにLyraは、初期のThe Pixies作品が好き。
Steve Alibini録音だからか、彼の影響が強く、ローファイであり・アンダーグラウンド色が強くて、剥き出しのサウンドだから、より人間性が溢れていると感じるからだ。
その中でもこの【Where Is My Mind?】は、アンダーグラウンド色が強くて、映像的な美しさがあると思う。
それに狂気を孕んでいて、歪な人間関係も想像させて、聴いてるものを不思議な世界に連れて行く。
Lyraの頭の中では、海がざわめき、誰かの叫び声が、木霊となってリフレインしているようだ。
不安定な世界は、まるで海の中を泳いでいるみたい。
水中でくるくる回る。
この曲を聴いていたらダンスしてるように、ずっと泳いでいられそうだ。
狂ってしまっても構わない。
この強い気持ちは、不安定で不思議。
後を引き気持ち良いくらいだ。
この気持ち良さ
まるで恋みたいよ。
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“Where Is My Mind?” is the seventh track on the Pixies’ 1988 debut album Surfer Rosa. The song was written by frontman Black Francis while he attended the University of Massachusetts Amherst, inspired by his experiences while scuba diving in the Caribbean. He later said he had “this very small fish trying to chase me. I don’t know why—I don’t know too much about fish behavior.” A live version of the song recorded at 2004’s Coachella was released free through BitTorrent.
After being featured in the 1999 film Fight Club (in which the song plays over the final scene), the song gained an even wider audience and became iconic. “Where Is My Mind?” was voted number 29 in the “Hottest 100 of All Time” music poll conducted by Australian radio station Triple J in 2009. Over half a million votes were cast in the poll.
On Tuesday, April 13, 2004, NASA used “Where Is My Mind?” to wake up the team working on the Mars rover, Spirit, in honor of its software transplant.
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HBO drama The Leftovers featured both the Pixies version and Maxence Cyrin’s piano cover in the show’s acclaimed second season. Cyrin’s cover of the song has also been featured on Mr. Robot.
End of Fashion have been criticized for their uncredited copying of the guitar riff from “Where Is My Mind?”, for their song “O Yeah”. For example, Rockus Online Magazine reviewer Jonathon Miller called the song “disturbingly Pixies-ish” and went on to write:
“End of Fashion are having no problem appealing to the 95% of people that haven’t heard (and still remember) the Pixies’ “Where Is My Mind?” and have never experienced a truly exciting live show, and if that’s what the band is aiming for, then they are a complete success.”
The song was featured in the 10th episode of the webseries “Ackbar”.
Members
Current members
- Black Francis – lead vocals, rhythm guitar (1986–1993, 2004–present)
- David Lovering – drums, percussion (1986–1993, 2004–present)
- Joey Santiago – lead guitar (1986–1993, 2004–present)
- Paz Lenchantin – bass, violin, backing vocals (2014–present)
Former members
- Kim Deal – bass, vocals (1986–1993, 2004–2013)
- Kim Shattuck – bass, backing vocals (2013; died 2019)
Discography
Studio albums
- Surfer Rosa (1988)
- Doolittle (1989)
- Bossanova (1990)
- Trompe le Monde (1991)
- Indie Cindy (2014)
- Head Carrier (2016)
- Beneath the Eyrie (2019)
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